接待と手土産

「ピアッティ」の生ハム
すべて実食! 自慢の手土産 #121

2023.12.07

「ピアッティ」の生ハム<br>すべて実食! 自慢の手土産 #121

ふんわりソフトで口の中でとろけるワンランク上の生ハム。

気兼ねなく人に会えることの喜びをかみしめる今日この頃。ホリディシーズンに突入してホームパーティーなどの集まりも増加しそう。そんな持ち寄り系の集まりのときに大活躍するのが、「ピアッティ」の生ハムだ。最近は近所のスーパーでも売られていて、珍しくもなくなった生ハムだが、だからこそ、手土産にはいつもよりちょっと上質なものをセレクトしたい。

ピアッティは駒場東大前にある小さなグロッサリー。店主の岡田幸司さんが厳選したイタリア食材を中心に扱う夫婦経営の小さな店だ。店内のショーケースには、生ハムのほかに、サラミ、チーズなどもぎっしりと並んでいて、どれもこれもおいしそうで目移りしてしまう。生ハムは50gから注文可能で、その場でスライスしてくれるし、人数やシチュエーションを伝えれば、いろいろとアドバイスしてくれる。お薦めのアイテムを盛り合わせたギフトセットも用意してくれるので、急ぎのときは先に電話で予約しておくと安心だ。ただ、私としては見事な職人技で絶妙な厚さにスライスされる、見るからにおいしそうな生ハムの姿もぜひ見てほしい。

扱う品物のほとんどが、顔の見える生産者のもの、互いに共感し合える生産者のものだそう。小規模の生産者が多いが、食に対する意識が高く、厳選された上質な品を提供する作り手のみを選んでいる。イタリアで発見された家畜伝染病の影響で、イタリア産が輸入停止となっているのは残念だが、遜色のない生ハムを探し求めて、現在は、フランスのオーベルニュ地方の栗林の中で、抗生物質などを一切与えられずに育った豚を使った「ジャンボン・オーベルニュ・ポー・フェルミエ」や、ミラノからアメリカに移り住んだイタリア移民が、伝統製法で作った「トラディショナル・プロシュット」などをラインアップし、サラミはフランスの高級品「ソシソン・セック・ロン」などをそろえる。

ピアッティをお薦めする理由は、生ハムの質だけではない。これを極薄、まさにふんわりという表現がぴったりの薄さにカットする職人技だ。驚くほどソフトな食感で、少し大げさに言えば、かまずともとろける。肉のうま味はしっかりとあるが、このくちどけの良さがしつこさを消し、すぐにもう一枚食べたくなる。

同じ生ハムでもひと味もふた味も違う。おいしいものに目のない人なら、並の生ハムとの違いもわかって、会話が盛り上がること間違いなしだ。プロの心意気が感じられる極上生ハムが、ワイングラスと共にテーブルに並ぶ瞬間を想像すると、今からワクワクしてしまう。

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ピアッティ
東京都目黒区駒場4-2-17 清水ビル1F
営業時間/11:00~13:00、14:00~20:00 ※ハム類のスライスは19:00受付終了
定休日/月曜・火曜(祝日営業)
価格/ジャンボン・オーベルニュ・ポー・フェルミエ(16ヶ月熟成)100g 2484円、アメリカ産トラディショナル・プロシュット(12ヶ月熟成)100g 1836円など ※税込み・送料別
問/03-3468-6542
https://www.piatti.jp/

<<すべて実食! 自慢の手土産 #120「すや」の栗きんとん。

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