特別インタビュー
俳優・桜田 通、美しきジュエリーと。
桜田 通インタビュー
2023.02.07
魅惑的なスパイスとなり、ドラマチックな着こなしへと導いてくれる美しきジュエリー。今話題の人気俳優・桜田 通がセンシュアルにまとう。
ジュエリーは一番必要な+αアイテム。
武闘派の青年役を好演しているNetflixのオリジナルドラマシリーズ『今際の国のアリス シーズン2』の全世界配信が12月22日からスタートするなど、国内外で人気急上昇中の俳優・桜田 通さん。ファッション感度が高いことでも知られ、インスタグラムで披露している私服にも注目が集まっている。そんな桜田さんのジュエリーの捉え方は独特だ。
「言葉にすると少し変わっていると思うかもしれませんが、物質がすごく好きで。たとえば、アートも絵画より置物に強くひかれるんです。ジュエリーもその延長で考えていて、それが置いてあってもアートとして成立するものが好きですね。人が身に着けていなくてもかわいいモチーフだったり、面白いモチーフだったり。ジュエリーもひとつの物質として捉えているんです」
バングルなどのアクセサリーを採り入れるようになったのは中学生のとき。当時は着こなしの脇役的な位置付けだったが、20代後半になるとジュエリーへの興味が強くなっていった。
「ジュエリーを好きになったのは、大人としての見栄を張るためではなく(笑)、単純にファッションがシンプルになったからです。昔のような奇抜なファッションだと、せっかくのデザインも埋もれてしまいますしね。着こなしがシンプルになったからこそ、ジュエリーを+αで身に着けたくなったんだと思います」
どちらかというと男性は、ひとつ着けでも存在感のあるジュエリーを好む傾向がある。だが、桜田さんは真逆で、線の細いきゃしゃなデザインが好みだという。さらに、ジュエリーの着け方には自分なりのルールがある。
「きゃしゃなジュエリーというと、重ね着けするイメージがありますが、僕はきゃしゃなデザインを楽しみたいので1カ所にひとつ。リングだったら左の中指だけにするとか、それが自分の中でのルールになっています。もちろん重ね着けもおしゃれだと思うのですが、物質としての魅力が半減してしまう気がして。また、パールやダイヤモンドなどの天然素材を使ったジュエリーには、すごく強いパワーを感じるので、着こなしに対してひとつしか着けないようにしています」
最近は、作り手の思いがこもったジュエリーにも心ひかれると桜田さん。
「デザイナーさんや職人さんのこだわりやデザインが生まれた経緯などを聞いていると、天然の素材だけでなく、作り手の思いがこもったジュエリーにも強いパワーを感じます。そういったジュエリーを身に着けているとモチベーションも上がりますし、一日を楽しく過ごせたり、明るい気持ちになれるんです」
ほかのファッションアイテムと違って、生きていくうえで絶対に必要なアイテムではないところも、ジュエリーが好きな理由だと桜田さんは語る。
「洋服を着ないと外に出られないですし、靴は足を守るために、サングラスは目を保護するために必要ですよね。ほとんどのファッションアイテムは身に着けることに意味がありますが、ジュエリーはそうではありません。正直、僕自身も本来は必要ないものだと思っています。それなのに好きで着けているところが、ロマンであり魅力だと感じていて、僕にとって一番必要な+αアイテムなのです。また、大昔に精神性の高い人たちが天然石を身に着けていたことの延長だとも考えているので、心や精神を落ち着かせるためにジュエリーを着けている部分もあるかもしれません。少し難しいことを語ってしまいましたが(笑)、結局のところは、自分が気に入って身に着けたら元気になれる、気分が上がるジュエリーが一番だと思いますね」
ジュエリーに身構えてしまう男性は多いが、桜田さんのようなマインドでもっと気軽に楽しんでみてはいかがだろう。
桜田 通(さくらだ・どおり)
1991年生まれ。2005年に俳優デビュー。ミュージカル『テニスの王子様』で主役に抜擢(ばってき)され、さまざまな作品に出演する。2022年12月にはNetflix『今際の国のアリスSeason2』が公開予定。役者業以外にもファンクラブ「Sakura da Space Society」の設立、音楽活動ではZeppツアーを行うなど、アーティストとしても精力的に活動中。
※掲載した商品はすべて税込み価格です。
Photograph: Tetsuya Niikura(SIGNO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: Shizuka Wada
Text: Kyoko Chikama