週末の過ごし方

豊洲「やじ満」は餃子でなく、なぜ焼売?
市場で働く人の胃袋を支える名物にマッチがガブリ!
マッチと町中華。【第28回】

2025.11.21

豊洲「やじ満」は餃子でなく、なぜ焼売?<br> 市場で働く人の胃袋を支える名物にマッチがガブリ!<br> マッチと町中華。【第28回】
焼売を実食。サイズ感に驚きながら、食のプロに愛されてきた味をしっかり堪能

どんなときでもギンギラギンに人生を謳歌(おうか)するマッチがあの町、この町の味アリな中華料理店をめぐりながら、ラーメンをすすり、ときにはビールを飲みながら餃子を頰張る、わんぱくな大人のための食の探訪記。今回マッチが訪れたのは、全国の水産物や旬の青果物が集まることから“日本の台所”と呼ばれる豊洲市場。普段はなかなか訪れる機会が少ない場所とあって「早起きしてまぐろのセリを見学したいね」とマッチもうれしそう。目指すは飲食フロアに店を構える『中華食堂 やじ満』。築地から移転した後も多くの“食のプロ”の胃袋を支えつづけている町中華の名店で、名物料理を一本釣り!

多趣味で知られるマッチが「子どもの頃からずっとハマっている」と話すのが海釣り。最近はイカ釣りや“大物釣り師のロマン”でもある巨大なクエを仕留めたり、ますます腕を上げている様子。そんなマッチが訪れたのは、全国から旬の魚をはじめとした食材が集まる豊洲市場内に店を構える「中華食堂 やじ満」。

マッチと町中華02
子どもが描いたという女将のイラストからも家族経営の温かさが伝わる

昭和23年に築地市場で創業し、大規模移転に伴い2018年に豊洲へ。70年以上ものあいだ、変わらぬ味で常連の胃袋と心を満たしつづけている。鮨職人や料理人の友人も多いマッチも移転直後はさまざまな話を耳にしていたようだが、実際に訪れた豊洲市場は「想像していたよりも広くて迷子になっちゃいそうです」と興味深そう。

「築地のときは場内と場外があって、まさにプロの仕事場というイメージがありました。いまは生産者と直接取引をするお店も増えていると聞きますが、やはり飲食店の仕入れのメインを担っているのは市場ですよね。若手の鮨職人が親方について魚の目利きを学んだり、実際に食材を見て料理のインスピレーションを得たり。そういう話を聞くと、日本の食を支える市場はすごく大切な場所なんだと思います」とマッチ。

マッチと町中華03
手書きの短冊メニューがずらり。「これだけの料理を作るのはすごいことだよね」とマッチ。営業終了時間までひっきりなしに訪れるお客を「できるだけ待たせないように」と料理長も若女将もフルスロットル!

若女将の谷島仁美さんに迎えられ、暖簾(のれん)をくぐると「これはわくわくするなぁ」とにんまり。店内に張られた短冊メニューは思わず目移りするほどバリエーションが豊富。「秋冬限定の牡蠣(かき)ラーメンも気になるけれど」と言いながら、まずは名物の焼売を注文。

マッチと町中華04
“河岸のエナジードリンク”で胃袋スタンバイ! もちろん、いつも楽しむあの飲み物のこと。「よく冷えたビールが染みるね!」

“河岸のエナジードリンク”でおなじみのビールを飲みながら、ふと「餃子はないんですね」と若女将に尋ねる。焼きの時間がかかる餃子は、さっと食事をして仕事に戻りたい人が多い河岸には向いていないという理由から主力の焼売を考えたのだそう。

マッチと町中華05
手作りジャンボ焼売700円(4個)。その名に偽りなし!のサイズ感。『やじ満』創業時からの名物

「焼売は蒸したらすぐにお客さんにお出しできますから」という若女将の言葉にマッチも感心。そして運ばれてきた焼売は「マッチと町中華。」で訪れた店のなかでは過去一番とも言えるビッグサイズ。

マッチと町中華06
若女将のアドバイスどおり、焼売にソースをひとたらし。「これで食べるとハンバーグに変身するね!」とマッチ感動

「うちの焼売はソースで食べていただくのをおすすめしているんです」というアドバイスに従い、特大焼売を頰張りゆっくりかみ締める。「豚と玉ねぎが入っているから、ソースで食べるとハンバーグのような肉肉しさがありますね!」とさすが、完璧な食レポ。せいろで1度に60個の焼売を蒸すと聞けば、スピーディーな提供にも納得だ。

