お酒

カラダもハートもアツくなる季節が到来!
マッチも「冷やし中華はじめました!」
マッチと町中華。【第3回】

2023.07.07

カラダもハートもアツくなる季節が到来!<br> マッチも「冷やし中華はじめました!」<br>マッチと町中華。【第3回】
町中華では必ず餃子を注文。「焼き方はパリッと軽く焦げ目が付くくらいが好き。オフの日ならニンニクがバチッと効いているのも大歓迎です(笑)」

本誌で大反響を呼んだ「マッチと町中華」。あの町、この町の味ありな中華料理店をめぐりながら、マッチがラーメンをすすり、時にはビールを飲みながら餃子を頰張る、わんぱくな大人のための“食の探訪記”。今回は、名物の冷やし麺とチャーハンを求めて、下北沢の大行列店『珉亭』へ。マッチが「ホレたぜ!」と太鼓判を押す町中華へいざ!

***

今年も暑い夏がやって来た! 自他ともに認める夏男・マッチとこの季節に町中華に繰り出すなら、目指すべきは冷やし麺一択。ギンギラ太陽で火照ったカラダをクールダウンしてもらおうとマッチと共にやって来たのは、町中華ファンのあいだでは“聖地”との呼び声が高い下北沢の『珉亭』だ。

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下北沢『珉亭』前で「町中華はこうでなくちゃ!」とマッチ。店先の「世界で3番目にうまい」の張り紙ににんまり。ちなみにその“格言”によれば、1番うまいのはおふくろの味、2番目は親父のすねとのこと。

風情ある外観に目を細め「いいねぇ」とうれしそうにつぶやくマッチ。聞けば、この店の創業は昭和39年で、なんと偶然にもマッチと同じ年だという。「町の風景が変わるなかで、こういうお店が愛されつづけているのがいいですよね。東京はすごいスピードで変化していて、その感じにちょっと心がついていかないというか、少し疲れてしまうときがあるから。変わらずにずっとそこにあるということに安心します。僕と同じ年というのもすごく親近感がわきます」

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店内の品書きも味あり。冷やしそばは一年中提供。一番人気の冷やし江戸っ子のほか、冷やしじゃじゃめん、ごま入り冷麺なども。

前回の撮影時も「懐かしさのなかに味わい深さと親しみがある」と町中華の魅力を語っていたマッチ。そうそう。今回のテーマでもある“冷やし麺”をさっそく注文しなくては、と店主に「冷やし中華、ありますか?」と尋ねると「うちは一年中、冷やし江戸っ子という麺料理を提供しているんです」との答えが。もともとは夏季限定のメニューだったが、常連客のリクエストによって“スタ麺入り”をしたのだそう。この撮影のためにおなかをすかせてきたというマッチは、さらに名物の赤いチャーハンと餃子も追加して「せっかくだから、ビールも飲んじゃおう」とやんちゃな笑み。料理が運ばれてくるまでのあいだ、マッチの夏の思い出話に花が咲く。

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「町中華はやっぱりコレだよね」と冷えたビールで乾杯! きゅっと飲んで「最高においしい!」と笑顔。

「なんといっても夏生まれなので、子どものころから大好きな季節。海も好きだし、自然と冒険気分が高まりますよね。スキューバのライセンスも持っているので、家族や友人ともぐりに行ったりね。土地の雰囲気も人も好きで長く通っているのは南紀白浜。夏は海や空の色が特にビビッドに見えて、何度訪れても美しい場所だと思います。あと、夏になると思い出すのが子どものときによく食べていた冷や麦。白のなかに少しだけ赤や緑の麺が入っていて、それをよく取り合いしてました(笑)。そういえば、最近あまり見かけなくなったような気がするけれど、懐かしいですね」

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餃子(6個)605円。餡は豚、ニラ、キャベツ、白菜など。「キャベツも白菜もしっかり水切りされていてシャキシャキ。皮の厚さも好みです」
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餃子のタレをスタンバイ。「下準備は大切だから(笑)。でも1個目は何も付けずに食べるという自分ルールがあるので、まずはそのままいただきます」

少年時代のエピソードを聞いていると、まずは餃子が到着。「このサイズ感、すごく好きです。最初のひとつは何もつけずにいただくのが僕のポリシー」とひと口で頰張るマッチ。訪れるお客さんのほぼ全員が注文するという餃子のお味は?

