腕時計
旅へ誘う腕時計まとめ
2023.02.21

ずっと同じ場所で過ごしていると、時間が進んでいるのかどうか、わからなくなってくる。そう、いま皆が思っている。そろそろ、旅がしたいと。
飛行機に乗るときに、腕時計の針にチラっと目をやるだけで、気分はもう旅先に飛んでいる。頼もしい相棒となる時計を腕につければ、思いをはせる景色の絵を描くかのように、どこへでも、どんな時間へも行くことができるから不思議だ。
深海を旅するなら、もちろんダイバーズウォッチがいい。憧れを抱く古きよき時代への旅は、ビンテージデザインを復刻した腕時計と共に。秋の夜長に仰ぎ見る月へは、宇宙を感じさせる文字盤を見ながら。実際には行けない旅も、腕時計と一緒であれば、かないそうだ。
かつてヨーロッパからの新たな航路や新大陸の発見に挑んだ大航海時代に、時計が格段の進化を遂げたことを思い出す。
新しい場所で新しい時間を動かしはじめるために、腕時計と共に旅に出よう。さて、あなたのスケッチブックには、どんな新しい世界が描かれるのだろうか。
文・山本晃弘(服飾ジャーナリスト)
~旅する腕時計~
Grand Seiko

自動巻き[手巻きつき]、ステンレススチール、ケースサイズ縦50.8×横44.0㎜、日常生活用強化防水[20気圧]、¥715,000(セイコーウオッチお客様相談室 0120-061-012)
熟練の職人によってハンドメイドでつくられているスプリングドライブウオッチ。黒い文字盤に施された凹凸は、工房を囲む信州の穂高連峰の山肌をイメージしたダイナミックなもの。火山活動から生まれ、長い年月、厳しい風雪に削られ続けた模様が真摯なクラフトマンシップと重なる。赤い針が第二時間帯を示すGMT機能つき。キャリバー9R66を搭載。
~深き海へ~
OMEGA

自動巻き、O-MEGAスティール、ケース径45.5mm、6000m防水、¥1,540,000(オメガお客様センター 03-5952-4400)
2019年の「ファイブ・ディープス探査」で地球の最深部に到達し、海でも新しい伝説を打ち立てたウルトラディープ。水深6000mまでの防水性能を備えており、オメガのパイオニア精神を象徴するモデルとして脚光を浴びている。ベゼルと文字盤、ラバーストラップの端に配された鮮やかなブルーが、スポーティーでありつつスタイリッシュな味を醸し出す。
IWC

鮮やかなブルーのダイヤルが海への憧れを刺激するダイバーズウォッチ。外側のベゼルを回すと、ダイヤル内側のインナーベゼルが回転する特殊な構造になっている。三角マークを分針に合わせるだけで、潜水時間などを計測できる。逆回転防止機構つき。約120時間のロングパワーを誇る最新の自社製ムーブメント「キャリバー32111」を搭載。ストラップもワンタッチで着脱・交換できる。
MONTBLANC

自動巻き、ステンレススチール、ケース径41㎜、300m防水、¥405,900(モンブランコンタクトセンター 0800-333-0102)
モンブランでは初となるダイバーズウォッチ。熱帯の海ではなく、ヨーロッパアルプスの山塊で神秘的な表情をたたえる氷河湖にインスピレーションを得たという。「グラッテボワゼ」と呼ばれる古来の装飾技法によって、深みのある複雑な氷河のテクスチャーを表現。ブルーの一方向回転ベゼルは傷がつきにくく、色つやが永続するセラミック製。
ROLEX

自動巻き、18Kイエローゴールド、ケース径42㎜、100m防水、¥3,367,100(日本ロレックス 0120-929-570)
海洋を疾走するヨットやクルーザーの航海士やスキッパーのために1992年に誕生したコレクション。今年、42㎜径モデルに初めて18Kイエローゴールドを採用。その美しい輝きとブラックセラミック製両方向回転ベゼルのコンビネーションがラグジュアリーな印象。新世代ムーブメント「キャリバー3235」を搭載。衝撃に強く、耐磁性にも優れる。約70時間のパワーリザーブ。
~懐かしい時へ~
BULOVA

