【一覧】志高き実業家が、アートに託したもの。
2019.10.07

本館正面玄関では、両側でオーギュスト・ロダンの「洗礼者ヨハネ」(写真左)、「カレーの市民──ジャン・デール」(同右)が来館者を出迎える。
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クロード・モネ
《睡蓮》1906年頃
1920年に児島虎次郞がパリ郊外のジヴェルニーに住むクロード・モネを訪ね、「日本の人々に公開するためにぜひ作品を譲ってほしい」とお願いし譲り受けた作品。大原美術館の工芸・東洋館の中庭には2000年にモネの庭から株分けされた睡蓮が浮かぶ池があり、毎年、美しい花を咲かせている。
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エドモン=フランソワ・アマン=ジャン
《髪》1912年頃
児島虎次郞が収集した最初の西洋絵画。作品購入を願うため、同郷の先輩画家・満谷国四郎とともに大原孫三郎へ送った手紙には「日本の芸術界のために最も有益なる次第にて」と記されている。当時のフランスを代表する画家アマン=ジャンと交友があった児島の手で、1912年に日本に持ち帰られた。
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ピエール=オーギュスト・ルノワール
《泉による女》1914年
大原孫三郎の意を受けて、児島と同じく大原家の奨学金でパリに留学していた満谷国四郎が1914年に直接ルノワールのもとを訪れて制作を依頼した作品。そのときルノワールは73歳。依頼は受け入れられ、それから1年後に絵ができたから取りに来いという手紙がパリのルノワールから届いた。
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児島虎次郞
《朝顔》1916年(中)、1920年(左・右)
ヨーロッパ留学で身につけた印象派風の明るい色彩の画風。1920年4月のサロン・ナショナルで政府が買い上げたのは、これらと一緒に出品されたチマチョゴリ姿の女性像《朝鮮の少女》。「その賞金で児島はロダン美術館に本館前の彫刻2点を鋳造してもらいました」(柳沢)。160点余ある児島作品のうち、現在は代表作のみ本館で展示中。
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ポール・ゴーギャン
《かぐわしき大地》1892年
1930年の美術館開館時からある孫三郎・虎次郞によるコレクションのひとつ。異国情緒あふれる画風で知られる19世紀を代表する画家で、1891年にオセアニアのタヒチ島に渡ってから多くの傑作が生み出されたと言われている。
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オーギュスト=ロダン
《ゴロツキの首》1885年
文芸雑誌『白樺』(1910- 23 年)に縁のあるロダン作品。『白樺』の同人たちがロダンに浮世絵30枚を贈り、その返礼としてブロンズ作品3体が贈られた。白樺同人たちはこの彫刻を核にした白樺美術館の設立を目指したが、実現にはいたらなかった。
白樺美術館より永久寄託
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オーギュスト=ロダン
《ある小さき影》1885年
文芸雑誌『白樺』(1910- 23 年)に縁のあるロダン作品。『白樺』の同人たちがロダンに浮世絵30枚を贈り、その返礼としてブロンズ作品3体が贈られた。白樺同人たちはこの彫刻を核にした白樺美術館の設立を目指したが、実現にはいたらなかった。
白樺美術館より永久寄託
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オーギュスト=ロダン
《ロダン夫人》1882年
文芸雑誌『白樺』(1910- 23 年)に縁のあるロダン作品。『白樺』の同人たちがロダンに浮世絵30枚を贈り、その返礼としてブロンズ作品3体が贈られた。白樺同人たちはこの彫刻を核にした白樺美術館の設立を目指したが、実現にはいたらなかった。
白樺美術館より永久寄託
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ポール・セザンヌ
《風景》1888-90年
ロダン彫刻と同じく、雑誌『白樺』の同人、有島武郎、武者小路実篤、児島喜久雄、柳宗悦らが白樺美術館設立のために購入していた作品のひとつ。その夢が破れた後、第二次世界大戦後の1950年、右のロダンの彫刻3点とともに「白樺美術館所蔵品」として大原美術館に永久寄託された。
白樺美術館より永久寄託
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ワシリー・カンディンスキー
《尖端》1920年
戦後、大原美術館のコレクションは、セザンヌ、ドガなどの19世紀絵画や、ピカソ、ルオーをはじめとする20世紀のエコール・ド・パリの巨匠たちの作品を加え、さらにカンディンスキーなど現代絵画にまで及んだ。この作品は抽象絵画の創始者として知られるカンディンスキーの絵画がより幾何学的になっていた時期に制作されたもの。
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藤田嗣治
《舞踏会の前》1925年
藤田の代表作である本作品を購入した1957年当時、戦争責任を負わされた結果、日本を捨てた「レオナール・フジタ」の作品を日本人が買うというのは大きな決断を迫られる出来事だった。たとえ作家と知り合いであっても、大原總一郎はあくまで作品本位で購入を決めたという。
©Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2019 C2986
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坂田一男
《習作》1926年
岡山出身の坂田一男は、現在ではキュビスムの洋画家として高く評価されている。この作品はフランスの画家オザンファンと建築家で画家のル=コルビュジエによって興された芸術運動、ピュリスムの時期に一緒に動いて描いたもの。帰国後は倉敷にアトリエを構え、大原家とも交流があった。
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満谷国四郎
《緋毛氈》1932年
岡山県出身の画家である満谷は、2度目のヨーロッパ留学にあたり大原孫三郎から援助を受けた。その際、すでに巨匠となっていたルノワールを直接訪ねて制作依頼をした。西欧の同時代美術を十分に学習して帰国した満谷は、装飾的な画面のなかに日本人の裸婦を描くスタイルを見いだし、本作はまさにその代表作である。
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ジャン・フォートリエ
《人質》1944年
第二次世界大戦後、フォートリエがパリの展覧会で発表し、大反響を受けた連作《人質》シリーズの1枚。2014年に東京ステーションギャラリーで開催されたフォートリエの展覧会には同シリーズ作品もいくつか展示され、「大原美術館所蔵の《人質》が73×60㎝と、ほかよりもサイズが大きいという再発見がありました」(柳沢)。
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パブロ・ピカソ
《頭蓋骨のある静物》1942年
第二次大戦中の1942年、ナチス・ドイツによるパリ占領下でピカソが描いた作品。54年、大原總一郎はかなり無理をしてこの作品を買ったと言われている。自分の生きた日本の時代、そして戦争期を見つめるなかで、戦争に対する静かな抵抗が感じられる本作を大原美術館のコレクションとして外せないと考えたのかもしれない。
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ジャクソン・ポロック
《カットアウト》1948-58年
20世紀のアメリカを代表する画家で、当時盛んだったアクション・ペインティングの作品。『現代美術—ポロック以降』(1965年/東野芳明著/美術出版社)の口絵で本作を目にした当時の大原美術館館長、藤田慎一郎がニューヨークの画廊と交渉し、大原總一郎が購入を決断したという。
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草間彌生
《No.RED.Z.A.》1960年
大原總一郎のコレクションには、若いころの草間彌生が描いた油絵もある。当時まだ日本の批評家は少なく、最新の情報・動向は現代アートに見識のある評論家たちから總一郎に伝わり、良い作品があれば總一郎が買うという流れができていた。
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李禹煥(リ・ウーファン)
《線より780 ⁄ 22》1978年
韓国出身の画家、彫刻家。日本を拠点に、ヨーロッパなど世界で活動している。1960年代末に日本で起こった美術運動「もの派」の主導的役割を果たし、日本の現代美術に大きな影響を与えた。多摩美術大学名誉教授。
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