調べ・見立て(見立て)

ビジネスマン読者の80%が「移住」に興味があると回答!
さて、あなたの理想郷はどこにあるのか。
編集長の「見立て」。#38

2020.12.22

山本  晃弘 山本 晃弘

移住01

いま、「移住」が脚光を浴びています。アエラスタイルマガジンの「調べ」アンケートでも、移住に興味があると回答した読者が80%と、高い数字となりました。ここ数年、働き方改革が進んでいたとはいえ、コロナ禍がこうした意識の変化を加速させたのは間違いありません。ついこの前までは、東京一極集中からどうやって脱却していくのかを議論していましたが、都会で暮らすメリットとデメリットをもう一度考える事態となりました。

  • 移住02
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既に、「実際に移住した」と答えた読者が27%に上ります。「より具体的に検討するようになった」の回答19%の中には、移住の候補地の選定を始めている人もいるかもしれません。さらには、「興味がなかったが、検討するようになった」が29%と、この時期での態度変容を明言する回答が全体の3割に近い数字となっているのです。

移住のスタイルも、人それぞれの考え方があります。「二拠点生活」などの一部移住を検討したり、すぐには実行せずとも老後に移住したいと考えたり。仕事のこと、家族のこと。実際に移住するとなると、そういった現実的な課題を乗り越える必要があります。

移住04

移住した後も「いまの仕事でリモートワーク」という回答が、48%となりました。オフィスに行かずとも仕事が進むように、WEB会議ソフトやデジタルツールが短期間で一気に普及しました。このような働き方が続くのであれば、「移住」が視野に入ってくるのも当然と言えば当然でしょう。「フリーランスとして仕事をする」の回答が22%となったのも、注目に値します。会社員であることで優位性が担保されていた時代は、既に終わっているのかもしれません。「社畜」と揶揄(やゆ)された日本のビジネスマンは、そのことに気づきはじめているのです。

移住05

移住先を決めるときに重視するのは、「自然が多くて環境のいいところ」が44%と、他の回答の数字を引き離しました。都会での暮らしは、いまや憧れではなくなったことを示しているのでしょうか。私自身が考える移住先の理想は、「自然が多くて環境のいい都会」。加えて言うならば、「親しい友人知人が近くに住んでいるところ」。すぐには見つかりそうにありません。

プロフィル
山本晃弘(やまもと・てるひろ)
AERA STYLE MAGAZINE
WEB編集長 兼 エグゼクティブエディター

「MEN’S CLUB」「GQ JAPAN」などを経て、2008年に編集長として「アエラスタイルマガジン」を創刊。ファッションやライフスタイルに関するコラムを執筆する傍ら、幅広いブランドのカタログや動画コンテンツを制作している。トークイベントで、ビジネスマンや就活生にスーツの着こなしを指南するアドバイザーとしても活動中。2019年4月にヤマモトカンパニーを設立し、現職に就任。執筆書籍に、「仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。」がある。

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