週末の過ごし方
『ザ・プレイリスト』
いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #42
2023.03.02
時代と共に、物に対する考え方が徐々に変化し、“所有する”のではなく“利用する”時代へ。定額で好きなときに、好きなだけ楽しめるサブスクリプションサービスは、さまざまなジャンルの企業で採用され、私たちの日常生活にすでに溶け込んでいる。
特に音楽は、ここ10年で再生方法も、聴き方も、がらりと変わった。サブスクネイティブ世代には、CDを買ったことがないという人もいるだろう。いつのまにか再生機器はスマホやPCが主流となり、サブスクでディグるなんて当たり前。リリースされた年代など関係なく、いつでもどこでも新しい音楽に出合えるようになった。
Netflixにて配信中の『ザ・プレイリスト』は、スウェーデン発Spotifyが、どのようにして音楽ストリーミング分野で世界最大の企業となったのかを描くリミテッドシリーズドラマ(全6話)だ。
ダニエル・エクがSpotifyを創業したのは2006年。そのころはP2P型ファイル共有ソフトや、違法ダウンロードサイトなどの乱立により、音楽が無料で手に入ってしまう音楽業界の暗黒時代だった。そこでダニエル・エクは、合法的なストリーミングプラットフォームを作ればいいのでは?と音楽業界に革命を起こすべく、動きだしたのだ。
全6話からなるこのドラマは、Spotifyの歴史に関わった重要な人物ごとに1話ずつ構成され、同じ時系列を違う目線で追うことができる。著作権問題をクリアすべく駆け回った弁護士や、海賊版サイトよりも便利で、素早く再生させるために奮闘したCTO。海賊版サイト「パイレート・ベイ」を撲滅すべく裁判中だったスウェーデン・ソニーのスンディンや共同創業者のマルティン・ロレンソンなど、スウェーデンの小さなスタートアップ企業がどんな人たちを味方につけ、世界に進出したのかを掘り下げていく。