腕時計
おしゃれなミリタリー時計
[腕時計で幸せになる。]
2021.02.04(最終更新:2023.09.15)
懐中時計に代わって腕時計が急速に普及したのは、戦争がきっかけだったと言われる。手首を少しひねるだけで文字盤を見られる利便性はもちろん、軍隊による集団的な作戦行動では厳密な時間管理が不可欠。生命にもかかわる重要な軍備品として兵士に支給されてきたのがミリタリーウォッチだ。バラツキのない均質な精度や品質はもちろん、堅牢性や耐久性などタフな実用性が独特の雰囲気や魅力となって、根強い人気がある。こうしたミリタリーの要素をおしゃれにアレンジしたモデルも近年のトレンドになっているようだ。
BULOVA(ブローバ)
20世紀半ばにアメリカ軍で使用されていた時計をモチーフとして、現代的にアレンジしたシリーズの新作。1944年の一時期だけ製造され、幻のモデルとされる「A-15」がオリジナル。2時位置のリュウズでダイヤル外周の60分計を、4時位置のリュウズで内周の12時間計を回転させる。このゼロ位置を時分計のそれぞれの針に合わせることで、経過時間と分が正確に測定できる。ダイヤル内周の24時間表記もミリタリーの特徴。
HUBLOT(ウブロ)
アメリカ軍海兵隊の戦闘服などに施されている迷彩柄、カモフラージュをアレンジしたモデル。ウブロとヨウジヤマモトによるコラボレーションモデルであり、ケースもつやなしのマットなブラックセラミック。6時位置にヨウジヤマモトのシグネチャーロゴがある。ラバーストラップにも特殊な処理技術によってカモフラージュのモチーフを展開。高級時計らしい華やかさがないことが逆に新鮮。腕に着けると細部の精緻さが実感できる。
SINN(ジン)
ドイツ軍のパイロットで飛行教官でもあったヘルムート・ジンが創業したブランド。自らの経験に基づく高機能なパイロットウォッチで知られる。航空機のコックピットクロックに由来する視認性に優れたダイヤルが特徴のモデルであり、マットブラックのベースにホワイトのインデックスと太い針が浮いているように見える。鮮烈な赤い秒針がアクセント。蓄光式夜光塗料が塗布されており、暗闇で時分針とインデックスがグリーンに光る。
Text: Keiji Kasaki