腕時計
「バーゼルワールド2018」に先駆けて新作発表した
ハミルトンは、3タイプのアビエーションウォッチに注目!
2018.03.22

国際的な時計宝飾展示会「バーゼルワールド2018」が3月22日〜27日まで開催される。それに先駆けてハミルトンでは新作を披露したので、その中から注目モデルをピックアップした。
ハミルトンは1892年にアメリカで創業。現在はスイスに本社を持つが、エルヴィス・プレスリーも愛用した三角ケースの「ベンチュラ」でお馴染みの人気ブランド。20世紀初頭にはアメリカの鉄道公式時計となったが、航空界でも実績を積み重ねてきた。1918年にワシントンD.C.~ニューヨーク間の定期航空郵便の公式時計に認定されたほか、30年代にはノースウェストやユナイテッドなど主要エアラインでも採用。また、ニューヨーク~サンフランシスコを往復する初のアメリカ大陸横断便のパイロットの腕にもハミルトンがあった。
初めて航空計時(定期航空郵便の公式時計)を手がけて100周年を迎えることから、これを記念して3タイプのアビエーションウォッチが登場した。
「カーキ X-ウィンド オートクロノ 限定モデル」は、2005年に発売された。腕時計では世界初の「偏流修正角計算機能」を装備した人気シリーズの限定モデル。この機構は機体が受ける風力を計算して目的地までの最適角度を導き出すもので、新作の限定モデルも継承。ただし、ムーブメントはシリコン製ヒゲゼンマイを採用した新開発の「H-21-Si」。シリコンは非磁性なので、高磁場が点在する空港に滞在するパイロットの腕時計には最適な素材という。
秒単位での判断が求められる空軍パイロットのために開発された大きなアラビア数字の秒(分)表示を持つ「カーキ パイロット デイデイト」には、新色のサンドカラーインデックスを追加。アメリカ軍パイロットが着用するレザーフライトジャケットを思わせるカーフ・ストラップがみごとに調和している。
世界屈指の山岳救助隊「エアーツェルマット」の創設50周年を称える記念モデルも発表。ブラックダイヤルに蛍光ブルーのスーパールミノバが鮮やかだ。
そのほか、ビジネスマンには薄型ケースの「ジャズマスター シンライン オート」がおススメ。工具なしでストラップを簡単に取り換えられるインターチェンジャブルなので、ファッションに合わせて時計の雰囲気を様々に変えられるのが嬉しい。
●カーキ X-ウィンド オートクロノ 限定モデル ケース右側の2つのボタンを操作して、機体が受ける風の影響を基に、目的地に到着するための修正角度を算出する「偏流修正角計算機能」を搭載。リューズとクロノプッシャーは通常とは逆の左側に配置されている。ムーブメントは新開発の自動巻きクロノグラフ「H-21-Si」。COSC(スイス公認クロノメーター検定局)認定クロノメーター。直径45㎜、厚さ14.85㎜、ストラップはブラウンカーフ、10気圧防水。¥284,000(税抜き予価)、5月発売予定。世界限定1,918本。 ●カーキ パイロット デイデイト
12時位置の小窓で曜日を表示。ケース素材はステンレススチール、自動巻き「H-40」搭載、パワーリザーブ約80時間、直径42㎜、厚さ12.15㎜、ストラップはハミルトンのロゴを翼にアレンジした焼き印を施したブラウンカーフ、10気圧防水。¥109,000(税抜き予価)、5月発売予定。●カーキ パイロット デイデイト エアーツェルマット
『エアーツェルマット』はスイスのヴァレー地方に拠点を置く世界屈指の山岳救助隊。その創設50周年記念モデル。ケース素材はステンレススチール、自動巻き「H-40」搭載、パワーリザーブ約80時間、直径42㎜、厚さ12.15㎜、ストラップはハミルトンのロゴに翼をアレンジした焼き印を施したブラックカーフ、10気圧防水。¥98,000(税抜き予価)、5月発売予定。
●ジャズマスター シンライン オート
ダイヤルカラーはブルー、ブラウン、ベージュ、グレーの4色。カーフ・ストラップはブラウン、ブラック、グリーン、レッドの4色との組み合わせ。工具なしで簡単に取り換えられるインターチェンジャブルなので、別売りのストラップを購入すれば違う表情を楽しめる。自動巻き、パワーリザーブ約42時間、直径40㎜、厚さ8.45㎜、5気圧防水。¥104,000(税抜き)、発売中。●ベンチュラ エルヴィス80
エルヴィス・プレスリーが愛用したことでも知られる「ベンチュラ」。エルヴィス生誕80周年を迎えた2015年に発売されたモデルのSSケースタイプが登場。パワーリザーブ約80時間の自動巻き「H-10」を搭載。ケースサイズ42.5×44.6㎜、厚さ11.38㎜、5気圧防水、¥156,000(税抜き予価)、6月発売予定。
掲載した商品はすべて税抜き価格です。
問/ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7371
プロフィル
笠木恵司(かさき けいじ)
時計ジャーナリスト。1990年代半ばからスイスのジュネーブ、バーゼルで開催される国際時計展示会を取材してきた。時計工房や職人、ブランドCEOなどのインタビュー経験も豊富。共著として『腕時計雑学ノート』(ダイヤモンド社)。