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あなたはスキッパーセーターを知っていますか。
レトロなこのセーターがトレンドの震源地、青山でブレイク寸前?
ファッショントレンドスナップ175

2023.03.02

あなたはスキッパーセーターを知っていますか。<br>レトロなこのセーターがトレンドの震源地、青山でブレイク寸前?<br>ファッショントレンドスナップ175

ニットやセーターで有名なブランドを挙げてくださいと言われて、読者の方は何か思い付きますか?

「コートならバーバリーとは思い付くけど、セーターだとユニクロかな?」という声が聞こえてきそうですね。

ファッションに詳しい人なら「イタリアのベネトンは、カラフルなセーターで80〜90年代に大ブレイクしたよね」とか「ドルモアというニットブランドは、創業が1773年で世界最古。スコットランドでスタートしたけど今はイタリアの会社の傘下です」といううんちくを披露してくれるかも。

唐突でしたが、最近ニットを使ったさまざまなウエアが注目されるようになったのでこうした書き出しにしたのですが、このようになったのはコロナ禍におけるライフスタイルの変化が大きく、リラックスできてシワになりにくくプライスもこなれたニットが見直されたのが一因。セーターは言うに及ばず、ジャケットやパンツ(スラックスやジョガーパンツなど)さまざまなニットで編まれたアイテムが登場しSNS上をざわつかせました。

人気が急激に出てきているニットですが、実はニット専用の編機では日本のメーカーのものが断トツのシェアなのですが、国内のニットメーカーとなると今はどんどん少なくなっていて危機的状態。

過去には、80年代に日本で巻き起こったDCブランドブームが、日本のニット産業を活気づけ、ビートたけしが着ていたフィッチェ(デザイナーはドン小西)のセーターは、世界に誇れる技術の塊でした。そうした盛り上がりも、平成、令和になると海外勢にシェアを奪われ、急激に縮小。

そんな状況を打開すべく、ベテランのニットデザイナーが、日本に残っている高い技術力を持った工場を厳選し、イタリアやイギリスのニットブランドに負けないものを作ろうと、約10年前に立ち上げたのが、青山の骨董通りにショップを構えるニットブランド。

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「ヴァンドリ青山本店は、今年10年目を迎えますが、一貫して日本の高いニット技術を使い、世界に通用するニットを発表しつづけています。今回私たちがオススメしたいのは、私たち二人が着ているスキッパーです」と笑顔で解説していただいたのは、店長の菊地陽子さん。

スキッパーと聞いてパッとデザインが想像できる人は、かなり少ないと思います。検索すると、シャツやポロシャツの襟型のひとつとして、さまざまな画像がアップされると思いますが、どれも共通するのは、襟の周辺にボタンが付いていないこと。メンズのポロシャツやレディースのブラウスやシャツでよく見かけます。

今回はそちらではなく、スキッパーニットとかスキッパーセーターというもの。普通のセーターとの違いは、Vネックセーターにポロシャツを重ね着したような襟になっているところ。

「タートルネックやモックネックなどのセーターをビジネスシーンで使われる方が増えてきましたが、このスキッパーセーターも、ぜひ加えていただきたいアイテムです。首元の空きが一般的なVネックセーターより浅くなっていますので、オフィスでこれ1枚でも程よいきちんと感が出せます。スーツの下に着るときは、スキッパーの襟をジャケットのラペル上に出して着るとトレンド感が出せます」とアドバイスいただいたのはスタッフの奥州谷知宏さん。

次ページ程よいきちんと感が出せる、スキッパーセーターとは?

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