腕時計

赤い文字盤という衝撃
[腕時計で幸せになる。]

2021.01.28

これまで高級時計の文字盤は黒と白またはシルバーのモノトーンが主流だった。スーツなどのファッションに違和感を与えない、伝統的かつ普遍的なカラーが重視されてきたと言えるだろう。ところが近年になってブルーが登場。鮮やかなライトブルーから濃紺のネイビーまで色彩はさまざまだが、たちまち定番化した。これに呼応するように時計の文字盤は年々カラフルに。最近はバーガンディなどの赤系も目立つ。ダークスーツにも意外にフィットするので、ファッションを個性的に演出するアクセントとして利用したい。

BELL & ROSS(ベル&ロス)

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ベル&ロス「BR 03-92 ダイバー バーガンディ ブロンズ」 海中での使用のためにラバーストラップも付属。経過分を簡単に測定できる回転ベゼル(逆回転防止機構付き)を装備。4時〜5時に日付表示の小窓、自動巻き、ケース42㎜、300m防水、日本限定99本、¥520,000/ベル&ロス ジャパン 03-5977-7759

航空機の計器盤をそのまま切り取ったような斬新なスクエアスタイルで世界的にヒットしたシリーズのダイバーズモデル。ケースは経年変化を楽しめる銅色のブロンズ製なので、赤みを深くしたバーガンディカラーのダイヤルがよくなじむ。ホワイトのスーパールミノバ(蓄光式夜光塗料)を大型のインデックスと針に塗布しているので、昼夜を問わず視認性は抜群。幅の広いマットブラウンのレザーストラップがビンテージな雰囲気。

IWC SCHAFFHAUSEN(IWCシャフハウゼン)

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IWC「ポルトギーゼ・クロノグラフ」 ブラックのアリゲーター革ストラップが絶妙にフィット。ダイヤル周縁に1/4秒単位の目盛り。12時位置に30分積算計、6時位置は通常秒針。自動巻き、ケース径41㎜、パワーリザーブ46時間、3気圧防水、¥795,000/IWC 0120-05-1868

1930年代に2人のポルトガル人からマリンクロノメーター(航海用精密時計)に匹敵する高精度な腕時計を受注したことをルーツとするコレクション。極薄のベゼルでシャープなシルエットに、アプライド(植え込み)で直立したアラビア数字とスリムなリーフ針が知的な雰囲気。サブダイヤルを縦にレイアウトしたクロノグラフに、バーガンディのダイヤルをコーディネート。サンレイ仕上げなので、上品な赤みが放射状に輝く。

JAQUET DROZ(ジャケ・ドロー)

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ジャケ・ドロー「グラン・セコンド カンティエーム」 ストラップも同色のアリゲーター。6時位置内周には針で日付を指し示すポインターデイト。自動巻き、レッドゴールド、ケース径41㎜、パワーリザーブ68時間、3気圧防水、¥2,170,000/ジャケ・ドロー ブティック銀座 03-6254-7288

オートマタ(自動人形)でも歴史に名を残す18世紀の天才時計師が創業したブランド。ゼンマイ仕掛けとは思えない精緻な動きの複雑時計だけでなく、芸術的なダイヤル装飾も高く評価されている。このモデルは、通常は小さく配置されるスモールセコンドを大きくして、時分計と合わせてダルマのような8の字を構成したコレクションの最新作。バーガンディのダイヤルは伝統的な高温焼成のエナメル仕上げ。深みを感じさせる色みだ。

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「アエラスタイルマガジンVOL.49 HOLIDAY 2020」より転載

Text: Keiji Kasaki

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