カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ46{番外編}
ファッションブランドのインテリアが熱い!!
ミラノデザインウィーク リポート2
2019.06.11
![ファッショントレンドスナップ46{番外編}<br>ファッションブランドのインテリアが熱い!!<br>ミラノデザインウィーク リポート2](http://p.potaufeu.asahi.com/5e24-p/picture/16603519/8cb5e5527652680c0917de13eede026d.jpg)
4月上旬のミラノデザインウィーク期間中のミラノの人混みは半端ではありません。まるで街自体が、デザインという神様のお祭りをやっているようなもので、世界中からデザインに一家言ある企業がミラノに押しかけ、街のさまざまなところに仮設の展示会場を設けて新製品やプロトサンプルなどを発表しています。
こんな状況に、トレンドに敏感なファッションブランドも黙ってはいません。ミラノのショップやイベントスペースを使ってインテリアメーカー顔負けの展示を行い、このお祭りを更に盛り上げていました。
今回は、そんなファッションブランドの本気具合をミラノの街でスナップ。最初は、いま乗りに乗っているグッチから!!
![1050_グッチ1](http://p.potaufeu.asahi.com/fcef-p/picture/16603516/44da18b21dc978c55cfc68a1097104b3.jpg)
グッチはコレクションの期間に限定ショップをミラノのサント・スピリト通りにオープン。ここでグッチ デコールのコレクションが発表されました。ショップの2つのフロアには、グッチの工芸と職人技への強いこだわりを感じるコレクションが満載。
特に目を引いたのが、ウエアのコレクションでも使われている花や動物などをモチーフにしたもの。室内に置かれている家具はグッチ デコールのアイテムのほか、アンティーク家具のレプリカ、大理石の暖炉など、まるで個人の邸宅を訪れたような雰囲気でした。
来ていたセレブリティのなかには、2階の真っ赤なソファーでくつろぎながらグッチ スタッフからおもてなしを受ける光景も。
![1050_グッチ2](http://p.potaufeu.asahi.com/678b-p/picture/16603517/8e07c405ba0fa5e858b70c9fd3f3ad5b.jpg)
こちらは、人気の高いクッションのシリーズ。全部グッチ デコールでそろえなくても、これだけを自分のソファーにプラスするだけで、部屋中がグッチ ワールドに様変わりすだろう!と思わせるくらいの存在感があるものばかり。ちなみに、写真の中央にある猫のクションは、日本でも購入可能です。
![1050_グッチ3](http://p.potaufeu.asahi.com/1a5f-p/picture/16603518/d82777a7cf9b09994ae590d738952411.jpg)
こちらは、ハーバリウムプリントと呼ばれるクラシックな植物&チョウのパターンを使ったお皿。イタリアのフィレンツェで創業した老舗陶器メーカーのリチャード・ジノリで作られたものです。皿の下に引かれたクロスも同じテイストという柄☓柄のエキセントリックな組み合わせですが、見事にポップな色のデザートと調和していましたね。
![1050_アルマーニ1](http://p.potaufeu.asahi.com/27c2-p/picture/16603514/22e4740087ab7045b7a296e9e0daf3ea.jpg)
こちらは、ファッションブランドのなかでもいち早くインテリアを発表し業界のリーダー的な存在のアルマーニ/カーサ。
今回のミラノデザインウィーク期間中も圧巻の展示。ミラノ本社にあるイベントスペース(毎回ここでランウェイが行われている)で、写真のように照明を落とした独特の演出で新作を発表していました。巨大な照明の下に置かれた家具は、まるでオブジェのようで、ジョルジオ・アルマーニのウエア同様そのぶれない世界観が貫かれていました。
![1050_アルマーニ2](http://p.potaufeu.asahi.com/e73e-p/picture/16603515/0969b75db5fb74991edb9be065ccc457.jpg)
来場者の話題をさらったのが、こちらのデスク。日本での正式な販売価格は未定ですが、間違いなく1000万円近く(それ以上!?)になるというメタル製のデスク。鈍く黄金に光る様子は、日本の金張りのふすまのような存在感。なんと表面の加工には日本の漆の技術が使われているのだとか。
実はアルマーニ/カーサには、どこかにアジアや和(日本の匠)のテイストや技術が隠されています。最近来日した外国の方たちから「クール・ジャパン」と呼ばれる日本の昔ながらの工芸品や職人の技が感じる商品が人気ですが、それとはまったく違う解釈がこのコレクションにはありました。
しかもアルマーニ/カーサは、スタート当時から和のデザインや素材に計り知れない多様性が秘められていることを伝えていたのです。お恥ずかしながら、私は今回のこの展示を見てそれにやっと気づきました。巨匠ジョルジオ・アルマーニの懐の深さ、グローバルな物作りに日本はもっと学ばないといけませんね……。
![400_ロエベ1](http://p.potaufeu.asahi.com/a98e-p/picture/16603512/40a9e6344e4f7fc5e0d271ea627bf414.jpg)
前述の2社はイタリアブランドでしたが、こちらはスペインのバルセロナで創業したロエベのウインドーディスプレー。ミラノファッションウィーク期間中は、ショップのある建物の回廊部分を使い、「ロエベ バスケッツ」と題して、世界各国の職人やアーチストに依頼した編み込みの花器やバッグが展示されていました。
![1050_ロエベ2](http://p.potaufeu.asahi.com/dae2-p/picture/16603520/b81d578bf05daffd86d098cf59750151.jpg)
こちらの作品は、ダントツの人気でほとんどの来場者の方が写メしていたフラワーベース。なんと作家は日本人の竹細工職人の方でした。竹からレザーに変わっただけでこんなにもイメージが変わるとは。日本の伝統工芸品は、プロデュースや新しい発想がプラスされれば世界に通用するものに変わるといういい見本でした。
次回のミラノデザインウィークリポートは、個人的に面白い!と思った、ちょっと変わった展示物をまとめてみる予定です。
トレンドスナップのまとめはこちら
プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。
Photograph & Text:Yoichi Onishi
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