スーツ
オンライン面接で好印象を与える服装とは?
コーディネートと避けたいアイテム
2022.09.28(最終更新:2024.11.06)
オンライン面接は対面での面接と状況が異なるため、服装に悩む人は多いはず。自宅で面接を受ける場合においても、採用担当者に好印象を与える着こなしを心がけることが大切です。オンライン面接におけるコーディネートのポイントを押さえて選考に臨みましょう。この記事では、オンライン面接の需要が高まっている背景や服装のマナー、コーディネートのポイント、おすすめのブランドなど紹介します。
コロナ禍で増えるWEB面接
新型コロナウイルスの流行以来、テレワークが広く社会に浸透しており、その流れで面接もオンライン上で行うケースが増えています。自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペースなどで仕事ができるテレワークを活用すれば感染拡大のリスクを軽減。多くの会社が、テレワークを導入することで社員だけでなく社会全体の安全と健康を守ろうとしているのです。
感染拡大の予防以外にも、テレワークは会社にとってさまざまなメリットがある勤務形態です。例えば、毎日オフィスに通う手間が省けるため、従業員は自由に使える時間を増やすことができます。ワークライフバランスが向上し、余裕のある精神状態で働けるようになることで生産性の向上が期待されそうです。また、災害が起きて出勤できなくなったときも、テレワークが普及していれば平常どおり業務を続けられます。不測の事態に備えるリスクヘッジとして、テレワークは現代社会で広く受け入れられはじめているのです。テレワークが当たり前になった社会において、オンライン面接というスタイルが広く採用されているのは当然の流れといえるかもしれません。
オンライン面談における服装のマナー
オンライン面接では、服装が指定されている場合がありますが、そうでない場合も多いものです。在宅で実施されることも多く、何を着ればよいのか迷う人も多いのでは? まずはオンライン面接に臨むときの基本的な服装マナーを押さえておきましょう。
たとえ服装が指定されていなくても、部屋着などで面接に臨むのはもちろんNGです。能力をアピールする以前に、横着でだらしない人間だと判断される恐れがあります。オンライン面接の服装に迷ったときは、通常の面接と同じようにスーツを選ぶのが無難です。場合によっては堅すぎる印象を与える恐れがありますが、だらしない印象を与えるよりは遥かによいです。
オンライン面接で画面に映るのは上半身のみですが、自分の気持ちを切り替える意味でもきちんと上下で服装を整えることが大切です。相手に敬意を表して服装を選べば、それが受け答えの態度にも表れるはず。ただし、スーツよりもビジネスカジュアルのようなスタイルが望ましい場合もあるので適切に見極める必要があります。はじめから私服が指定されているときは、きちんとした印象が与えられる清潔なシャツなどを着るのが賢明です。服装自由の場合はなるべくジャケットをはおり、不安であればスーツを着るのがおすすめです。
オンライン面談での服装の例、コーディネートのポイント
オンライン面接では、相手と直接顔を合わせないからこそ服装にしっかり気を配りたいところです。オンラインだからといって気の抜けた格好をしていると採用担当者の印象が悪くなる可能性が高いので、好印象を与えられるコーディネートのポイントを押さえておきましょう。ここからは、オンライン面接における服装のポイントについて解説します。
スーツはダークトーンがおすすめ
オンライン面接でスーツを着る場合、オーソドックスなダークトーンを選ぶのが賢明です。チャコールグレーやダークネイビーのスーツには誠実で真面目なイメージがあるため、オンライン面接でも積極的に活用したいものです。ただし、就活生がよく着るようなブラックスーツはビジネスシーンには適しません。また、画面全体が暗くなって顔の印象も陰気になるため、暗すぎるコーディネートは避けたほうが賢明でしょう。
シャツは白無地が定番
スーツを着てかっちりとした印象を与えたいときは、シャツも定番の白無地で手堅くまとめることをおすすめします。ワイドカラーやレギュラーカラーなど、定番の襟型を選べば誠実な印象が強まります。ストライプやチェックなどの柄物のシャツはあまり面接向きではないので注意が必要です。ネクタイも無地やレジメンタルストライプなど、オーソドックスなデザインにするのが適切です。オンライン面接ではVゾーンの存在感が強くなるため、奇抜な印象を与えるコーディネートはおすすめできません。スーツには白無地シャツにネイビーのネクタイを合わせるなど、統一感のあるコーディネートで好感が持てる雰囲気を演出しましょう。
