お酒
クラフトビールと映画。【第2回】
『思いやりのススメ』に合う一杯は?
2026.09.08
NOVORU BREWINGの定番ラインナップとして新たに加わった「Warau」。
シャープなほど良い苦味と、クリアなのど越しにふわっと香るアロマと、まさにシグネチャータイトルにふさわしいドリンカブルな味わい。NOVORU BREWINGの作り出す作品たちはいつも、太陽の恵みを存分に受けたような、雑味がなく、澄み渡っている印象で、心まで豊かにしてくれる。
「warau」というタイトルから、クスっと笑えて、心が豊かになるような、そんな映画が観たい!と思い、ペアリングした映画はNetflixで配信中の『思いやりのススメ』。
ある悲しみを抱えた元作家の介護士・ベンが初めて担当したのは、イギリスからアメリカに移住してきたばかりの筋ジストロフィーを患った18歳の青年トレヴァー。出会った瞬間から皮肉交じりのジョークを連発したり、介護士が嫌がるような質問をしたり、移住してから9か月間介護士が決まらなかったのも納得の、ひねくれた癖のある青年だ。
トレヴァーは母親の管理のもと、毎日決まった時間に起床し、決まった時間に同じ食事をし、決まった時間に大量のサプリと薬をのみ、決まった時間に同じテレビを観て、決まった時間に寝る。そして週に一度毎週木曜日は、決まった時間に同じ公園に行く。ルーティーンと違うことをしてしまうと、彼はパニックになってしまうのだ。
そんな彼とベンは、ある口論をきっかけに、アメリカの「ダサい名所」を巡る旅にでることに。
旅の最中、様々な事情を抱えた人と出会い、道中を共にする仲間が増えていく。普段しないようなことをしたり、恋が生まれたり、ささやかで大きな夢を叶えようと奮闘したり、終始ブラックユーモアに溢れ、気づくと口角はすっかり上がって、少し涙も溢れていた。
ロードムービーとビールの相性は抜群だ。少し立ち止まりたいと思ったとき、前に進みたいと思ったとき、自分に変化が必要だと感じたとき、ぜひ映画×ビールで心を整えてみて。明日からの笑顔のために――。
鮎川ジュン(あゆかわ・じゅん)
アエラスタイルマガジンwebの人気企画『いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは?』の選者・執筆者。音楽家、DJ、イベントオーガナイザーなど幅広い顔を持ち、ソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL」ではバー部門を担当。多種多様なクラフトビールを取り扱う。
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Photograph:Ryohei Oizumi
Text:Jun Ayukawa