靴
上質なレザーアイテムを選ぶということ
レザーシューズ
[俳優・町田啓太、共に育ちゆくモノたちと。]
2021.01.22
今年30歳を迎え、その演技に深みを見せている俳優の町田啓太さん。時間を掛けてつやを増すという意味では、上質なレザーグッズに通じるポテンシャルだ。豊かな伸び代を誇る両者の共演を、ぜひじっくり味わい尽くしていただきたい。
多様性の時代に履きたい一足は、トラッドを生かしつつ、さりげなくデザインを効かせた新たなる定番。
トータルブランドとして世界を席巻するフェラガモだが、そのオリジンは本格革靴にある。かつてハリウッドスターを魅了したビスポークシューズのごとき高級レースアップシューズから、モダンで履きやすいスニーカーなど多彩にそろえている。なかでも編み込みモカのタッセルローファーは、新時代のビジネスマンにすすめたい新作。
武骨なディテールを重ねて生みだす新時代のしゃれ感
英国靴の頂点に君臨するジョンロブが、満を持してストレートチップ型の名作“シティーII”をモダンにアレンジ。厚手のダブルソールやタフなウェルトなど、あえて“伝統”を強調することで新たなモードを生みだしている。クラシカルなスーツはもちろん、太めのウールパンツなどに合わせてカジュアルに履くのも実にしゃれている。
象眼デザインで表現した斬新至極の2色ローファー
アーティスティックなシューズ作りで知られる天才、クリスチャン・ルブタン。今季の話題作はバイカラーのペニーローファー。実は継ぎ目のないワンピースアッパーの表面を、ローファールックに薄く削り、白色顔料にて象眼を施した特殊デザイン。トラッドでありながら、斬新なルックを完成させている。
しゃれ感と機能性を両立、リアルに使えるローファー
英国的な素朴さを感じさせるスコッチグレインレザーを採用したペニーローファー。伝統的なビーフロールやかかとのスキーモックを備えつつ、ソールはモダンな厚型であり超軽量な発泡ラバー製。終日履いても疲れにくい機能性を兼備する。サドルやヒールの革材をスムースレザーに替えており、変化を付けているところもポイント。
流麗な曲線美とバックルがモードな印象を匂わせる
1945年、イタリアはミラノ近郊に創業したボリーニ。創業家を中心とした小規模なファクトリーにて実直な生産を続ける専業ブランドだ。クラシカルなシングルモンク型は、ヒモ式に比べてモードな印象を放つところが特徴。ソールにはビルラム社のガムライトを採用しており、重厚ながら履き心地は非常に軽快。
フレンチトラッドの名作は21世紀の現在も堂々の現役
1891年にフランスで創業したジェイエムウエストンは、1960年代に高感度な若者からこぞって支持されたフレンチトラッドのアイコン。なかでもUチップ型の“ゴルフ”は、足で情報を稼ぐことを日常とする編集者が履いてもヘタれないタフさから、エディターズシューズの異名をとる名作。いまもその実力は健在だ。
町田啓太(まちだ・けいた)
1990年生まれ。劇団EXILEのメンバー、俳優。テレビ東京 ⽊ドラ25『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』、映画『きみの瞳が問いかけている』に好評出演中。12/10にはNetflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』の全世界配信も控えている。
Photograph:Sunao Ohmori(TABLE ROCK.INC),Ryohei Oizumi
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: Kohey
Text: Tsuyoshi Hasegawa(TRS)