服装自由ならジャケパンスタイルもあり
志望している企業が比較的カジュアルな社風なら、ジャケパンスタイルでオンライン面接に臨むのもひとつの方法です。ジャケットは清潔感に配慮し、フケやホコリ、シワがついていないか確認しましょう。インナーは爽やかな明るいトーン、ジャケットはネイビーやグレー、ベージュなどの色がおすすめです。汎用性の高いグレーのセットアップなどを採り入れるのもよいでしょう。
私服指定なら清潔感のある服装を
オンライン面接で私服が指定されている場合、スーツだと不自然な印象を与える恐れがあります。とはいえラフな印象を与えるのも避けたいので、なるべく清潔感のあるきっちりとしたコーディネートを心がけてください。基本的にはシャツを着用し、シンプルな服装で真面目な雰囲気を演出しましょう。シャツの色は白やサックスブルー、ピンクなどの明るいトーンを選ぶと爽やかな印象になり、ダークトーンを選んだ場合より表情も明るく見えます。カーディガンやセーターなどを上にはおって知的な雰囲気を演出するのもおすすめですが、オーバーサイズなどのだらしないシルエットのものは避けてください。
オンライン面談に適したファッションブランド10選
オンライン面接に適した清潔感のあるアイテムを打ち出しているファッションブランドは数多くあります。どのようなブランドがあるのかを知れば、オンライン面接におけるコーディネートのヒントになるはずです。ここからは、オンライン面接に適したファッションブランドを厳選し、各ブランドの歴史やデザイン性、機能性などについて解説します。
MACKINTOSH LONDON(マッキントッシュ ロンドン)
2015年に誕生した「マッキントッシュ ロンドン」は、日常のあらゆるシーンに対応するスタイルをトータルに提案するコレクションです。ダッフルコートなどのアウターウエアを販売している、英国を代表するブランド「マッキントッシュ」から派生しました。2枚の生地の間にゴムを圧着させたゴム引きコートがマッキントッシュの代名詞で、高級レインウエアといえばこのブランドがよく知られています。アウターウエアブランドとしては「バーバリー」の知名度が高いですが、英国ではマッキントッシュも劣らない人気を誇っています。
マッキントッシュ ロンドンが提供する商品の特徴は、シンプルで上質、英国の伝統的なスタイルを引き継いだ洗練されたデザインです。スーツは着心地が軽く、丸みを帯びたモダンなシルエットが特徴。シャツやニット、スラックスなども抜け感のある上品なアイテムがそろっており、オンライン面接で清潔感のあるコーディネートにしたいときは最適なブランドといえます。ちなみに、マッキントッシュにはセカンドラインの「マッキントッシュ フィロソフィー」も存在します。2007年にスタートし、マッキントッシュのアイデンティティーを引き継いだアイテムを比較的リーズナブルに提供しています。取り扱っているジャンルも幅広いので、一度試してみてはいかがでしょうか。
CIRCOLO 1901(チルコロ1901)
「チルコロ1901」はイタリアのテキスタイルメーカーであるS.G.L社が展開しているブランドです。S.G.L社は1901年創業の老舗で、「チルコロ」にはサークルやクラブといった意味があります。S.G.L社のデザイナーが発表したスウェットジャケットが評判を集めたことをきっかけに、このブランドが始動しました。
スウェット素材にどこまでもこだわって商品を展開しているため、リラックスした着心地がチルコロ1901の特徴です。仕立てはあくまでもクラシックスタイルにこだわっており、リラックス感がありながら上品なシルエットが人気を集めています。本来スウェットのような異素材でジャケットを仕立てるのは困難ですが、それを可能にする技術力の高さがチルコロ1901を支えています。さらに、絞り染めやプリントといった技術を駆使することで、ウールの風合いを忠実に再現しているのも特筆すべきポイントです。服装自由のオンライン面接でリラックス感のあるジャケパンスタイルを選ぶときは、チルコロ1901のアイテムが役立つはずです。
LARDINI(ラルディーニ)
