カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ 118
97年前のパリオリンピックのころのスーツを着こなす激レアさんに銀座で遭遇。
いまマニアックなスーツが再注目されるわけとは?
2021.09.17
ディテールを見ていくと現代のスーツにはないデザインをいくつか発見。まずは、上着の袖口ですが折り返しになっています。これは、ブリティッシュスタイルのスーツに見られたデザインでターンナップカフと呼ばれるもの。
生地は、V字の織り模様が特徴的なヘリンボーン柄のツイード。「実はこの生地は、北海道で育った羊の毛を使い、国島という生地メーカーが織り上げた純国産ツイード生地です。国島は、創業が1850年という日本の毛織物業の草分け的なところで、現在もその生地は国内だけでなく、海外の有名ブランドから指名買いされるほどのクオリティーを誇っています。そこが、今回原毛から国産にこだわり、昔ながらの織り機でゆっくりと織り上げ、初の純国産ツイードを作ったのです」と大西さんの熱い解説。
国島の純国産ツイードは、ジェイ シェパーズ というシリーズ名が付けられていて、その生地見本帳がこちら。本場スコットランドのものとはまたひと味違う存在感と着心地が味わえるのが特徴。
この生地を使って1920年代のブリティッシュデザインを再現したのが大西さんのスーツというわけで、ここまでこだわった激レアスーツは、本場サヴィル・ロウでもなかなかお目にかかれないはず。
背中は、見てのとおりの複雑なデザイン。中央に織り込まれたひだがあり、ウエスト部分にはベルトのような帯が付いています。こうしたディテールは、デザインとして付いているものではなく、上着のボタンを留めたときに体にフィットしながらも、スムーズに動けるようにするためのものだったのです。これらは、いまのアウトドアウエアの機能的なデザインのルーツだとか。
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