週末の過ごし方

THE HIRAMATSU 京都
[ソーシャルグッドな京都の旅。]

2022.06.07

THE HIRAMATSU 京都<br>[ソーシャルグッドな京都の旅。]
明治32年ごろに建てられたとされる町家の状態をほぼそのままに再現した外観。客室は快適な空間に仕上げた。

現代ではすべての行動において、社会により良いこと、すなわち「ソーシャルグッド」な観点は必要不可欠なものである。それを旅のなかで見いだせたら、なんて贅沢なことか。いにしえからの寺社といったものだけでなく、伝統や文化、そして近代建築までも次世代につないでいく「京都」へ。新たな時代を牽引していく人気俳優、桜田 通と共に、継承という「ソーシャルグッド」を体感する旅に出た。

京町家を受け継ぐスモールラグジュアリーホテル。

「THE HIRAMATSU 京都」は、1899(明治32)年に建築された京町家を受け継ぐ注目のホテルだ。当時、呉服商の接客に用いて表玄関の役目を果たした表屋は解体せずに、当時のものを保存しながら改修を加えるなど、歴史的な価値を生かしているのが特徴だ。蔵に関しては、いったん解体したあと再現。扉や金物などは一部を補修して再利用した。歴史ある町家という文化を大切に次世代に残す試みがうれしい。

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商いと住まいが一体となった町家建築の特徴である走り庭は、玄関から裏庭に抜ける通り道だった。

祇園祭の際、山鉾が通ることでも知られる歴史ある地区に誕生したこのスモールラグジュアリーホテル。京町家の意匠をまといつつ現代の快適さももつ特別なしつらえは、名工「中村外二工務店」の監修によるものだ。ゆったりとした広さの客室は29室で、日本の素材を使い心地よく、落ち着き感のある空間に仕上げている。旬の食材を生かした日本料理を楽しめる割烹と、イタリア料理をダイニングとして用意し、旅人を迎える。

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光を表現する竹林の庭。ダイニングと蔵の間にあり、ラウンジや2階の通路からも見ることができる。蔵の外装の扉、蝶番(ちょうつがい)などの金物、瓦などの一部は、当時のものを踏襲。
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THE HIRAMATSU 京都
京都市中京区室町通三条上る 役行者町361
075-211-1751
https://www.hiramatsuhotels.com/kyoto/


<<アマン京都 はこちらから


「アエラスタイルマガジンVOL.52 SPRING / SUMMER 2022」より転載

Edit &Text: Haruhiko Ito

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