腕時計
スマートウォッチが人気の理由はやっぱり機能性?
基本機能やオススメのブランドがこちら!
2023.03.03(最終更新:2023.09.26)
腕時計のみならずさまざまな機能を備えたスマートウォッチは、いまや世代を超えて注目を集めています。そこでこの記事では、スマートウォッチの特徴や基本機能、おすすめブランドなどについて解説します。
スマートウォッチとは?
スマートウォッチは、タッチスクリーンとCPUを搭載した腕時計タイプのウェアラブル端末です。ウェアラブル端末とは、身に着けることができる電子機器のことで、さまざまな機能をいつでもどこでも持ち運ぶことができます。
スマートウォッチは最先端でハイテクなイメージがありますが、実は腕時計の多機能化は1970年代に端を発します。1972年にハミルトンが世界初のデジタル腕時計を発売し、1980年代に入るとカシオやセイコーから電卓や電話帳機能のついた腕時計型コンピューターが発売されました。1990年代にはパソコンと接続する商品が、2000年代には携帯電話と通信できる商品が発売されましたが、最も脚光を浴びるようになったのは、2014年にAppleが発売したApple Watchがきっかけだったと言えます。その後各社からさまざまなタイプのスマートウォッチが数多く発売されました。ちなみに2017年にはApple Watchが収益でロレックスを抜いたという驚くべきニュースも報じられました。スマートウォッチがシェアを伸ばしてきていることに伴い、タグ・ホイヤーやウブロなど高級腕時計ブランドもスマートウォッチに参入する動きを見せています。
スマートウォッチの特徴・代表的な基本
スマートウォッチは、スマートフォンと連動させて使うのが基本です。スマートフォンと連動させるにはBluetoothを用います。では、スマートウォッチの特徴や代表的な機能を詳しく見ていきましょう。
電話やメール、SNSの通知
スマートウォッチの代表的な機能のひとつが通知機能。スマートフォンにかかってきた電話やメール、SNSを通知してくれるので、重要な連絡を見逃すことがなくなります。マイクとスピーカーが搭載されているものであれば、ダイレクトに通話をすることもできます。また、スマートウォッチ上で電話番号を押したり、電話帳機能を使ったりして電話をかけることもできます。音声アシスタントが搭載されているモデルであれば、「〇〇に電話をかけて」というだけでハンズフリーで電話が発信できて便利です。
通話だけではなく、メールやLINEを全文表示させたり、返信したりすることも可能です。
電子マネーでキャッシュレス決済
キャッシュレスが加速している現代、スマートウォッチは電子マネーのウェアラブル端末としても注目されています。決済するときにスマートウォッチをかざすだけで、キャッシュレスで支払いが完了するので、バッグから財布を取り出す手間が省けます。対応する電子マネーの種類はスマートウォッチのモデルによるので事前に確認しましょう。SuicaやPASMOが使用できるものであれば、買い物だけではなく電車やバスに乗るときにも便利です。Suicaアプリに登録しているクレジットカードを持っている場合、スマートウォッチの操作でチャージを行うことができます。さらにそれがviewカードであればオートチャージも可能です。SuicaやPASMO機能が使えるスマートウォッチはまだ限られていますが、今後さらに増えることが期待されます。
健康管理
最近では特に健康管理の面においてスマートウォッチの需要が高まっています。スマートウォッチを腕に着けているだけでさまざまなデータを自動で測定してくれるのです。また、それらのデータはスマートフォンに転送することも可能です。
主な健康管理機能として、心拍数や歩数を計測できる機能はほぼすべてのスマートウォッチに搭載されています。心拍の変化を目で見ることができるこの機能は、効率よく運動するためにも活用したいものです。ほかにも血圧チェックや消費カロリー、移動距離を測定できる機能を備えたモデルも多くあるので、ダイエットやワークアウトにも役立ちます。最新のものだと、皮膚電気活動のグラフからストレス状態を計測したり、心電図を表示したりするモデルも出てきています。
睡眠管理
先述の健康管理のひとつに、睡眠管理の機能が搭載されているモデルもあります。ユーザーの睡眠時のバイタルデータを計測することで、睡眠時間はもちろん、眠りにつくまでの時間、睡眠の質、眠りの深さなど、多くのデータを記録してくれます。さらには、スマートフォンのアプリと連動することで、睡眠の質をスコア化することも可能となりました。
