カジュアルウェア
ラグジュアリーブランドや国内のセレクトショップでブームのバッグ。
古くて新しいこのバッグの正体とは?
ファッショントレンドスナップ152
2022.08.10
きんちゃく袋をベースとしたこのバッグは、シンプルでミニマルなので、着る服を選びません。また、革の厚みを実用可能な極限まで薄くすることで軽量になり、きんちゃくの開け閉めがスムーズ。ひもは、麻を編んだもので、細くても丈夫で滑りがいいという日本が誇る伝統技が注入されています。
レザーは、東京で昔ながらの自然由来のなめし剤を使って仕上げられています。豚革ならではの、しぼの表情が使い込んでいくうちに変わり、独特のツヤが出てきます。この経年変化は、使い込むことでどんどん魅力的になるインディゴのデニムと似ている気がします。
実は、手に持つ用(開口部を開け閉めする)のひものほかに、肩がけ用のひもが1本ついているのでこのようなスタイルも可能。どうしても両手が使いたいときってありますよね。
内側にはグリーンのコットンキャンバス生地が使われています。表裏をひっくり返して使うこともできるので、その日のスタイリングや気分で使いわけられます。
Photograph & Text:Yoichi Onishi