接待と手土産
「The Okura Tokyo」の金柑羊羹
すべて実食! 自慢の手土産#47
2020.02.17
名門同士がタッグを組んだ最強の和菓子
今回紹介するホテルならではの安心のテッパン手土産は、4年の歳月をかけて昨年オープンした日本を代表する名門ホテル「The Okura Tokyo」から。筆者としては創業時から販売しているシグネチャースイーツとも言えるレモンパイも捨てがたいが、今回は、開業を記念して1947年創業の赤坂の老舗和菓子店「御菓子司 塩野」とコラボレーションしたオークラ限定の「金柑羊羹(きんかんようかん)」をおすすめしたい。
塩野と言えば、季節ごとに替わる美しい生菓子で有名だが、ホテルのシンボルマークであるイチョウの葉にちなんで、銀杏の見をモチーフにしたこの羊羹には、金柑の甘煮が練り込まれている。生産量が限られている貴重な白小豆を使った穏やかな味で、甘さは控えめ。通常よりもあっさりとして食べやすい。ひと口食べると、金柑のほんのりとした苦みと爽やかな香りが余韻に残り、羊羹の上品な味わいを引き立てている。
高級感のある木箱に入れられ、掛け紙にはThe Okura Tokyoと塩野のダブルネーム。日本を代表する名門がタッグを組んだ最強の和菓子だということがひと目でわかる。箱から取り出すと、羊羹を包んでいる密封包装の銀紙には、1切れずつカットしやすいように切れ目が入っていて、実際に食べるときのことを考えた細かな気遣いが心憎い。
日本の“おもてなし”を伝えるホテルとして、絶対的な信頼を寄せられているオークラ。グルメホテルとしての一面も持ち、オークラブランドというだけで、もらった相手は期待を膨らませるはずだ。風格ある味わいが自宅でも楽しめるオリジナルの金柑羊羹は贈る相手を選ばず、大切な取引先や目上の方への手土産としも間違いない。
The Okura Tokyo デリカテッセン シェフズガーデン
東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラ プレステージタワー5F
営業時間/6:30~22:00
定休日/無休
価格/3780円 ※税込
問/03-3505-6072
https://theokuratokyo.jp/
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino