接待と手土産
「信濃屋」の鶏肉
すべて実食!自慢の手土産 #102
2022.12.23
信濃屋の鶏肉には、一度食べたらやみつきになる強烈なおいしさがある。まず驚くほど柔らかくてジューシー。弾力があるのにもかかわらず、かむのに力がいらない独特の食感。しっとりしていて、ほんのりと甘い。鮮度が抜群で離水もしていないので、うま味がまったく逃げていない。こんなにおいしい鶏肉を食べたことがないと、誰もが思うはずだ。
信濃屋が扱うのは、自然の中で大切に育てられた鶏の肉のみ。毎日肝付きのまま仕入れてひと晩落ち着かせ、翌早朝から熟練の職人が一羽ずつ手でさばいていく。産地で機械解体された鶏肉は、どうしても鮮度も落ち、肉からうま味が逃げてしまう。流通の際に真空パックにすると、さらにうま味が出ていってしまう。そのため信濃屋では今も、店での手さばきにこだわるのだ。以前、名店として名をはせる焼鳥屋の取材で、「おいしさの秘訣(ひけつ)は、肝付きで仕入れて毎朝自分たちでさばくこと」と、同じことを言っていたのを思い出した。
また親しい間柄なら、冷めてもおいしい焼き鳥やコロッケなどの惣菜をお裾分けしても喜ばれるはず。感動のつくねもぜひ味わってみてもらいたい。絶妙な甘みで、でもしつこくない、こだわりの自家製たれがこれまた素晴らしい。化粧箱などの準備はなく、2羽の鶏のイラストと店名が描かれた白いビニール袋に入れるのみ。この飾り気のない潔さにもまたほれてしまうのだ。
信濃屋
東京都品川区西五反田1-13-1
営業時間/9:00〜19:30
定休日/日曜・祝日
価格/あかね鶏もも肉100g 280円・熟成鶏特選もも肉100g 180円・大山特選むね肉100g 100円など ※税込み
問/03-3491-9320
https://www.torinikuya.com/
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Edit & Text:Yuka Kumano