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2個目はタレをつけて。「醤油と酢のバランスはそのときどきの気分で。ラー油も好きだけど、最初は少量でもいいかな」
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あふれる肉汁をこぼさないように餃子にかじりつくマッチ。「餃子がおいしくてビール、もう1本ってなっちゃうよ(笑)」
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餃子を食べながらビールが進む、進む。「キンキンに冷えたビールを飲みながらリラックスした時間を過ごすのがしあわせ」

「大きさも皮の厚みも完璧に好み! 中学のころ、通学路に餃子専門店があったんですけど、よく帰り道に食べていたのを思い出しました。店先で油紙に包んでくれて、熱々を食べるのが好きだったな。この餃子は僕は何もつけないほうがいい。ずっと飽きがこない味で、ビールと一緒だといくらでも食べられそうです(笑)」

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チャーハン935円。見た目に臆することなかれ。名物の“赤チャーハン”は焼き豚を煮込む際に食紅を使うことからこの色みに。しっとりタイプで塩味もまろやか。
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    名物の“赤いチャーハン”に「この色のチャーハンは初めて見た!」と興味津々。思わず不安そうな表情になるも「食紅です」と聞いてほっと安心。
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    ますはチャーハンをひと口。「見た目は派手だけど、味は懐かしい。鶏ガラと豚骨のスープもうま味がしっかりしていて後を引きます」

そこに名物の赤チャーハンが運ばれてくると「このカラフルな色はなんだろう」と興味津々。「刻んだ焼き豚を煮込むときに食紅を使うとこの色になるんですよ」と言われ「人気店にはそこにしかない名物があるのが面白いです」とマッチ。「見た目に一瞬驚くけれど、これもとてもおいしいです」と至福の顔に。

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れんげですくうのがもどかしくなり、じかにスープを飲むマッチ。「このほうが味がストレートに伝わってくる感じがしない(笑)?」

そして、いよいよお待ちかねの冷やし江戸っ子が。「キムチがのっているのがいいですね。町中華は定番はあってもルールがなくて自由度が高いのがいいところ。そこにお店と長く通っているお客さんの歴史が見える。この冷やし江戸っ子のように、常連のお客さんが年中食べたいと言って定番のメニューになったり。僕も長くこの仕事をさせていただいて、ファンの方が何を求めているのか、どうしたら喜んでもらえるかをずっと考えてきたので、ちょっと通ずるものを感じます。心のコミュニケーションを大切にしながら、いかに人に喜んでもらえるか。老舗の町中華の歩みにはそうした思いがあふれているような気がします」

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冷やし江戸っ子990円。豚や鶏のガラ、香味野菜から取るスープはすっきりまろやか。きゅうりや薄切り焼き豚、特製キムチのトッピングと麺、スープをあえながら。冷やし麺は常時4種を用意。

冷やし江戸っ子をすすって「スープのうま味がしっかりあって、でも後味はすっきり。麺とのバランスがすごく考えられていて、暑い季節もいいけれど、たしかに年中食べたくなる味です」とご満悦の様子。

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冷やし江戸っ子をすすりながら「冷やし中華とはまた違う、すっきりマイルドな味。辛子を溶かしながら食べるのがおいしいです」

下北沢で見つけた、長く愛される“同じ年の町中華”。店を後にし、夕焼けに染まる空を見上げながら「なんだか、子どものころの夏休みを思い出しました」と話すマッチは“あのころ”とまったく変わらない、優しい少年の顔をしていた。

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女性店主のリクエストで快くサイン。著名人も多く訪れる『珉亭』の2階にはサイン色紙がびっしり。「目立つところに飾っておいてくださいね(笑)」

珉亭
東京都世田谷区北沢2-8-8
Tel:03-3466-7355
11:30~22:00
月曜休(祝日の場合翌日)

近藤真彦(こんどう・まさひこ)
1964年生まれ。歌手、俳優、レーサー、レーシングチーム監督、実業家。1979年テレビドラマ『3年B組金八先生』でデビュー。1980年以降はソロ歌手として、『スニーカーぶる~す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚か者』などなど、ヒット曲を多数発表。現在もコンサートやディナーショーで多くの観客を魅了し、そのスター性は健在である。

NEWS!
マッチさんと、「マッチと町中華」のこぼれ話をVoicyで音声配信中。ぜひお聞きください!

<<<マッチと町中華。一覧はこちら

Photograph: Akira Maeda(MAETTICO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: GONTA(weather)
Text: Keiko Kodera

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