調べ・見立て(見立て)

ビジネススーツのメンテナンス。
あたなはクリーニング? それとも、自宅で洗濯?
編集長の「見立て」。#69

2023.08.22

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アエラスタイルマガジンのWEB上で読者の投票を募る「調べ」アンケートで、スーツのクリーニングの頻度を尋ねました。その結果、「1シーズンに1回程度」と回答したビジネスパーソンが65%に上りました。スーツは主にウール製、つまり天然素材でつくられています。その風合いを大切にするためには、クリーニングの頻度はそれくらいが的確です。

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クリーニング以上に、大切なお手入れがあります。そのあたりの意識を探るために、「スーツのメンテナンスでやっていることは?」を問うてみました。「型崩れしないようハンガーにかける」が33%、「同じスーツを毎日着ないようにする」が32%と、ほぼ並んでいます。スーツに限らず、同じ服を毎日着ないとか、同じ靴を毎日履かないのは、アイテムを長持ちさせる基本的な心掛けです。リクルート活動に臨む大学生にも、「できればスーツは何着か購入して、毎日同じものを着てシワシワになったりしないように」とアドバイスする場合もあります。ハンガーにかけるのもまた、基本中の基本。できれば、いきなりタンスにしまい込まず、ハンガーにかけて部屋の中でひと晩置いてからからタンスに入れたほうがいいでしょう。特に夏シーズンには、汗をかいたスーツをそのままタンスに入れると汚れやカビの原因にもなります。「スーツを脱いだらポケットを空にする」のも正解。着こなし上級者になると、スーツのシルエットを崩さないために、着ているときでもポケットには物を入れないという人さえいるくらいです。「着用後にブラッシングをする」のはゴミやチリを落として、素材感を整える役割があります。スーツ専用ブラシを持っておきたいところです。

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最近では、「ウォッシャブル」の機能をうたうスーツも増えてきました。ポリエステルなどの化学繊維を混紡したもののほかに、ウール100%でありながら繊維にウォッシャブル加工をしたスーツもあります。ただし、自宅で洗うときにはいくつかの注意が必要です。まず、ウォッシャブル機能をうたうスーツも、年に2~3回程度の洗濯を前提としてつくられていますので、毎週のように洗濯するとスーツをいためてしまう可能性があります。次に、洗濯するときにはジャケットとパンツを一緒に洗いましょう。洗濯の回数が異なると、色の違いが出てくる可能性があるからです。3つ目の注意点は、ボタンなどのパーツを損傷しないために洗濯ネットを使用することです。大判サイズのネットを用意して、ジャケットもパンツもきちんと折りたたんだ状態で洗います。クシャクシャの状態で洗うと、汚れが落ちにくく、シワにもなるからです。4つ目の注意点として、必ず立体的なハンガーを使用してしっかりと日陰で干してください。クリーニング屋さんでもらってきたフラットなハンガーは、肩周りなどが立体的なスーツには向きません。直射日光で干すと生地を傷め、乾燥機を使うと縮んだりシワになったりする原因になります。襟や裏地がしっかりと乾くまで干しましょう。生乾きの状態で着用すると、臭いの原因になるからです。

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コロナ禍での働き方がひと区切りして、オフィスに出社する頻度も増えました。読者に購入したビジネスウエアを質問したところ、「スーツを購入した」と回答したビジネスパーソンが35%に上りました。この間の体形の変化で必要に迫られたのか、ウォッシャブルなどの機能性スーツを新たに購入したのか、あるいはご無沙汰していたドレスアップで心機一転して仕事に気合を入れようと思っているのか。人によって、いろいろな理由があるでしょう。ビジネスウエアの着こなしルールは、時代によって刻々と変化していきます。アエラスタイルマガジンでは、ビジネスパーソンのリアルな声に応えて、提案していきたいと思います。

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