「ラルディーニ」はルイジ・ラルディーニが1978年に創業したファクトリーブランドです。創業当時は家族経営で仕立て工房を運営していましたが、高い縫製技術が評判を呼んで名だたるメゾンの製品を手がけるようになりました。そして、1993年には自社名を冠したブランドをスタートさせています。ラペルにあしらわれた花形のブートニエールがラルディーニの象徴となっており、その完成度の高いジャケットは日本でも高い人気を誇っています。
創業時から徹底してイタリアンメイドにこだわる姿勢も、ラルディーニが高く評価される理由のひとつです。イタリア産の上質な生地を使用したアンコンジャケットが看板商品で、芯地を省いても美しいシルエットが保たれる技術力を堪能できます。日本でも「ストラスブルゴ」「ビームス」「シップス」といったセレクトショップでラルディーニの商品が購入可能です。オンライン面接でもディテールにこだわったイタリア製のジャケットでおしゃれに決めたい人はラルディーニがおすすめです。
Stile Latino(スティレ ラティーノ)
イタリアの伝統的なサルトリア「アットリーニ」のセカンドラインとして、ヴィンチェンツォ・アットリーニが2004年に立ち上げたブランドが「スティレ ラティーノ」です。スティレ ラティーノの特徴はラテン系の素材感やシルエットで、上品でありながらも、漂う陽気さが多くの紳士から支持されています。
伝統を重んじるアットリーニではできなかった革新的な試みを次々と採り入れており、遊び心のあるコレクションを楽しめるのも魅力です。なかでも、幅広なラペルが特徴的なダブルブレストのジャケットはスティレ ラティーノの代名詞となっています。他のブランドでは見られない個性的なラインアップがそろっているので、ひと味違うおしゃれを楽しみたい人におすすめのブランドです。オンライン面接でさりげなく着こなせば、軽快かつ知的な印象を与えられるのではないでしょうか。
LATORRE(ラトーレ)
「ラトーレ」はミケーレ・ラトーレが1965年にイタリアのバーリで立ち上げたブランドです。現在も家族でファクトリーを運営しており、実力派サルトリアとして世界中で知られています。もともとは地元密着型で仕立てを行っていましたが、評判が高まるにつれて世界へ進出していき、いまでは名だたるグローバルブランドの生産を受注しています。
ラトーレの特徴は、世界的ブランドでありながらコストパフォーマンスの高い商品を提供していることです。ラトーレのスーツにはイタリアンメイドの特徴である柔らかさや軽さが備わっており、仕立てのクオリティーが高いのでVゾーンをシンプルにまとめても無粋には映りません。オンライン面接で白無地シャツとダークトーンのネクタイを合わせても、おしゃれ感を損なわないコーディネートがつくれるでしょう。イタリアの伝統的なテーラード技術を堪能したいのであれば、ラトーレのスーツを検討してみてください。
Paul Stuart(ポール・スチュアート)
「ポール・スチュアート」は1938年にニューヨークのマディソン通りでラルフ・オストロフによって設立されたブランドです。息子の名前をブランド名にしており、創業当初はアメリカらしいアイビールックのメンズウエアを専門に取り扱っていました。事業を急拡大しはじめたのは1960年代で、このころからポール・スチュアートはサヴィル・ロウの伝統的な仕立てを強く意識するようになります。イギリス式の洗練された美しいシルエットと、アメリカ式の遊び心がある重厚なスタイルを融合させたオリジナルスタイルを全面に押し出すようになりました。
最高級の素材を採用したポール・スチュアートのスーツはシルエットが滑らかで、アメリカントラッドの意匠を採り入れているので力強さも加わっています。このように、ポール・スチュアートは伝統と革新を同時に採り入れることで、幅広い年代から支持されるブランドへと成長しました。ポール・スチュアートのアイテムは高品質で着心地がよく、ストレスを感じにくいのでオンライン面接にも集中しやすいのではないでしょうか。カジュアル感の強いサマージャケットなども販売しているため、ややラフなスタイルでオンライン面接に臨むときにもおすすめです。
LANVIN COLLECTION(ランバン コレクション)
「ランバン コレクション」はラグジュアリーブランド「ランバン」のセカンドラインとして知られているブランドです。1889年にジャンヌ・ランバンによってパリで創業されたランバンは、現存するクチュール・メゾンとしてはフランス最古のブランドといわれています。ランバンは婦人服と子ども服を2本の柱として事業を拡大していき、1920年代には800人の従業員を抱えるほどのブランドに成長していました。その後は紳士服の分野にも手を広げ、伝統を重んじた仕立てでランバンならではの柔らかさを備えたスーツを提供しています。
