接待と手土産
すべて実食! 自慢の手土産#38
「solco」の塩
2019.09.30

それぞれにストーリーの込められた多彩な塩
料理好きや食通にぜひとも贈りたい、ちょっと目先の変わった手土産がsolco(ソルコ)の塩のギフトだ。solcoは、東京で最も長いと言われる戸越銀座商店街にある小さな塩の専門店。間口はあまり広くないが、奥に細長く、多種多様な塩が壁一面に整然と並べられている。仕入れの状況によってラインアップは変わるが、どれもオーナー、田中園子さんのお眼鏡にかなったものばかり。すべての塩に、産地や製法、生産者の思いなど、塩に込められたストーリーを丁寧に説明したカードが添えられていて、選ぶ楽しさがある。
塩の個性をよく知ってもらうために試食は無料。塩単体を味わうだけではなく、玄米と白米の2種類のおむすびが各270円で用意されていて、気になる塩をちょこちょこのせながら食べ比べすることができる。シンプルだが日本人なら誰もが大好きなおむすびにして食べると、単体よりも塩の個性が如実に表れる。
それぞれの塩は想像以上にルックスや味わいが異なる。例えば、淡いオレンジの「グルメソルトフレーク」は、独特の食感をもつオーストラリアの珍しい川の塩、深みのあるグリーンの「笹の雫」は、クマザサパウダー入りの新潟の海塩だ。購入するだけなら、便利な通販サイトもあるが、できれば実際に店に行って、自分好みの塩を見つけてほしい。
さまざまな色や形の塩の結晶が、コルクのふたの付いたしゃれた瓶に詰められ、見た目にも華やかだ。しかもコンパクトで軽く、持ち運びにも便利。1本だけでもおしゃれだが、何本か選んでおしゃれなギフトBOXに詰めれば、さらにきちんと感が増す。瓶から塩を取り出す専用スプーンが用意されているのも気が利いている。
田中さんは大学院を出た理系女子。あるとき口にした宮城県石巻の「伊達の旨塩」のおいしさに衝撃を受けて以来、すっかり塩にハマってしまい、ついに専門店をオープンさせるまでになったのだそう。当たり前かもしれないが、とことん塩に詳しくてまるで塩博士のようだ。訪れた日も、岩塩についての客からの質問に丁寧に答えていた。
塩は人間の生活にはなくてはならないものだが、普段はあまり意識することがない。だからこそ、個性的な色、形や味わいの塩を贈れば、新たな発見があり、食卓も豊かになる。そうしたこだわりの塩を手土産にしてみてはいかがだろう。

solco(ソルコ)
東京都品川区豊町1-3-13
営業時間/12:00〜18:00
定休日/火曜日、第一月曜日
格/写真は「出雲鵜鷺 海底湧水の塩」「グルメソルトフレーク」「笹の雫」の3本セット(スプーン・BOX付き)4130円 ※価格は税込み
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino
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