週末の過ごし方
『ペーパー・ハウス』
いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #6
2021.09.30
映画は観るけどドラマは……という人も、『24』『プリズン・ブレイク』『ウォーキングデッド』などの大ヒット作はご存じだろう。ウォーキングデッド以降、目まぐるしい数のドラマが早々とランキングを出入りしてゆくなか、突如現れたスペインのクライムサスペンスドラマ『ペーパー・ハウス』がそれら名作の仲間入り。一気に世界中の注目を浴び大ヒットとなった。
先日、待望のファイナルシーズンの前半パートが配信されたばかり。ドラマは数字によって続編の有無が決まるため、回を重ねるにつれ勢いが弱まっていく作品は少なくないが、予測不能な展開に加え、勢いも増してとんでもないことになっている。
教授と名乗る正体不明の男が、ある計画を実行するため、犯罪歴のある選りすぐりの男女8人を集め強盗集団を結成。その計画とは、造幣局を乗っ取り約3000億円もの紙幣を印刷し、強奪するというもの。
教授は集めた8人に5カ月ものあいだ、まず計画を学んでほしいと言う。
「いいか? 何年もかけて学校で学び、給料を稼ぐというのがごく普通のつまらん生き方だ。5カ月がなんだ、私はこの計画に長年を要した。成功すれば一生安泰。君たちも、子どもたちもだ」
教授の妙なカリスマ性に啓発される犯罪者たち。メンバーはお互いを干渉せず、トーキョー、ナイロビ、デンバー、ベルリンなど決められた都市の名前で呼び合う。
赤いジャンプスーツとマスクをまとい、8人はついに計画実行。67人の人質を取り、造幣局制圧に成功。強奪計画は順調に進んでいったと思ったが……。