カジュアルウェア

ビームスの力が業界を切り開く
[ビームス軍団、ピッティを往く。]

2020.06.04

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アパレル業界の低迷が言われて久しい。だがそのなかでも快進撃を続けるセレクトショップがビームスだ。その名は広く海外にも知れ渡り、イタリアのフィレンツェで開催される世界最大級のメンズファッションのトレードフェア「ピッティ・イマージネ・ウォモ」でも大きなプレゼンスを見せつける。日本のファッションをけん引するその姿をピッティ会場で追った。

会場前で主要メンバーの集合写真を撮っている最中も、世界中のファッション関係者の表敬が絶え間ない。そんなビームスについてイタリアの業界人はどのように見ているのだろう。そこで親交が厚く、長らくその動向を見てきたエンリコ・アイロルディ氏に話を聞いた。同氏は名だたるブランドを経て、現在ポール&シャークのゼネラルマネージャーを務める。

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エンリコ・アイロルディ
ポール & シャーク ゼネラルマネージャー。マーロ、ロロ・ピアーナ、インコテックス、ラルディーニといった名だたるブランドで、クリエイティブディレクターとして辣腕を振るう。創造性はビームスにも通じ、互いにリスペクトする。

「ビームスとの付き合いは25年以上前からで、彼らのイタリアへの着眼は日本のアパレル業界では最も早く、いまもピッティを重視している点は変わりません。世界的に経済状況が難しいなか、それは将来への投資だと思います。常に止まらず、先を見越して動くことがいま最も大切なことなのですから。そんな姿勢に共感します」

そしてそれはセレクトショップの役割でもあると断言する。

「ビームスの強みは、クラシックにベースを置きながらも時代の感性を採り入れ、少しずつ革新を加えていく。そのうえで自分たちのビジョンを崩さない安定感にあります。ファッションはクラシックからカジュアルな方向に向い、今後はエレガンスが求められると思います。そんな変遷を経た、モダニティーを提案するのがセレクションというクリエイティビティであり、その本質がビームスにはあります」

ビームスの設楽 洋社長はあるインタビューで、「スターなきスター集団になろう」と社員に話すと語っている。それはブランドである以上に個の存在であり、一人ひとりがチャレンジし、実現していくことで輝く星雲ということだろう。ピッティでのメンバーおのおのの情熱や奮闘がそれを裏付ける。

メンズのファッションブランドがこれだけ一堂に会するのは、現在ピッティをおいてほかにはない。そしてそこから新たな時代のファッションが萌芽する。ビームスがその原動力になっていることは間違いない。

<<ビームス プレス 小林順平 はこちら

ピッティからビームスに届いた、 2020年春の新作。はこちら

アエラスタイルマガジンVOL.46 SPRING 2020」より転載

Photograph: Mitsuya T-Max Sada
Text: Mitsuru Shibata
Coordinate: Michiko Ohira

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