特別インタビュー
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 レザーグッズ ジュエリー MDリーダー スタイリスト 紅林真人さん
この人から買いたい、この一品
2020.02.14
「ディズニーで学んだ接客術を、伊勢丹というテーマパークで生かしたい」
語学と度胸はひとり旅で培ってきましたが、社内研修制度で1年間、アメリカのフロリダ州にあるディズニーワールドに勤務したのが私にとって大きな経験です。ディズニーワールドのエプコットというパークの中にある万博会場のようなエリアの日本館で、世界中からのお客さまに日本の食品やおもちゃを販売していたんです。一番人気はポケモングッズ。コアラのマーチも人気商品でした。ディズニーワールドに行かれたことがある方、あるいはこれから行ってみたいと思われている方は、ぜひお声がけいただければと思います。
現地では各国からのキャストと5人部屋で共同生活をしていました。日本人、モロッコ人、ノルウェー人と暮らしていました。食事は自炊をしていたので、日本食を振る舞ったり、外国の料理を振る舞われたり。後片付けやゴミ捨ての仕方が国や文化によって違うことも知りました。異文化交流から得た経験は、いまも店頭でいろいろな国の人と接する際に役立っています。
向こうのお客さまは、とても気さくにスタッフと接してくださるのが印象的でした。あるとき私がちょっと風邪ぎみで、くしゃみをしてしまったことがあるんです。すると近くにいたお客さまが「Bless you(※「お大事に」という意味で、くしゃみをした人を気遣うあいさつ言葉)」と返してくださって、とても気持ちが和んだんです。自然と「Thank you」という言葉が出たのと同時に、肩の力が抜けた接客ができるようになったように思います。
ディズニーキャストはハピネスを与えることが使命、接客はこちらが一方的に与えることだと考えていたのですが、むしろお客さまからハピネスを与えてもらえる仕事だということを知りました。それまで店頭に立つときは、気負って一方的にサービスしなくちゃという気持ちでいたように思います。もっと気持ちの伝わる接客がしたいと思えるようになれたのも、夢の国の魔法かもしれませんね。
紅林真人さんおすすめの一品
スマイソンのカードケース
私も愛用しているスマートなビジネスマン向けのカードケースです。イギリス王室御用達ブランドらしく気品が漂うシンプルなフォルムとスナップボタン付きなところがポイントで、鞄の中で名刺やカードをばらまくことがないですね。私、よくやっちゃっていたので(笑)。スマイソンといえば、あの美しいナイルブルーが有名ですが、個人的にはこのブランドならではの箔押しが映えるので黒やブルエッテ(濃紺)など、ダークカラーをおすすめしたいです。この箔押しの刻印サービスは、アルファベット、数字はもちろん、星座などのモチーフも押せるんです。バレンタインやホワイトデーのお返し、ご卒業・ご入学などにカスタマイズすれば、世界でひとつだけの心に残るギフトとなるのではないでしょうか。
問/伊勢丹新宿店 03-3352-1111
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki (INTO THE LIGHT)
Text:Yasuyuki Ikeda