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腕時計
スポーツへのリスペクトとともに、
ロンジンのヘリテージは時代を越えて現代にシンクロする
2022.12.16
日本競馬の最高峰のひとつ、ジャパンカップにおいて、ロンジンは2014年から9年に渡ってオフィシャルパートナーとタイムキーパーを務めてきた。この秋の開催に合わせて来日したヴァイスプレジデントのマチュー・バウムガートナー氏に、こうしたスポーツ競技のサポートの意義と目的、さらに創業190周年を迎えた名門ブランドの時計作りについて伺った。
埋め尽くした大観衆の熱狂の渦に、人馬が一体となって駆け抜ける。その興奮のなか、ロンジンが刻み続けるのは精確かつ信頼の時だ。ブランドにとってスポーツイベントのサポートは広告的な目的だけではありません、とバウムガートナー氏はいう。
「それはタイムキーパーという競技における根源的な部分に根ざし、精確な計時を通してイノベーションを目指し、その結果が実際の腕時計にも反映されるのです。とくにロンジンと馬術競技との結び付きは古く、19世紀後半にはすでに専用のクロノグラフポケットウォッチを製造していました。20世紀以降スポーツ計時への取り組みは本格的に始まりましたが、そこで生まれた技術革新を時計のさらなる精度につなげるという考え方はいまも変わりありません」
競技はこうした技術の実行の場であると同時に、ロンジンが向き合うのは人間とスポーツの真摯な関係といえるだろう。だからこそ馬術やアルペンスキーなど対象はより人間の精神と身体性が求められる競技種目が多く、その極限の計時を通して、アスリートたちの情熱を支え、ともに挑戦を続けるのだ。ヘリテージをいかにモダンに革新するかロンジンのコレクションには、スポーツ競技で検証された技術やヘリテージをモチーフにするものが多い。今年登場した「ロンジン ウルトラ-クロン」もそうだ。これは、1914年にスポーツ計時から生まれた1/10秒計測の技術を応用し、さらにダイバーズウォッチに融合した60年代のオリジナルを現代の最新技術とともに復刻した。
「私たちが取り組むのは、アーカイブをただレプリカ的に復刻するのではなく、そこにあるコアのエッセンスを抜き出し、どのように商品に落とし込んでいくか。単純にデザインを再現するのではなく、ムーブメントや機構、その全体をどう革新的にアップデートできるかがポイントなのです」とバウムガートナー氏。そしてロンジンの時計作りには三つの特徴があります、と言葉を続ける。
「ひとつはエレガンスという点。デザインはもちろん、素材選びやディテールの仕上がり、さらに着け心地や満足感まで徹底的に追求します。私たちが25年前から打ち出しているスローガンが“エレガンス・イズ・アティチュード”であり、真のエレガンスは、見た目だけではなく、内側に秘めている美しさでもあるという姿勢です。そしてもうひとつは、ロンジンには、非常に豊かな歴史的資産があるという点です。ロンジンは、1911年に世界初の腕時計クロノグラフのひとつを、1925年に世界初の2つの独立したプッシャー付きの腕時計フライバック・クロノグラフを、1959年に36,000回/時の世界初となる高振動周波数の腕時計ムーブメントを開発しました。私たちは、この素晴らしい歴史的資産を受け継ぐことを大切にし、ロンジンが過去に生み出した象徴的な機構を、現代の製品戦略に活かしています。さらに、細部にこだわり、ムーブメントに関しても専用のキャリバーを搭載していても手が届く価格帯であること。こうした魅力もロンジンならではの強みです」
その魅力は男女を問わず惹きつけ、ユーザーの構成比も偏ることなく50%ずつという。これは歴史ある時計ブランドでは極めて珍しいことだ。売り上げもつねにトップ5のランキングに入り、業界でも強いポジションを築いている。
「私たちの時計の中心価格帯は1000スイス・フランから5000スイス・フラン(約14万5000円から72万5000円)で、それを超えるものもありますが、あくまでも製造コストの結果であり、意図的に上げたものではありません。機能と品質は充実し、強い商品ラインナップがあると自負しています」
190年を越え、その先に続く長い道
ロンジンは今年創業190周年を迎えた。これまでのヘリテージをモダンに咀嚼し、現代のライフスタイルに合わせた機能や性能に進化させる。その長い歴史にふさわしい時計作りはこれからも変わらない。そして積み重ねてきた実績と信頼は、世代やジェンダーを超えて支持されていくのだ。
「190周年はブランドの歩みを知ってもらう機会であり、記念すべき節目の年ですが、歴史をただ振り返るのではなく、創業者始め、多くの先駆者達が常に先を見て、革新を繰り返してきた精神を引き継いでいきたいと思います。1867年に建った初の自社工場に従業員が駅からの道を通う当時の様子が映像に残っているんですよ。その跡地にいまの本社があり、同じような光景を見ることができます。毎日その地で働いていると、自ずとそのスピリットが感じられ、常に先を見ていこうっていう気持ちになるんです」。
ロンジンはフランス古語で“細長い野原”を意味し、地名に由来する。長い時を重ね、そこは細いながらも豊穣の地になったのである。
問/LONGINES/ロンジン 03-6254-7350
www.longines.com/jp/
interview & Text : Mitsuru Shibata