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ファッショントレンドスナップ39
レザージャケットの着こなしイタリア流とイギリス流
ハードに見せないポイントとは“白”にあり!?

2019.03.27

大西陽一 大西陽一

ファッショントレンドスナップ39<br>レザージャケットの着こなしイタリア流とイギリス流<br>ハードに見せないポイントとは“白”にあり!?

桜の開花時期が気になりだすと、休日のお出かけ率も先月に比べて高くなりがち。そんな時に活躍するのがレザージャケット。最近は、バイクに乗るためのような分厚い革で重いものだけではなく、近所の買い物からランチにサラっと羽織るのに便利な、軽く柔らかい革のものがたくさん出回るようになりました。

こんな便利なレザージャケットですが、着こなしがマンネリ化しがちなのが欠点。そこで今回はレザージャケットの着こなしをバージョンアップさせる方法をスナップからチョイスしてみました。

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このイタリアの伊達男さんの着ているレザージャケットですが、身ごろがマット(起毛)仕上げのヌバックと呼ばれる革で、ソデは光沢のある普通のレザーという変則デザインです。

ポイントは、ファスナーを胸元まで開けてベージュのインナーの襟を立て、その下に白Tシャツを着るという重ね着をしているところ。白Tシャツ1枚だけとかグレートレーナーだけだと、このエレガントな感じは出せません。

それと右手首のシンプルなデザインのブレスレットも利いています!!

足元に黒のドレスシューズを合わせるのは、かなり難度の高いコーディネート。王道ルールでいくと靴は、ジャケットの色に合わせて茶が正解なのですが……。

実はこの方のモードな感じは、ここから生まれていると言ってもいいくらい重要な部分でした。

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靴は、ダブルモンクストラップ(通称 Wモンク)ですね。ジョン・ロブでしょうか? 普通ならスーツに合わせることが多い靴ですが、こうしたカジュアルスタイルにも馴染んでしまうところは、このデザインが秀逸だから。

よ~く見るとイタリア人がよくやるテクニックがここに隠れていました。お分かりでしょうか? 2つあるストラップの片方は留めていませんよね、こんな超細かな部分にヌケ感を入れるのが彼らの流儀なのです。

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次はイギリス代表のジェントルマンにご登場いただきました。先程出たイタリアの方と同じ様にインナーには白を持ってきています。よく見るとセーターはケーブル編み。膨張色の白を使ったセーターも縦に編み目が入ることでシャープに着こなせます。

首元には赤いバンダナをスカーフの様に巻いています。このバンダナ使いは最近のピッティでのトレンド。

先程のイタリアの伊達男の方とはガラッと雰囲気が違いますね。デニムに黒靴を履き白のインナーという点は同じなのですが……。

このジェントルマンに撮影後に名刺を頂いたのですが、なんとベルスタッフのクリエイティブディレクターの方でした!! オーラが半端ないわけです。

次回は春レザーの第二弾をお送りする予定です。

乞うご期待を。

トレンドスナップのまとめはこちら

プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。

Photograph & Text:Yoichi Onishi

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