スーツ
入学式で大人のスーツ事始め
ポイントはジャストサイズとネイビーにあり
2026.03.16
日本では制服を採用している高校が大半。詰襟は少なくなり、ブレザーが主流になっていることを考えると、入学式で初めてスーツを着る人がほとんどでは。社会人への助走期間ともいえる大学の入学式に合わせ、迷わない、外さないスーツ事始めのポイントを考えてみた。
同じようにジャケットを着るとはいえ、スーツは基本的に制服のブレザーとは異なると思っていい。体形としては成人だとしても、“着慣れ感”のなさは決定的。場数を踏む重要性はカジュアルアイテムの比ではない。そうした意味でも2年後の成人式だけでなく、3年後には始まるリクルート活動に向けてかっこうの予行演習となる。
スーツの場合、当然ながらジャケットとパンツは同じ生地で作られる。上下のバランスが合わないといけないから、特にサイズ感が重要だ。ポイントとなるのは肩幅、袖丈で、はやりのリラックスフィットのように肩が落ちたり、袖が余ったりするのは問題外。特に最近のジャケットはパッドが薄めのものが多いので、肩の形状に合っているかをチェックを。また袖の長さはシャツが1.5㎝ほど見えるのがベストバランスになる。必ずシャツの上からはおってチェックし、必要であれば袖直しをしておきたい。パンツは腰まわりを合わせるのはもちろんだが、長すぎる裾はだらしないだけ。靴の上でたるみが出ないジャストサイズを心掛けたい。
それではスーツの色は?
最近は冠婚葬祭にも使えるように……ということで、リクルートスーツでも黒を着ることが増えつつある。だがフレッシュさの演出、そして春という季節感を考えるとネイビーがベストだろう。色彩学的にネイビーは引き締まって落ち着いた印象を与える効果があるといわれる。一方で無敵の強さを誇ったイギリス海軍が“ロイヤルネイビー”として制服に採用したり、日本では藍は勝ち色と武将に愛好されたりと勝利を連想させる色でもある。受験を勝ち抜いた証しとして誇らしさも感じられるはず。
シャツはやはり清潔感を増す白が好相性だろう。カジュアルなボタンダウン、クラシックなワイドよりもレギュラーカラーが適している。ポイントはネクタイ。ネイビー×白のVゾーンにはたいていの色・柄が映えるが、今回はあえて同じブルー系のソリッド(無地)タイを選んでみた。ストライプや小紋といった装飾があるのももちろんいいが、やや主張が強く、意外に飽きやすい。フランスのマクロン大統領やカナダのトルドー首相など、若さを打ち出す国のトップが選んでいることも参考にしておきたい。
楽しい学生生活の始まりは社会人としての第一歩。成人式や入社式といった晴れがましい近未来の節目にもぴったり、王道のネイビーがやはりイチ押しだ。
Photograph: Ryohei Oizumi
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Text: Mitsuhide Sako(KATANA)