旅と暮らし

イタリアワインの帝王GAJAのサードブランド
「カ・マルカンダ プロミス」
[今週の家飲みワイン]

2018.06.08

写真・図版 小松宏子

写真・図版

6つ目となるぶどう品種「メルロー」は、フランス南西部のボルドー地方原産の赤ワイン用ぶどう品種。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランとブレンドさるボルドースタイルのワインに多く使用されるが、メルロー単体のワインも多く造られる。味わいの特徴は、カベルネ・ソーヴィニヨンほどタンニンや酸が強くなく、芳醇で果実味も豊か。生産量はフランス国内で栽培される黒ぶどうのなかでは最も多く、世界的にもカベルネ・ソーヴィニヨンに次いで2位だ。そんなメルローの魅力が存分に感じられる4本を紹介しよう。

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まず1本目はイタリアワインの帝王として君臨するスーパーワイナリー「GAJA」のサードブランド。オーナーのアンジェロ・ガヤ氏が、本拠地であるピエモンテから離れ、よりリーズナブルかつ究極のワインを造るための土地を探し、そのめがねにかなったのが、トスカーナ州の海沿いのボルゲリ地区。そこはサッシカイアなどのスーパータスカンが多く世に出されているエリアだ。長い交渉の末に手に入れた土地で1996年にワイナリー「カ・マルカンダ」を設立。特異なテロワールを生かし、上質なメルローを主体としたワイン造りで、サッシカイアとは異なるボルゲリのワインの新しいスタイルを確立したと言われている。

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「ガヤが、ピエモンテで成功したワイン造りの全知全能を傾けて造ったワイナリーです。いくつかのセパージュでワインを造っていますが、この『プロミス』は最もリーズナブルなライン。メルローとシラー主体の独自のブレンドで、タンニンも感じるが、メルローが本来もっているやわらかい部分、みずみずしい部分、濃縮した部分が実に上手に表現されています。サードワインとはいえ、ガヤのワイン造りの巧みさにじみ出ていますね。他のワイナリーからも指標とされるワインです。文句なくおいしい一本。肉の煮込みでもいいし、焼いた肉でもいい。イタリアのエッセンスも存分に感じられます」と大橋さん。

ワイナリーの名前である「カ・マルカンダ」は、ピエモンテの方言で「望みのない交渉」という意味だそう。それは、アンジェロ・ガヤ氏がボルゲリでワインを造るために研究とリサーチを重ねて見いだした理想の土地だったのに、所有者がなかなか売却を受理せず、18回もの交渉の末にようやく取得できた土地だったことに由来。「カ・マルカンダ」はそれだけ思い入れの強いワイナリーなのである。「樹齢も20年を迎え、さらに素晴らしい品質のワインを生み出すことができています」というガヤ氏の言葉どおり、まさにいま、飲みごろを迎えているワインと言えよう。

<<アルベール・マン リースリング

長野メルロー2015>>

Photograph:Makiko Doi

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