接待と手土産
「ゴディパン」のコロネ。
すべて実食! 自慢の手土産 #127
2024.02.22
ゴディバのセンスで磨かれた、新しくて懐かしい日本発祥のパン。
昨年8月にオープンして以来、人気は衰え知らず。毎朝9時から店頭で整理券を配布するも、すぐに予定数終了と、今もファンが増殖中なのは、あのショコラブランドのゴディバが手がけるベーカリーショップ「ゴディパン」のパン。世界で唯一、ここでしか出合えないパンを求めて、有楽町駅前の東京交通会館1階にはいつも人だまりができている。
店頭には20種類以上のパンが所狭しと並び、さすがショコラブランドのベーカリーショップらしく、主役から隠し味まで、すべてのパンに、チョコレートやカカオ由来の材料が使われている。ただ、筆者のお目当ては、なんと言っても看板商品でもある「コロネ(ショコラ)」、その一択。チョコレートの入ったコロネは、明治時代にはすでにあったと言われる日本発祥のパン。そのコロネが、ゴディバの手によっていい感じに進化しているのだ。
きっとみんなが大好きな味。主役のチョコレートカスタードクリームが、ものすごく工夫されていて、さすがとしか言いようがない。あの親しみのあるルックスはそのままで、はみ出したクリームもいい感じだ。まずは細くとがった先端の生地を少しちぎって、そのチョコレートクリームをすくうように、たっぷりとつけて口の中へ。はみ出し部分には砕いたカカオがまぶされていて、やわらかで濃厚なクリームと食感の異なるつぶつぶカカオのコンビネーションが絶妙。上質なチョコレートは風味も豊かで、一気に気分が上がる。
さらに食べ進むと、なんとクリームの中にダークチョコレートのバーが隠されている。かむたびにそれが砕け、チョコレートの存在感がさらに増すのだ。生地はバターと卵をたっぷりと使った、ちょっとリッチ感のあるブリオッシュ。懐かしい菓子パンの素朴さを残しつつ、1個にいろいろなチョコレートの魅力が凝縮した新感覚のコロネだ。
ブランド初のベーカリーショップを日本にオープンするにあたって、ゴディバが目指したのは、町のパン屋。菓子パンや総菜パンのように飾らない、生活に根差したほっとするパンが並ぶ店だ。ただブランドがこだわるクオリティーを守るため、店舗内にキッチンを設け、専属のパン職人が日々パンを焼き上げる。また、チョコレートクリームを作ったり、デコレーションしたりする専用の低温ルームも併設。エグゼクティブシェフ・ショコラティエ兼パティシエのヤニック・シュヴォローが、自ら新しいアイデアを発案し、パン職人がそれを形にする。商品化するか否かの判断もすべてヤニック自身が行うのだそうだ。
ひと口ごとにさまざまな風味や食感が楽しめて、チョコレートの魅力を最大限引き立てた懐かしくて新しいコロネ。楽しいイラストの描かれた紙袋にたっぷり詰めて、手土産にしたい。人気ゆえに購入には少々苦労はするものの、それがまた、会話を弾ませてくれるに違いない。
GODIVA Bakery ゴディパン 本店
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館ビル1階
営業時間/11:00~20:00
定休日/不定休(東京交通会館に準ずる)
価格/コロネ(ショコラ)453円 ※税込み
問/03-6665-7916
https://www.godiva.co.jp/godipan/