では、スマートウォッチはどのようにしてこれらのデータを取得しているのでしょうか。主な方法としては「加速度センサー」と「光学式心拍計」によって記録しています。「加速度センサー」はユーザーの睡眠時の動きを検知することで、いかに深い眠りについているのかを計測。「光学式心拍計」は、文字どおり心拍数を計ることで眠りの質をモニターします。
スマートフォンなしでも音楽再生可能
移動中やトレーニング中に、スマートウォッチで音楽を聴くことが可能です。本体のスピーカーから音を流すこともできますが、よりよい音質で楽しむのであればBluetooth対応のイヤホンやヘッドホンを使うことをおすすめします。スマートフォンに保存されている音源を操作するタイプや、スマートウォッチ本体に音源を取り込んで再生するタイプ、またはストリーミングを同期するタイプがあります。
Apple Watchの場合、iPhoneを携帯していなくても、Apple Musicに登録していれば一覧にある楽曲をストリーミング再生できます。あるいはiTunesで購入した楽曲や、CDからインポートしたものをスマートウォッチで聴くこともできます。Android対応のスマートウォッチ単体で音楽を再生するには、スマートウォッチ本体に音楽を保存しておくか、Spotifyの専用アプリでストリーミングする方法があります。
音声操作にハンズフリー機能
スマートウォッチは時計盤の部分が小さいため、キー入力は非常に困難。しかし、SiriやGoogleアシスタント、Alexaが搭載されているスマートウォッチでは、音声操作でいろいろなことができます。前述の電話発信以外では、たとえばGoogle keepなどのアプリを使って音声をテキストデータに変換してくれる機能が便利です。精度は完璧とまではいきませんが、ちょっとした備忘録や会議の議事録作成に役立ちます。テキストデータはあとでスマートフォンやパソコンで確認、修正することができます。また、Googleアシスタントで「○月○日午後2時から打ち合わせ」など予定を話しかければ、自動的にGoogleカレンダーに同期できる機能もあり便利です。そのほかには、翻訳機能(「〇〇をフランス語で」など)や、今日の天気や渋滞状況などを確認することも可能です。ハンズフリーの極みと言えるでしょう。
写真撮影やスマートフォンのカメラを遠隔操作
一部のスマートウォッチには超小型カメラが内蔵されています。カメラやスマートフォンがすくに出せない状況でも、気軽に写真撮影できるのは魅力的です。主に本体上部や時計盤の側面にレンズがついており、最近では動画配信までできるものも出てきています。画質はあまり期待できませんが、今後アップグレードしていく可能性は大いにあります。さりげなく撮影できるとは言え、もちろん盗撮行為は厳禁です。
また、カメラが内蔵されていないモデルでも、スマートフォンのカメラを遠隔操作できる機能を備えているものは数多くあります。自撮りや集合写真を撮る際に、スマートウォッチをリモコン代わりにしてシャッターを切れるので活用してみましょう。
GPS機能
多くのスマートウォッチには、位置情報がわかるGPS機能が搭載されています。本体に地図機能を搭載したモデルもありますが、そうした機能がなくても、googleマップのアプリを入れておけばナビゲーションを行ってくれるので、知らない土地に行くときにも安心です。ただしスマートウォッチを見ながらの車の運転は危険なのでやめましょう。
また、ランニングのルート計画を立てるためにも役立ちます。歩行距離も測定してくれるため、ウォーキングのお供にも最適。一方、近年GPSの精度が上がってきているので、情報が流出すると個人の位置情報が特定されてしまう恐れもあります。事前に安全性を確認してから使用することが必須です。
時計としての機能
もちろん、通常の腕時計として時間を確認できるのは言うまでもありません。基本的に時計表示がデフォルトの画面になっています。アナログ時計のような長針と短針による表示と、デジタル時計のように数字で表示する表示を選択することができ、モデルによっては時計の表示のバリエーションが豊富に用意されているものもあるので、自分好みにカスタマイズできます。また、通常の腕時計は、海外に行く際に手動で現地時間に設定し直す必要がありますが、スマートウォッチは自動でタイムゾーンを認識し、現地時間を表示してくれるというメリットがあります。モデルによっては複数の国の時間を同時に表示してくれる機能もあるので、国をまたいだ連絡が必要な場合でも時差の計算が不要で便利です。
スマートウォッチを選ぶときのポイント
では、実際に購入するときにどのような点に注意すればよいでしょうか。価格や知名度だけで選んでしまうと、思ったような使い方できない可能性があります。押さえておきたいポイントをチェックしましょう。
スマートフォンと同じOSのものを選ぶ
