上質な時間を独り占め。さぁ週末ひとり旅へ。
その③　森の宿、ネストイン箱根

ひとり旅こそ、大人の流儀。気配りさえ不要で、誰かのペースに合わせる必要もない。ゆったりと流れる時間を、思いのままに、独り占めする。

人が四季を最も意識するのは、森の中かもしれない。そんな思いから、森にある宿を選んだ。

喧騒から離れて、自分自身と向き合う上質な時間を楽しみたい、今回の旅にうってつけだ。

NEST INN HAKONE（ネストイン箱根）は、2万平方メートルをゆうに超える広大な敷地を有する。前回紹介の「俵石閣」と合わせた一帯を再生したプロジェクトとして話題を集めた。「Nest」とは「巣まう」であり、森に親しむ場所となるという願いが、その名に込められている。

ここには、「ルーム&スイート」がある3棟の客室棟を備えたホテル棟と、11棟の「ヴィラスイート」が点在するヴィラ棟がある。連泊して2つのエリア双方を体験するのもいい。

チェックインは、カフェスペースのあるレセプションで行う。カプチーノやアメリカーノなど、ウェルカムドリンクで憩える。

今回はスイートルームでの宿泊を楽しむことにした。

「ルーム&スイート」のホテル棟は、都会的なシンプルモダンなデザイン。「木々のささやき、野鳥の声、絶えまなく流れる水の音に包まれて、まるで森の中に暮らすような自然との一体感」が楽しめるという。

また、「ヴィラスイート」のヴィラ棟は、緑豊かな一本の小道に沿って配置された11棟のヴィラからなる。「豊かな植生はもちろん、湧き水の小川や池、遠くに見える箱根の山々まで」も生かし、部屋ごとにまったく異なる時間と空間が楽しめるという。池に面した客室や景観を楽しめる客室など、さまざまな個性からチョイスできる。

多くのホテルや旅館で設置してあるテレビを、ここネストイン箱根では、どの客室にも置いていない。森の音、風の音、そして鳥のさえずりを聞き、日常から心を解放してほしいという願いからだ。
普段は口にできない思いをしたためるのもまた、旅ならではの時間となる。

森の中の屋外廊下を進むと天然温泉の浴場が現れる。大湧谷から引いた掛け流しで、やや白濁した濃厚な湯が特徴。「ヴィラスイート」では内風呂または露店風呂をそれぞれに設けている。

森は美しいもの。春は花が彩り、夏は木陰を作り、秋は赤く染まり、冬は雪が舞う。四季の美しさを五感で満喫できる宿は、大人の旅にふさわしい。

＜訪れた場所＞ NEST INN HAKONE（ネストイン箱根）
ホテル棟は洗練されたデザインの客室で、ヴィラ棟は土地や自然条件に即して客室ごとに異なる個性をもつ。充実のダイニングもネストイン箱根の魅力。厳選された食材だけを用いて、趣向を凝らし美しく仕立てた日本料理を堪能できる「俵石閣」（前回紹介）や、海と山に挟まれた相模・駿河エリアの食材を中心に、素材そのものの味を最大限に引き出す「ウッドサイドレストラン」、自然酵母を用いる「バビロンバードベーカリー」がある。また、「フリーバードカフェ」では、宿泊の間、無料でドリンクを楽しめる。食事付きのプランや、お得なプランもあり、詳細はホームページでチェックしたい。

神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1290
0460-83-9090（要予約）
https://nestinn-h.co.jp
https://hyosekikaku.jp

■スタイリング①（ウッド階段、カフェ、チェックインの写真）
ブレザー￥109,000、シャツ￥23,000、パンツ￥36,000、ベルト￥13,000、サンダル￥44,000、バッグ￥65,000／すべてマイケル・コース（マイケル・コース カスタマーサービス 03-5772-4611）、サングラス￥30,000／モスコット（モスコット トウキョウ 03-6434-1070）

■スタイリング②（ルーム写真３点）
ジャケット￥58,000／ラルディーニ、シャツ￥26,000／バグッタ、ショーツ￥64,000／チンクワンタ、スカーフ￥9,000／ジエレ（すべてビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686）、メガネ￥44,000／ネイティブサンズ（ザ ライト 03-6447-2666）、時計￥4,290,000／ヴァシュロン・コンスタンタン（ヴァシュロン・コンスタンタン 0120-63-1755）、万年筆￥54,000／モンブラン（モンブラン コンタクトセンター 0120-39-4810）

掲載した商品はすべて税抜き価格です。

<<その②はこちらから

その④はこちらから＞＞