旬のおすすめ
男をつくるもの
部長の「名品」リスト【第1回】
2018.01.29

手に入れてよかったものとそうではないもの。線引きができるようになってきた。これからのビジネスマン人生をともに歩みつづける、「名品」をリストアップ。少しの背伸びが、男を高める。それが正しいことは、もう承知している。
エルメスのブリーフケース

シューズと比べると、バッグへの関心は希薄になる人が多いように思う。どうしてだろう? いちばん目立つ小物であり、シューズ以上に長持ちし、流行に左右されにくいアイテムなのに。
最高峰はエルメスのブリーフケース「サック・ア・デペッシュ」。完成されたデザインに、上質を極めたレザー。携えれば、気持ちが高揚する。これは従来よりも薄く、ひと回り小さくなった新作。高価だが、その価値がある。ビジネスマン人生のメモリアルなタイミングに。
カルティエのリストウオッチ

携帯電話で時刻を確認する仕草は好きになれない。少し袖をまくって、ちらりと腕元に視線を落とす。それが大人としての立ち居振る舞いだ。しかし、腕時計にとって時刻を示す役割が薄れてきたことも事実。だから、いままで以上にアクセサリーとしての在り方も問いたくなる。
カルティエの「タンク」が100周年を迎えた。腕時計は丸いものという既成概念を覆し、いまや角型の手本となった。これからの100年も、男にとって最上の装飾品で在りつづける。
サンヨーのバルカラーコート

その名は「100年コート」。親子三代にわたって受け継がれるコートを目指し、三陽商会のコートづくりのノウハウを結集して誕生した。これは新作の「エイジド・モデル」。着はじめて30年後をイメージし、ヴィンテージ加工を施している。
自分で一から育てるというのも魅力的ではあるが、父から譲り受けたようなコートにも惹かれる。シンプルなバルカラーのデザインは、ビジネスコートの手本のよう。昭和の紳士のように、実直な男でありたい。
掲載した商品は全て税抜き価格です。
Photograph:Osami Watanabe
Styling:Masayuki Sakurai
Hair & Make-up:Masayuki(The VOICE)
Edit & Text:Kenji Washio