スマートウォッチはスマートフォンと連携して使うので、スマートフォンと同じOSのものを選ぶ必要があります。たとえばiPhoneを使用しているのであれば、アップルが開発したWatch OSに対応するスマートウォッチを、Androidスマートフォンであれば、グーグルが開発したwear OS by Googleに対応するスマートウォッチを選びましょう。wear OS by Googleのスマートウォッチのほうが多くのメーカーで製造されているので、選択肢が広いと言えます。ちなみに自分のスマートフォンのOSのバージョンに対応しているかも必ず確認してください。
一方、サムスンから販売されているスマートウォッチにはTizenというOSが搭載されています。スマートフォンにGalaxy Wearableアプリをインストールすれば、Galaxy端末のアプリを管理できます。TIZEN STOREを通して専用のアプリを追加することで、カスタマイズすることができます。
時計盤のスクリーンやバンドのタイプ
スマートウォッチの時計盤には、フルタッチスクリーン形式とハイブリッド形式があります。フルタッチスクリーン形式は時計盤の全面がタッチできるもので、ハイブリッド形式は、時計盤の一部のみがタッチスクリーンになっています。フルタッチスクリーン形式では、よく使う機能やアプリを並び替えるなど、画面を自由にカスタマイズできるのが特徴です。一方、ハイブリッド形式はベルト部分や時計盤が通常の腕時計に近い見た目なので、ビジネスやフォーマルなシーンに向いています。また、フルタッチスクリーン形式よりもバッテリー消費が少ないという特徴があります。
バンド部分はモデルによってさまざまな素材のものがあり、バンドが交換可能なものもあります。スポーツやアウトドアのシーンでは、防水性の高いシリコン、ビジネスシーンでは革や金属などのものがおすすめです。
防水性をチェック
スマートウォッチは、トレーニングやスポーツ時に使用する人も多いため、多くのモデルが防水性となっています。水泳やダイビングも行える完全防水タイプのものもあれば、汗レベルの生活防水タイプのものもあります。生活防水タイプの場合、スポーツ後の軽いシャワー程度であれば大丈夫ですが、温泉での使用は故障の原因となるので、うっかり着けたまま入浴しないように気をつけましょう。
また、スマートウォッチは精密機械と言えるため、完全防水タイプのものでも高温のサウナなどでの使用はおすすめできません。一部に耐熱や耐衝撃に対応したタフネス仕様のモデルもあるので、過酷な環境で使用することが多い場合はそうしたものを選びましょう。
バッテリーはどれくらい持つか
一般的にスマートウォッチはスマートフォンと同様、USBなどで充電して使用します。バッテリーの持ち時間については、さまざまな機能を備えていることもあり、どれもあまりよくありません。平均では数日から1週間ほどで、機能を使えば使うほど短くなり、1日持たないこともあります。バッテリーの持ち具合はモデルによって大きく異なるので注意が必要です。
一方、近年は太陽式電池を使ったものや、通常の腕時計のように充電不要のボタン電池式のモデルも登場しています。複数の機能を長時間フル活用したい場合、頻繁に充電が必要なモデルでは致命的なので、購入前に確認しておく必要があります。ちなみにボタン電池式のモデルは長持ちするとはいえ、電池が切れたら交換しなければならないというデメリットも覚えておきましょう。
スマートウォッチのおすすめブランド
ウェアラブル端末への注目度の高さから、現在ではさまざまなメーカーがスマートウォッチ市場に参入しています。価格帯も幅広く、数千円から10万円を超えるものまであります。ここでは4つの人気のブランドに注目して、その特徴を紹介します。
Apple Watch
スマートウォッチブームの火付け役とも言えるApple Watchは、スマートウォッチ市場の半数近くを占めており、絶大な支持を得ています。価格は約2万~5万円で、モデルはナイキやエルメスとのコラボ製品を含めて現在3種類あります。色やバンド、時計の壁紙デザインのバリエーションが豊富なので、自分好みにカスタマイズできることが魅力です。
2014年の発売当時はスタイリッシュなデザインをセールスポイントにしていましたが、近年は健康管理やワークアウト向けのツールとしての側面をアピールしています。いずれのモデルも50mの耐水性能なのでスイミングにも最適。泳いだ経路をマップ上に映し出すこともできます。一方、常時計測の高度計もあるので、山登りの際に現在いる場所の高度を確認できるのは便利です。
また、着用者が転倒すると、それを検知して警告音を鳴らしたり、緊急通報サービスに連絡したりする機能が搭載されています。心電図機能も新登場したので、シニアの家族へのプレゼントとしてもおすすめです。ちなみにカメラはついていないものの、iPhoneのカメラを遠隔操作することはできます。
