週末の過ごし方

星のや京都
千年の時を刻む、奥嵐山で癒やしの時間を。

2024.12.27

星のや京都<br>千年の時を刻む、奥嵐山で癒やしの時間を。
嵐山の豊かな自然に覆われてたたずむ。

渡月橋の舟待合を出た舟はタイムトラベラーの役割をも担っているのだろう。15分ほど大堰川を上流へと進み星のや京都に横付けされると、私たちは一気にタイムスリップし古(いにしえ)へと導かれる。

1050_【星のや京都】02
宿泊施設への移動は舟。隔世を感じさせる。

嵐山の深い緑に覆われた日本家屋からまず感じるのは、文化の匂いだ。歴史、懐かしさ、優雅さ、さらにはぬくもりのようなものがそこには同居している。とても2009年に開業したとは思えない、奥深さが「水辺の私邸」からはそこはかとなく漂ってくる。それもそのはず、前身は明治創業の旅館で、建物の中には100年前の建築も残されているのだ。古い建築材を「洗い」という技法で現代によみがえらせ、新たな和モダンが美しく再構築された。室内の清潔で凜(りん)とした心地よい空気感もそこから生まれるのだろう。

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    川に面した客室と空中茶室。せせらぎに心が洗われる。
  • 1050_【星のや京都】04

家々を取り囲むのは、古木であり、石畳であり、苔であり、それらが醸す空気だ。一歩玄関を出れば、嵐峡や小倉山の自然を生かした庭が広がる。ここでもまた、庭師・小島佐一によって100年前に作庭された庭の意匠を生かしつつ、新たなデザインを加えることで、古への橋渡しがなされている。

舟を降り立ち、「水辺の私邸」に足を踏み入れた瞬間から、私たちは時を忘れ、美に洗われつづける。

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繊細な料理は味わい深く、そして美しい。

星のや京都
京都府京都市西京区嵐山元録山町11-2
050-3134-8091(星のや総合予約)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyakyoto

<<俳優・町田啓太、「星のや京都」で和むひととき。1000年の“雅”な旅のゆくえ。記事はこちらから

取材協力/星のや京都

掲載した商品はすべて税込み価格です。

「アエラスタイルマガジンVOL.57 AUTUMN/WINTER 2024」より転載

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