特別インタビュー
伊勢丹新宿店 メンズ館6階 メンズコンテンポラリー
スタイリスト 山梨 遼さん
この人から買いたい、この一品
2021.08.27

服を「選ぶ」「買う」「リメイクする」楽しさを、知ってください
出身は静岡県です。子どものころからサッカー少年で、中学時代は県選抜にも選ばれましたし、高校もサッカー強豪校に進学しました。いまでもフットサルチームに所属していますが、最近はコロナ禍でまったく活動できていないです。早く練習とか試合とか、やりたいですね。
中学生になり、自分で服を買うようになったころから、服への興味が一気に高まって、友達と一緒に買い物に行くようになりました。当時はまだファストファッションや量販系ですが、それからデザイナーズブランドに興味を持つように。父親がプロのミュージシャンだからというわけじゃないのですが、好きなブランドはラッド ミュージシャンでした。服の好みとか、父親の影響を受けているところはあると思います。
ファッションの仕事がしたくて、上京して文化服装学院へ。アパレルデザイン科で服を作ることを勉強しました。仕事で着る服以外は、自分でリメイクした服がほとんどで、太いデニムの裾にジップを付けて、シルエットを変えられるようにしたりとか。クローゼットの中の半分ぐらいは、リメイクした服ばかり。最近は、軍モノとか機能服とかにハマっていて、高円寺の古着屋やアメ横のミリタリー系のショップとかもよく覗いています。1980年代後半に米軍で制式採用されていた極寒冷気候向けのレイヤリングシステム「ECWCS」とか、いま気になるアイテムですね。そういうユーテリティ系のアイテムが気になってるんです。
今日着ているのは、ダイワ ピア39。フィッシングギアのメーカーがアパレルに進出した話題のブランドです。昨年は6階のポップアップでも販売しました。マウトリーコンテイラーのベルトは特許を取得したオーストリアのバックルが使われているところが男心をくすぐるところ。グラフペーパーやフレッシュサービスといった6階フロアでもお取り扱いしているブランドは、自分でも愛用しています。
個人的に服は実際に手で触れ、試着してみて、納得して買いたいと思っているのですが、最近では店頭のスタイリストとSNSで会話しながら接客させていただく機会も増えて、ますます便利になっています。店頭も密にならないよう対策しながら営業していますので、ぜひ僕と一緒に服を選ぶ、買うことの楽しさを知っていただきたいと思います。
山梨 遼さんおすすめの一品
シュタインの伊勢丹別注スウェットシャツ

毎シーズン、ディテールをアップデートしてリリースしているリビルドスウェットは、サイズ感が今っぽくオーバーサイズなので、肩を落としたルーズめのシルエットが特徴です。こちらは伊勢丹が別注したモデルです。インラインとは異なり、袖口や背中部分に共生地を使い、たたきつけたようなダメージディテールを施しました。また、袖口の配色も新しくなっていて、フロント部分にはデザイナーが過去に撮りためていたポートレート写真がプリントされていますが、ポラロイドらしい雰囲気あるプリントがいい感じなんです。
問/伊勢丹新宿店 03−3352−1111
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki (INTO THE LIGHT)
Text:Yasuyuki Ikeda