旬のおすすめ
春、財布を新調する。
【4回目】素材
2018.01.10
「汚れた財布では運気も落ちる」と巷間で言われだしたのはいつごろか。また一説には「財布が張る=春」ということから、新春から新しい財布にて事始めを起こすのが縁起良しとする人も多いとか。そこで選び出したい、使い勝手に優れ、見た目も抜群の財布たち。特に“大人の持つべきもの”という視点で考えるならば、デコラティブな装飾性よりも、まず素材そのものにこだわりあるものを選ぶのが正解だ。ひと目で持つ人のセンスと良識が伝わる、厳選素材の財布を紹介しよう。
1975年にアメリカにて創業したトゥミ。バリスティックナイロンこそは、機能性に特化したビジネスバッグ作りの名手たる同社が誇る先進素材だ。この長財布も、ブランド独自のバリスティックナイロンを使用し、耐摩耗性と軽さを実現させた自信作。外装のエッジ部分や内側のポケット部分などにはきめ細かいカーフをあしらい、エレガントなルックスや手触りにまでこだわった充実のスペック。〈H10.25×W19×2cm〉¥20,000/トゥミ(トゥミ カスタマーセンター・0120-006-267)
革小物における定番色たるブラックだからこそ、いっそう引き立つエレファントレザー(象革)の豊かな個性。刻み込まれたかのような有機的なシワと石畳のようなタッチを備えた象革財布は、ほかにはない複雑かつ玄妙な味わいを放つのがポイント。このジップ型は使い勝手も考慮し、複数枚のカードを入れ込んでもスマートに取り出せる縦型カードポケットを6個装備する。〈H11.2×W20.4×2.2cm〉¥180,000/グラント(グラント自由が丘店 03-5729-3603)
ペッレ モルビダ リザード
クロコダイルよりも穏やかかつ繊細な表情を見せるリザードスキン(とかげ革)は、女性からの支持も高い特別な素材。ペッレモルビダでは、なかでも高級なリングリザードの背割れ部分の革材を使用。日本国内においてなめしと染色などの加工を施しており、エレガントな光沢を放つところに魅力がある。無駄を省いた二つ折り型は、厚みも抑えられており非常にドレッシー。〈H10×W19×D1.5cm〉¥39,000/ペッレ モルビダ(ウエニ貿易 03-5815-5720)
竹符(矩形の鱗)のそろった良質のナイルクロコダイルレザーを、外装や内装の一部にまでおごったぜいたくな長財布。本体中央から左右にわたり美しく符の展開が味わえる、精密な裁断も見どころのひとつ。内側のカードポケットには、内容物を確認しやすく取り出しやすい、特許取得済みの蛇腹式デザイン、「ハニーセル®」ポケットを採用。写真のネイビーを含めた全3色展開。〈H9.5×W20.3×D2cm〉¥250,000/キプリス(モルフォ 03-5638-6701)
メタリックなシルバーカラーが目を引くジップ式二つ折り財布。使用するショルダー革は背骨に沿った部位で「トラ」と呼ばれる独特の凹凸を有するのが特徴。ゆえに表面に貼った箔をやすりがけすることで削り具合にも差異が生まれ、それぞれに異なる輝きを発するという。外装は切り目磨きにてコバを丁寧に磨いてからトップコートを施すことに加え、内装は裏地を使わず革のみで仕立てたぜいたく仕様。まさに大人のカジュアル財布にふさわしい逸品だ。〈H10.5×W12.5cm〉¥24,000/ポーター(吉田 03-3862-1021)
掲載した商品は全て税抜き価格です。
Photograph:Tetsuya Niikura(SIGNO)
Styling:Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Text:Tsuyoshi Hasegawa (04)