ただし、iPhone専用のOSを搭載しているので、androidのスマートフォンユーザーには対応していないというデメリットがあります。
GARMIN
最先端のGPS機器で有名なGARMINのスマートウォッチは、アウトドアやフィットネスを愛するアクティブなユーザーから支持を得ています。アクティビティをほかのユーザーと共有することもでき、自分のフィットネスレベルに合わせて運動量を増やしていくことが可能です。
価格は2万円台から10万円ほどで、スポーティーなデザインでたくさんのモデルがそろっています。最新のモデルは長寿命の太陽電池式で、充電のできないアウトドアでも長時間利用できるのが特徴です。また、世界中の2000以上のスキーリゾートのスキーマップや、GPSをはじめとする各種グローバルナビゲーション衛生サービスに対応しています。低価格帯のモデルにもGPS対応の内蔵スポーツアプリが搭載されており、ランニングやサイクリングの統計情報を記録してくれます。
Garmin Connectというアプリを使用すれば、目標に到達しそうにないときに運動を促す機能や、目標達成時に音を鳴らす機能などがあり、まるでバーチャルコーチのように健康的なヒントを与えてくれます。もちろん、ほかのスマートウォッチと同様、電話の着信やSNSの通知、音楽再生も可能です。いずれのモデルもiPhone、androidに対応しています。
HUAWEI WATCH
スマートフォンのクオリティーの高さに定評のあるHUAWEIもスマートウォッチを手掛けています。ビジネスシーンにもなじむスタイリッシュで高級感のあるデザインが特徴のHUAWEI WATCH GT2 Proは、HUAWEIのテクノロジーの集大成と言っても過言ではありません。通常使用で約2週間バッテリーがもつうえに、約5分間のワイヤレス充電で10時間使用できるようになっています。
健康管理にも優れており、24時間心拍数をモニタリングする機能やストレスモニタリング機能、血中酸素レベルの測定機能などがそろっています。登山やサーフィンなど100以上のワークアウトモードを搭載し、データトラッキングが可能です。そのほかにも時計の壁紙は200種類の中から選べ、音楽データは約500曲分保存できます。
カラフルでカジュアルなデザインのHUAWEI WATCH FITは、約20gと軽量ながらも大きく見やすいスクエアの時計盤が特徴。こちらは通常使用で約10日間バッテリーがもち、ワイヤレス充電も備えています。よく使う機能などを時計盤にカスタマイズできて使い勝手は抜群です。こちらも豊富なワークアウトモードや健康管理機能を搭載しています。いずれのモデルもiPhone、androidに対応しています。
FOSSIL
時計や財布、バッグなどが人気のライフスタイルブランドFOSSILのスマートウォッチは、カジュアルすぎないファッション性の高いデザインのものが揃っています。メンズだけではなくレディースモデルも複数あるので、女性へのプレゼントにもおすすめです。
特にベルトが金属や革のモデルは、いい意味でデジタル感が控えめなのが特徴的。オーセンティックな腕時計好きも違和感なく着用できそうです。一見スマートウォッチとは思えない見た目にもかかわらず、電話やメールの通知機能やアクティビティトラッキングなど、スマートウォッチとして欲しい機能はひと通り入っています。時計盤の壁紙も選択可能で、ボタンへの機能の割り当てや表示する情報など、カスタマイズ性にも富んでいます。バッテリーは通常使用で約2週間という点も安心です。価格は約3~4万円で、見た目と機能性の割にリーズナブル。iPhoneにもandroidにも対応しています。時計らしいデザインにこだわり、普段使いでスマートウォッチを楽しみたいという方におすすめです。
まとめ
とにかく多機能で、使い方次第でいろいろな楽しみ方ができるのがスマートウォッチの魅力。すべての機能を使いこなすのは難しいですが、まずは自分がどんな機能を重視したいかを考えたうえで、自分のライフスタイルにぴったりのものを見つけるといいでしょう。ちなみにECサイトなどで購入する場合、日本語対応していないものが出回っている可能性もあります。きちんと確認するか、心配であればオフィシャルストアで購入することをおすすめします。
ウェアラブル端末市場は急成長を遂げているので、今後もさまざまなモデルやスマートウォッチ対応アプリが登場し続けていくことが予想されます。日々進化するスマートウォッチから今後も目が離せません。
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