ランバン コレクションが打ち出すコンセプトはシーズンごとに異なるため、トレンド感を大切にする人にとってはうってつけのブランドだといえるでしょう。ラグジュアリーな素材と繊細なディテールが楽しめるランバン コレクションのアイテムを身にまとい、モチベーションを高めつつオンライン面接に臨んではいかがでしょうか。
ESTNATION(エストネーション)
「エストネーション」は2001年に東京有楽町からスタートしたセレクトショップで、同名のオリジナルブランドも展開しています。東京からスタイルを発信していくという意味を込めて、「東の国」を意味するブランド名が付けられました。まだ歴史は浅いものの、洗練されたセンスで支持を急速に拡大させています。エストネーションのコンセプトは、大人が本当に楽しめるスタイルを提案することです。
心まで満たされるアイテムを追求し、世界中から選りすぐったウエアやシューズ、オリジナルアイテムを展開しています。また、上質でありながらリーズナブルな価格設定を目指している点もエストネーションの魅力のひとつです。着心地のよい素材や仕立てにこだわりながら一般的なセレクトショップよりも手の届きやすい値段を付けているので、まずはその上質さを試してみるとよいでしょう。清潔感のあるエストネーションのアイテムをそろえれば、オンライン面接でも好印象を与えられるはずです。
五大陸
「五大陸」はオンワード樫山が1992年にスタートさせた紳士向けのファッションブランドです。ブランド名は、スーツ大国である英国やイタリア、フランス、アメリカの優れた要素を採り入れつつ、日本の繊細な技術によってまとめあげるスタイルを意味しています。日本のリーダーにふさわしい紳士服を提供することをコンセプトに、素材や仕立てにこだわったアイテムを展開しているのです。
グレー、ネイビー、ブラウンというスーツによく使われる3つの色を重視しており、ビジネスマンも品格のあるおしゃれが楽しめます。また、スーツの素材には世界三大産地と呼ばれる日本の尾州、イタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールドのものを採用しています。五大陸のスーツには凛(りん)としたたたずまいがありますが、細部にまでこだわることで柔らかい雰囲気も備わっているため、オンライン面接でも信頼できる人柄を演出できるでしょう。また、パターンメイドを利用すれば好みの生地やディテールが選べ、体にぴったりフィットする快適なスーツを仕立てることができます。
KASHIYAMA the Smart Tailor(カシヤマ ザ・スマートテーラー)
「カシヤマ ザ・スマートテーラー」は2017年からオンワード樫山が展開しているオーダースーツブランドです。パターンオーダーというスタイルを採用しており、店舗などで採寸を済ませれば2回目以降はオンラインから簡単にスーツを注文できる手軽さが特徴です。
価格設定も3~5万円程度と手頃で、日本のビジネスマンに可能な限りリーズナブルで上質なスーツを提供することを目指して企業努力を重ねています。さらに上質なスーツを求める人にはハイグレードラインも用意しており、イタリアのロロ・ピアーナの高級素材を選ぶことも可能です。サイズパターンは160種類以上用意されているので、ジャストフィットのスーツを仕立てたい人にはカシヤマ ザ・スマートテーラーがおすすめです。オンライン面接で品格漂うスーツを着こなし、真面目に仕事に取り組む姿勢をアピールしましょう。
まとめ
パンデミック下の新しい生活様式において、オンライン面接はもはや珍しくないスタイルとなりました。感染拡大を防止しつつ優秀な人材を確保するために、各企業は積極的にオンライン面接を活用しています。自宅で面接を受ける場合も、服装には配慮しなければなりません。
だらしない服装で面接に臨んで不利となる印象を与えないためにも、オンライン面接にふさわしい服装の選び方を確認しておきましょう。コーディネートに迷った場合は、在宅でもスーツを着て面接を受けるのが無難です。スーツはビジネスシーンで最も信頼される服装であり、その事実はオンラインであっても変わりません。
今回紹介したブランドで上質なスーツを仕立て、気持ちを引き締めて面接に臨んでいただきたい。