週末の過ごし方
思わず飲みすぎてしまった翌朝に! 布団からはい出す復活の一発
10年後の自分を幸せに! 日々の生活に採り入れる簡単ストレッチ
2022.11.11
“今”の積み重ねが10年後の自分を造る。それを見越してか、周囲は空前の健康ブーム。見渡せばジム通いやサウナで“ととのう”ことを趣味とする心身ともに輝く人たちばかり。きっと彼らには成人病や肩こり腰痛なんて悩みのない、未来が待っているんだろうな……。
わかっちゃいるけどいまいち健康ブームに乗り切れない、だってめんどくさいんだもの――。そんなアナタのために、パーソナルトレーニングスタジオ『COREGO』のエグゼクティブトレーナー簑島 慧氏が伝授する、簡単気軽なストレッチ。日々直面するシチュエーションごとにその場でさっとできるから、無理なく習慣的に続けることができそうだ。10年後も生き生きと過ごすために! 健康ライフの始まりだ。
酔いたい夜の翌日は……
昨夜はあんなに楽しかったのに、悩ましいのは翌日に残るお酒。仕事のパフォーマンスに影響するほどの二日酔いを撃退するには、もちろん過度のアルコール摂取を控えることが肝要だが、「今夜はとことん酔いつぶれてしまいたい」、そんな夜もあるわけで。
翌朝、体がむくみ、胃はむかむか、頭も痛い。こんなとき、やってしまったと後悔するよりストレッチ! ヨガの要素を採り入れ、呼吸に注意しながら行うリラクシングな一発は、布団から出て起き上がり、さわやかな笑顔を取り戻すまでがワンセット。復活の儀式として覚えておこう。
まずは「あぁ、調子悪い。今日は会社、休んじゃおうかな」のポーズから。おなかがへこむほど深く息を吐きだし、鼻からゆっくり吸って呼吸を調えよう。深酒していると、しっかり眠ったつもりでも意外とこわばっている身体をゆっくりほぐしていく。
勇気をふりしぼって床を押し出すように体を起こし、膝と両腕で支点をしっかりとってまた呼吸。ヨガで言うところの「猫のポーズ」で、腰痛や背骨のストレッチにもなる。カラオケやクラブで踊り明かした後にもぜひ。
「うぅ……、やっぱり無理。起きられない」と思ったら、息を吐きながら上体を床に戻し、肩幅に開いた腕を前に出してリラックス。深い呼吸で気持ちを落ち着けよう。このまま二度寝しないよう注意。
「よし、イケる」と感じたら体重を後ろにずらし、お尻をかかとに乗せて腕を引き寄せ、床を押しつつゆっくりと立ち上がる。このとき背中を丸めながら体をゆっくり伸ばす感じで起こすと、背骨に刺激を与えるとともに徐々に体のこわばりを解消してくれる。
そしてゾンビから人間へ。いい笑顔。
10年後にもおいしいお酒を
飲酒時は睡眠が浅くなる傾向にあるので、目覚めても疲れがとれていないことが多い。飲んだ翌日こそ、たとえ二日酔いでなくとも疲労回復効果のあるストレッチは習慣化しておきたい。
さわやかに布団から出られたら、まずは水分をしっかり補給しよう。冷蔵庫から出したばかりの冷たい水のほうが身体に吸収しやすいという説もあるので、夜のうちに用意しておくとよさそうだ。
疲労もストレスもすべての不調に結びついているもの。日々直面するシチュエーションごとにちょいちょいとストレッチを差し入れるだけで、10年後もお酒がおいしいと感じる体でいられるに違いない。
“肝”を刺激する「太衝(たいしょう)」のツボ押しも二日酔いからの回復に効果的。足の親指と人差し指の骨が交差する場所にあり、頭痛やめまいに緩和効果を発揮する。ストレス解消にも有効なツボなので、ストレスで飲みすぎてしまった、という人にもおすすめ。
すっかり元気が出たら、「簑島式グリコのポーズ(編集部命名)」でフィニッシュ。太陽に向かって行えば、“ハートチャクラ※”が日光のパワーを取り入れさらに元気に!
※「チャクラ」とは、サンスクリット語で、おおまかに説明すると“人間の体にあるエネルギーの出入り口”のことを指す。
簑島 慧/トレーナー・あん摩マッサージ指圧師
1999年より日本女子体育大学にてダンスを専攻。2009年ニューヨークへ単身渡米、GYROTONIC®、GYROKINESIS®、Zena Rommett Floor-barre ®のトレーナー免許を取得。2013年9月、独立しstudio corego.にて専属トレーナー、大学の非常勤講師、リフレクソロジスト、トレーニング育成、都内外イベントの出張などをしながら、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得し、その日の体調、環境、天候に合わせて、無理なく、楽しく、美しい身体づくりができるプログラムをオリジナルで提供している。
studio corego. https://lit.link/studiocorego
YouTubeチャンネル けいちゃん家【keiの日常エクササイズ】
Photograph:Takahiro Sakata
Text:Shie Iwasa