旅と暮らし

厚みのある口当たりが印象的な自然派のリースリング
アルベール・マン リースリング
[今週の家飲みワイン]

2018.06.01

写真・図版 小松宏子

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「ボルドーの『シャトー・コルディアン・バージュ』でソムリエとして働いていたときに、グラスのアルザスワインは、この『アルベール・マン』を使っていました。だから、自分のなかではこれがひとつのベースになっています。ペアリングを考えたときにもストライクゾーンが広く、とても合わせやすいワインだと思います」と大橋さんは言う。アルベール・マンといえば、アルザスを代表するビオディナミの生産者で、フランスで最も権威のあるワインの専門誌「ラ・レヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス」では3つ星に格付けされたほか、評論家ロバート・パーカーも5つ星をつけるなど、文句ない高評価を得ている。

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その歴史は、ブドウ栽培家だったマン家とバルテルメ家が統合して、17世紀に設立されたことにさかのぼる。現在の名声は1970年代に引き継いだオーナーがビオディナミに従ってぶどうを栽培し、極力自然に醸造することによって得たものと言える。
「柑橘類のような涼やかな酸と、桃や黄色いフルーツのよう濃厚な甘みがバランスよく同居し、ふくらみのあるふくよかな味わい、そして奇麗な余韻。とてもいいワインだと思います。きりっと冷やしてホワイトアスパラガスに合わせるのも最高ですし、魚介のバターソース系にはもちろん鉄板です。また、温度が上がると特にボリューム感が増すので、豚肉などにもよく合いますね」と大橋さん。

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ふくよかさは何に由来するのかと聞くと、ぶどうの収穫をギリギリまで遅らせて糖度を上げることによるのだそう。ただこれは、失敗する恐れもあるわけで、ワイナリーにとっては賭けでもある。アルベール・マンでは高い経験値により、収穫期を見極めるのだ。
「ワイナリー全体としては非常に高い評価を得ていて、グランクリュの畑をいくつももっているのですが、このリースリングだけは値段が上がらないんですよね、うれしいことに。いまでも3000円弱で買えますよ」と大橋さん。デイリーワインとしては実にコスパがいい。ぜひ、覚えておきたい一本だ。

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Photograph:Makiko Doi

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