クオーツ、ステンレススチール、ケース径43㎜、世界限定5000本、¥71,500(ブローバ相談室 0570-03-1390)
ニューシネマの台頭やロックにフォーク、ブラックミュージックの隆盛など輝かしいアメリカンカルチャーの歴史を誇る1970年代は、ブローバにとっても黄金時代にあたる。この時期に絶大な人気を集めたモデルが復刻された。オリジナルと同様、ケースの形状、上部の2つのプッシュボタン、6時位置のリューズなど、70年代へのオマージュあふれるデザインが懐かしく新しい。
CARTIER

手巻き、ケースサイズ縦33.7×横25.5㎜、¥1,742,400(カルティエ カスタマー サービスセンター 0120-301-757)
1917年に誕生した角型の傑作モデルがルーツ。オリジナルのダイヤルは正方形だったが、1922年に「タンク ルイ カルティエ」と命名された縦長で丸みを帯びたスリムなモデルを発表した。今年の新作は、光沢のあるブラックラッカーのダイヤルに18Kイエローゴールドが絶妙のコントラストとなっており、カルティエならではの洗練されたエレガンスがピュアに感じられる。
HAMILTON

自動巻き、ステンレススチール、ケースサイズ縦46×横45.5㎜、¥251,900(ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7371)
1957年に発売されて大人気を博したアバンギャルドな三角形ケースを現代的にアップデート。オリジナルは世界初の電池式腕時計だったが、このモデルはダイナミックな幾何学的ボディに約80時間のロングパワーを誇る最新の自動巻きムーブメントを搭載。オープンワークのブラックダイヤルから、パワフルな機械式時計特有の拍動を視認できる。
TISSOT

自動巻き、ステンレススチール、ケース径42㎜、¥242,000(ティソ 03-6427-0366)
1978年に発売されたスポーティーな3針クオーツモデルをアップデート。フラットなトノー型ケースに丸型ダイヤルを載せた特徴的なスタイルに、自動巻きクロノグラフを搭載した新作。ホワイトのダイヤルとコントラストするブラックのサブダイヤルが70年代をほうふつさせる。ちなみにモデル名の「PRX」とはPrecise & Robust(高精度かつ堅牢)に、10気圧防水を意味するXを加えた略称。
~輝く月へ~
ORIENT STAR

自動巻き[手巻きつき]、ステンレススチール、ケースサイズ縦49.0×横41.0mm、国内限定350本、¥214,500(オリエントスターお客様相談室 042-847-3380)
オリエントスターが製造される秋田県の田沢湖。その湖面に映る月をイメージし、「晩秋」をコンセプトに趣深いグレーでデザインされた。白蝶貝によるニュアンスのある文字盤のグラデーションとメカニカルムーンフェイズの組み合わせが日本の原風景をほうふつさせ、見る人に懐かしさを感じさせる。
AUDEMARS PIGUET

自動巻き、18Kホワイトゴールド、ケース径41㎜、¥11,825,000(オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000)
2019年に誕生したコレクションの永久カレンダーモデル。ダイヤルは星空を思わせるダークブルーのアベンチュリンガラス。その中で6時位置のムーンフェイズの月が見え隠れする。日付・曜日・月・閏年表示とムーンフェイズだけでなく、外周の週番号を針が指し示す。日付などの修正は2100年まで不要。少量生産のため、入手困難。
HUBLOT

幾何学的な形状をダイヤルからケースまで複雑に組み合わせており、深遠な宇宙の摂理を感じさせるクロノグラフ。世界的なアーティスト「サンブルー」とのコラボモデル。最前列で小さな三角をトップに持つのがクロノ秒針。大きな菱形が分針で、小さな菱形が時針。左側のサブダイヤルはスモールセコンド、右側が60分積算計。
ULYSSE NARDIN

自動巻き、セラミック、ケース径45㎜、¥9,515,000(ソーウインド ジャパン 03-5211-1791)
ダイヤルの中心に地球の北半球を配置。その外側に月を持つリングがあり、円形の開口部の中で満ち欠けしながら29日12時間41分9.3秒でダイヤルを一周する。その外側にある鈍い金色のシンボルが太陽の位置を表示。地球から見た太陽と月の位置関係が分かる。最外周に時差の異なる24の都市名が記されており、太陽を載せた24時間計が1日1回転するため、各地の現在時間を読み取れる。
Photograph:Masanori Akao(whiteSTOUT)
Styling:Ai Imada
Illustration:Michiharu Saotome
Text:Keiji Kasaki(TEAM SPIRAL)
Edit&Text:Mitsuhide Sako(KATANA)