旅と暮らし
意外と近い! 天国に一番近い島でぜいたくバカンスを
後編 イル・デ・パン
2020.01.10
世界遺産に認定された世界最大面積のラグーンを誇るフランス領ニューカレドニアは、美しい景観と冒険心をくすぐる大人の遊び場にもってこいの場所。後編では、天国に一番近い島 ニューカレドニアで「海の宝石箱」という意味を持つイル・デ・パンを紹介していく。
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自然美に溶け込む5つ星ホテル
イル・デ・パンはヌメアから国内線で約25分。日帰りで行くことができるが、日常から離れ、美しい海を満喫するならホテルの滞在がマスト。さらに今回の目的でもある大人の冒険を楽しむなら、リゾートホテル「ル・メリディアン・イル・デ・パン」を拠点にしたい。
イル・デ・パン唯一の5つ星リゾートホテルの「ル・メリディアン・イル・デ・パン」は、南洋杉やヤシの木が群生する4.5haの敷地内にある。客室はホテルタイプのスーペリアルームとデラックスルーム、独立型のバンガロースイートの3タイプがあり、自然の温もりとともにリゾート気分に浸れる。
インフィニティプールとビーチに面したレストランでは、フレンチとメラネシア料理を融合したオリジナル料理や、ニューカレドニアの伝統料理が味わえる。広大なガーデンとなっている敷地内には、日本ではほぼ見かけない海洋深層水を使う高級タラソスパがある。もちろんフィットネスセンターも完備と申し分ないのだが、このホテルの最もおすすめなポイントは、神秘の天然プール「ピッシンヌ・ナチュレル」まで徒歩圏内だということだろう。
神秘の天然プール「ピッシンヌ・ナチュレル」
ホテルの入り口横から海路をしばらく歩き、見落としてしまいそうな小さな目印を頼りに進むと、続いて緑が生い茂るジャングル道へ移行する。倒れた木々をまたいだり、海路で濡れた感触を感じながら歩くこと約15分。突如、目の前に神秘的な光景が広がる。
まぶしいほど真っ白なビーチは奥へ行くほど青く、深くなっていく。ここにはたくさんのトロピカルフィッシュがいるので、シュノーケリングで楽しんでもらいたい。
ピッシンヌ・ナチュレルはオロ湾の入り江にあり、岩の間から海水が流れ込み、透明度は抜群だ。波がまったく立たず穏やかなことから、天然プールと呼ばれるようになった。
もっと冒険をしたいなら、ピローグ(カヌー)のルートもあるので挑戦あるのみ。漁などで使用される三角の帆が付いたニューカレドニアの伝統的な帆かけ船のピローグには、約10人乗ることができる。
ホテルからセント・ジョセフ湾へ移動したところからピローグで航海スタート、ピローグを降り無人島を経由して、ピッシンヌ・ナチュレルへ行くというルートだ。下船なしの航海だと約2時間で回遊する。ピローグ上の360度どこを見ても美しすぎる海という景観は、まさに天国と言える。
思いっきりエスカルゴ!
イル・デ・パン特産といえばエスカルゴ。絶品だ。昨今、エスカルゴの数が減り、島外へ持ち出すことができなくなったため、イル・デ・パンへ行ったらぜひ食したい。ガーリックバターで調理されたエスカルゴは、ぷりっぷりで身が大きく、食べ応え満点。お酒が欲しくなるところだが、イル・デ・パンでお酒は買えないので、ヌメアで調達しておくといい。
ニューカレドニアの伝統的な料理「ブーニャ」もお試しを。ブーニャはメラネシアンの伝統的家庭料理で、バナナの葉で包んだ鶏肉、にんじん、タロイモなどをココナッツミルクや塩で味付けしたものを、土の中で数時間蒸し焼にしたもの。素朴な味わいがやさしく染み渡る。
南国気分を盛り上げてくれる、最新鋭のエアカラン
日本からニューカレドニアのヌメアへはエアカランの直行便で、成田から8時間半で行くことができる。2019年8月に導入された、エアバス社製の次世代航空機A330-900型機(A330neo)は、最新機器が装備されたモダンな最新鋭の航空機で、空力性能、新世代エンジン、新技術の搭載により、燃費効率が従来機より14%向上し、高品質のプロダクトを楽しめるようになった。
客室はニューカレドニアの自然環境をイメージしてデザインされた、ビジネス・ハイビスカスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミークラスの3つの異なる空間になっている。
大型 HD LED タッチパネル式パーソナルモニター、USBポート+ヘッド フォンソケット、110Vコンセントを備えた最先端の座席に、WiFi接続も可能(ビジネス・ハイビスカスクラスは無料、プレミアムエコノミーは1時間の無料、エコノミークラスは有料)。アメニティのポーチには機内用ソックス、歯ブラシ、アイマスク。肉厚なブランケットは欲しくなるほど心地いい肌触り。食事はチーズや生ハムが添えられるなど、フレンチスタイルだ。
イル・デ・パンのみならず、ニューカレドニアは驚くほど美しい海があり、手付かずの自然の遊び場が残っている。日本で働く大人たちにとってそれらは非日常感にあふれ、子どものころのワクワクする感覚を思い起こさせてくれるだろう。不思議なのはニューカレドニアは、刺激が欲しいという人にも、癒やしが欲しいという人にもハマるというところ。自然と戯れる、大人のぜいたくをたっぷりと楽しんでもらいたい。
Text:AERA STYLE MAGAZINE
Cooperation:ニューカレドニア観光局、エアカラン