旅と暮らし

火打ち石のような独特の香りと、ほのかな甘みを楽しむ
ラブブロック リースリング
[今週の家飲みワイン]

2018.05.18

写真・図版 小松 宏子

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2本目のリースリングはニュージーランド産。リースリングがドイツ、オーストリア、北フランスあたりが主産地であることを考えると、冷涼な気候のニュージーランドがリースリングの栽培に向くことは、容易に想像がつく。ニュージーランドでワイン栽培が盛んになりはじめたのは1970年代。まだその歴史は浅く、生産量においては世界の1%にも満たないという。しかしながら、現代のワインの嗜好が、重さや濃厚さよりも、シャ-プでエレガントな方向へシフトしてきたなかで、急速に評価を高めてきた。ニュージーランドの名を世に知らしめたぶどう品種はソーヴィニヨン・ブランであるが、白ワインとしてはリースリングもそれに次ぐ、注目の品種だ。

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「ラブブロックは、ニュージーランドの南島の北東部にあるマールボロエリアで造られています。ここはニュージーランドのぶどうの60%が作られている、最大の産地です。なかでもこのリースリングは、アワテレという最も冷涼な地区で生産されています。きれいな酸は何より、この冷涼な気候によるものですね」と大橋さんは言う。
ラブブロックの生産者であるエリカとキム夫妻は、マールボロの丘の上の羊の放牧場を購入してぶどう畑にしたという。その際に、オーガニックに取り組む決意をし、単なるオーガニックヴィンヤードではなく、鶏、羊、牛などの家畜やさまざまな植物と共生するオーガニックファームを目指したのだ。結果はラブブロックのワインはテロワールの個性がそのまま結実した、ナチュラルながら輪郭のはっきりとした味わいになった。ニュージーランド・オーガニックワイン・アワードで2015年に金賞を受賞している。

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「ひと口飲んで素直においしいと感じるふくよかな甘みは、アルコール度数が低いことによるもの。残糖分が多いということですね。そしてリースリングの特徴である、“火打ち石のような”と表現される、独特の香ばしい香りが特徴となっています。今回の4本のなかでもそれがいちばん感じられますね。ぶどうの収穫後すぐに、皮と一緒に低温で浸漬することで、複雑味やボリューム感もうまく表現されています。それでいて、アルコール度数の低い優しい味わいですから、デイリーに飲むにもぴったり。明るい昼下がりのランチのときなんか、最高ですね」と大橋さん。そんなふうにすすめられれば、早速、週末のランチで試したくなるではないか。

<<シュロス・フォルラーツ ゼクト

ジェラール・シュレール リースリング グランクリュ プェルシック ベルグ>>

Photograph:Makiko Doi

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