週末の過ごし方
満員電車もマッスル! マッスル! 通勤が楽しくなる一発
10年後の自分を幸せに! 日々の生活に採り入れる簡単ストレッチ
2022.10.14
“今”の積み重ねが10年後の自分を造る。それを見越してか、周囲は空前の健康ブーム。見渡せばジム通いやサウナで“ととのう”ことを趣味とする心身ともに輝く人ばかり。きっと彼らには成人病や肩こり腰痛なんて悩みのない未来が待っているんだろうな……。
わかってはいるけどいまいち健康ブームに乗り切れない、だってめんどくさい――。そんなアナタのために、パーソナルトレーニングスタジオ『COREGO』のエグゼクティブトレーナー簑島 慧氏が伝授する、簡単気軽なストレッチ。日々直面するシチュエーションごとにその場でさっとできるから、無理なく習慣的に続けることができそうだ。10年後も生き生きと過ごすために! 健康ライフの始まりだ。
面倒な通勤時間を有効活用!
前回お話ししたとおり、眠っている間に滞った血流を活性化させるのに朝のストレッチが有効。とはいえ、うっかり寝坊したり、とにかくギリギリまで眠っていたいという人はどうすれば……? ご安心ください! 電車の中でもできるんです、ストレッチ!
しかし、ただでさえ混んでいる電車の中では挙動不審はチカンに間違われるという危険性を伴う。ここはひとつ、木の葉の中に身を隠すコノハガエルのようなさりげなさを心掛けたい。
手のひらを内側に向けるようにつり革をつかみ、ぐっと力を入れて「アームカール」。電車の揺れに身を任せるふりをして上腕二頭筋を伸び縮みさせよう。
荷物を持っている場合、真後ろにゆっくり上げ下げすることで上腕三頭筋を鍛えることもできちゃう。後ろに人がいないことを確認するのを忘れずに!
両手でつり革の上のほうのバーをつかみ、腕を引きつつかかとをゆっくり上げる「スタンディングカーフレイズ」。ふくらはぎと腕を意識して!
両手で上部のバーをつかんで胸を張り、揺れに合わせて前後左右に「アッパーボディストレッチ」。小円筋と広背筋が伸びて肩こりを軽減してくれる効果がある。
うっかりシートに座ってしまったときもストレッチのチャンス! ここぞとばかりに「シーテッドカーフレイズ」ができる。浅く腰掛け、背筋を伸ばしてかかとを上げ下げ。膝に荷物を置くと負荷がかかってより効果的だ。
やる気に満ちて出勤!
血流をよくすることで“気”が全身に行き渡り、やる気が出てくる。そのためには太ももなど大きな筋肉を動かすのがよいのだが、実はカーフレイズはスクワットにも負けないほど、血流ドクドクになる魔法のストレッチなのだ。
ふくらはぎの後ろ側にある下腿三頭筋(いわゆる「ヒラメ筋と腓腹筋」)は足にまで下りてきた血液をポンプのように上体へ押し返す役割を担っており、「第二の心臓」と異名をとるほど重要な筋肉。これを刺激することで血流が流れるというわけだ。足のむくみもとれてすっきりするので、会社に着くころには生き生きとやる気がみなぎっていることだろう。
「みなさんおはようッ」この笑顔で本日の勝ちが決定。
簑島 慧/トレーナー・あん摩マッサージ指圧師
1999年より日本女子体育大学にてダンスを専攻。2009年ニューヨークへ単身渡米、GYROTONIC®、GYROKINESIS®、Zena Rommett Floor-barre ®のトレーナー免許を取得。2013年9月、独立しstudio corego.にて専属トレーナー、大学の非常勤講師、リフレクソロジスト、トレーニング育成、都内外イベントの出張などをしながら、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得し、その日の体調、環境、天候に合わせて、無理なく、楽しく、美しい身体づくりができるプログラムをオリジナルで提供している。
studio corego.
YouTubeチャンネル けいちゃん家【keiの日常エクササイズ】
Photograph:Takahiro Sakata
Text:Shie Iwasa