週末の過ごし方
アウディのデザインが、究極の域に致達か!?
新型A3の華麗なる進化
2020.04.23
デザインは、乗り手にとって車種選択の大きなキーポイントになる。そして、デザインがそのクルマの世界感を決定づける。輸入車ブランドのなかにあって、アウディはデザインが大きな魅力のひとつになるモデルだ。そのアウディの新型A3スポーツバックが、秀逸なデザインをまとって現地デビューを果たした。
アウディA3スポーツバックは、コンパクトなサイズにクラスを超えた上級感を備えることをキャラクターにしてきた5ドアモデル。4代目となった新型は、これまでにないほどシャープなデザインと洗練さを携えている。
日本での販売開始時期について正式にアナウンスされてはいないものの、「早く上陸を!」とラブコールを送りたいほど、新型のデザインは魅力が詰まっている。
フロントセクションには、ワイドなシングルフレームグリルと大型エアインテークを採用。マトリクスLEDヘッドライトに採用したデジタルデイタイムランニングライトは、3×5配列のLEDで構成される。ショルダーラインから下のサイド部のボディーパネルは凹面形状で、ホイールアーチを強調する造形だ。
インテリアも新しさに満ちる。メーター左右の高い位置に、空調の吹き出し口をマウント。インパネ中央は10.1インチのタッチディスプレイで、助手席正面は、空調ルーバーと一体化したラインと、運転席から連続した平面デザインで構成する。ドアノブやシフトレバーも新形状。ブラックパネルも巧みに融合している。
先に日本上陸を果たした弟に当たる新型A1と共通指向ながら、新型A3ではそのデザインをより先進性あふれるものへ昇華させた印象だ。特にインテリアは、ここぞとばかりに洗練され、見どころあふれる意匠になった。「進化」という表現だけでなく「深化」という言葉や、はたまた「新化」という当て字さえも使いたい新しいデザインだ。
コンパクトなボディーに、広い室内、高度な機能を融合する新型A3スポーツバック。ボディーサイズは全長4.34m、全幅1.82m(ドアミラーを除く)、全高1.43m、ホイールベース2.64m。先代モデルと比較すると、全長と全幅がそれぞれ約3cm拡大し、全高とホイールベースは同じだ。ラゲッジは380〜1200リッターの容量を備え、積載フロアは異なる高さに設定できる。電動式テールゲートはバンパー下へのキックアクション(足先で蹴る動作)で自動開閉する機能をオプションで装着可能だ。
欧州ローンチ時のエンジンバリエーションは3タイプ。詳細は1.5リッターTFSI(150ps)、2リッターTDI(116ps)、同じく2リッターのTDI(150ps)で、ガソリン1種、パワー違いのディーゼル2種でのデビューだ。のちのち、排気量の異なるエンジンや、マイルドハイブリッドシステム、quattroドライブ(4輪駆動)といったバージョンを追加して、ラインアップを拡大する予定だ。
トランスミッションは6速マニュアルまたは7速Sトロニック(日本仕様はSトロニックのみの上陸が見込まれる)。新しいシフトレバーはコンパクトさが特徴で、前方に押したり後方に引いたりしてオートマチックトランスミッションの基本的な機能を操作する仕様だ。もちろん、先進安全装備やドライバーアシストシステム、インフォテインメントも充実している。
150psを発生する1.5リッターTFSIのベース価格は、2万8900ユーロというから、1ユーロ118円の換算で約341万円。
さらに「エディション1」と呼ばれるデビュー時の特別仕様車も発売。このスペシャルモデルのエクステリアには、マットプラチナグレーのアタッチメント、ダークベゼルを備えたマトリクスLEDヘッドライト、チタニウムグレーの18インチホイールを採用。内装では、新開発スポーツシート、一体型ヘッドレスト、アルミニウムインレイ(加飾)、ステンレススチールペダルなど、スポーティーな装いのSラインインテリアが装備される。
A1ではやや意見の出た質感についても、A3ではよりハイグレードになるだろう。
A3の日本での販売がスタートし、これだけのデザインを目の当たりにすれば、触手を伸ばしたくなる。各ブランドがしのぎを削るプレミアムコンパクトのカテゴリーにおいて、ライバルたちとの比較検討が、実に楽しいものとなりそうだ。
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Text:Haruhiko Ito (office cars)