マッチと町中華07
広東麺1050円。とにかく熱々の麺が大好きなマッチ。しょうゆベースのスープはもちろん「具だくさんで麺もおいしい!」と絶賛
マッチと町中華08
夢中で麺をすすっていると、仕事を終えた近所のお店のみなさんが「マッチだ! マッチがラーメン食べてる!」と大騒ぎに。笑顔で応えるマッチはやっぱり最強スター

続いて大好きな広東麺をすすりながら、築地時代からの変化について聞いてみることに。

「近くにタワーマンションがたくさんあるので、ファミリーでいらっしゃるお客さんも増えました。長靴を履いた河岸のおなじみさんだけではなくなったのは移転後に感じた変化のひとつですね。たくさんの方に来ていただけるのはうれしいこと。でも、うちは変わらずに同じことをやりつづけるだけです」と若女将。

マッチと町中華09
豊洲の河岸事情を聞きながら「時代の変化を感じますね」としみじみ。それでも変わらぬおいしさを提供しつづけている『やじ満』に敬服!

新しい人の流れを受け止めながら受け継がれてきた仕事をひとつずつ丁寧に。「その思いがあるからこそ、場所が変わってもこうして繁盛しつづけるんですね」とマッチが話していると、店の外がなにやら騒がしい。昼の営業を終えたご近所の店のスタッフがうわさを聞きつけ「マッチに会いたい」と大集合。

マッチと町中華10
パラパラしっとり炒飯840円。ごろっと入ったチャーシューももちろん自家製。食べ応えあり!
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「お米がパラっとしているのにモイスチャー。好きなタイプの炒飯に出合うと心の底から幸せな気分になりますね!」

炒飯を食べながら「なんだか恥ずかしいですね」とマッチも照れ笑い。河岸の胃袋を支える“プロ”たちに歓待されながら「なんだかすごいパワーをいただいた気がしてうれしかったです。料理を食べているときも心が温まる気持ちでしたが、さすが日本の台所で働く方はやさしくてエネルギッシュ(笑)。僕は来年、まぐろ釣りに挑戦するというのを目標にしているのですが、市場のみなさんからいい気をいただけたので大物を狙えるじゃないかな(笑)。そのときは、またやじ満さんのエナジードリンクで乾杯しなくちゃ」ととびきりの笑顔を見せた。

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若女将の谷島仁美さんと料理長の小池信男さん。築地時代から通うお客さんのあいだで有名な名物女将は不在だったが「とても元気ですよ」とのこと

やじ満
東京都江東区豊洲6-6-1 7街区管理施設棟3階
TEL/03-6633-4560
営/6:00~13:00
水・日・祝日休み
13席

<<11月23日(日)にBS朝日で放送される『マッチと町中華。』の情報はコチラ!

近藤真彦(こんどう・まさひこ)
1964年生まれ。歌手、俳優、レーシングチームオーナー兼監督、実業家。1979年テレビドラマ『3年B組金八先生』でデビュー。1980年以降はソロ歌手として、『スニーカーぶる~す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚か者』などなど、ヒット曲を多数発表。現在もコンサートやディナーショーで多くの観客を魅了し、そのスター性は健在。

☆マッチさんのコンサート情報などはコチラ!

<<撮影後にマッチさんとおしゃべりしました!

<<マッチと町中華。一覧はこちら

NEWS!
『近藤真彦 マッチと町中華。』絶賛発売中!!

MatchyChuka_cover1008

近藤真彦(マッチ)が熱々の餃子を頬張り、豪快に麺をすする…。アエラスタイルマガジンで連載中の、ワンパクな大人たちのための食の探訪記。大好評のその内容に、取材時のアザーカット他を盛り込んで一冊のムックに。日本武道館での還暦バースデーコンサート直後に行ったロングインタビューや、ワクワクが止まらないスペシャルな「読者プレゼント(抽選)」にもご期待ください!

タイトル:『AERA STYLE MAGAZINE presents 近藤真彦 マッチと町中華。』
仕様:B5判、100P、オールカラー 発売日:2024年11月25日(月) 定価:1650円[税込]

NEWS!
<マッチと町中華。>ステッカーが完成!

ステッカー

マッチさんが訪れた店舗には、ご本人からオリジナルステッカーをお配りすることになりました。記事掲載された店舗に足をお運びの際は、このステッカーを探してみてください!

Photograph: Akira Maeda(MAETTICO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: GONTA(weather)
Text: Keiko Kodera

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