お酒

MANHATTA、VERŌNIKA
【第1回】
[ニューヨーク、 バーが伝える高揚、洒脱、そして文化。]

2024.01.05

パンデミックを経て、ニューヨークは何が変わり、何が変わらず、何を今伝えたいのか。人々が集うバーを巡り、“ニューヨークの思い”を探ってみると……。

街の個性も歴史も〝今〟も、バーが知っていた。

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ニューヨーク(以下NYC)のバーが内包する事柄は、この街の個性と通じるところが多い。刺激的なライブやNYライターたちの語らい、そして出会いと別れなど、バーでの無数の出来事はマンハッタン島に蓄積され、次第に得も言われぬ魅力を放つようになったのではないだろうか。

カクテル片手に 摩天楼を独り占めする

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日本ではなかなか定着しないが、かの国では文化とも言えるのがカクテルアワーだ。レストランのシートが空くのを期待と共に待つことがあれば、出会って間もないふたりが打ち解ける一助にもなる。「MANHATTA」はロウアーマンハッタンに立つ高層ビルの最上階にあるクールなレストラン&バー。カクテルアワーを楽しもうとするゲストで、午後4時のオープンからバーは瞬時に席が埋まる。窓の向こうには摩天楼の見事な景色が広がり、まるで自分がNYCに歓迎されているような気分にさえなる。

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    MANHATTA
    28 Liberty St, 60th Floor New York, NY 10005 https://www.manhattarestaurant.com/
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    バーテンダーがテンポよくオーダーをこなす様を見るのも楽しい。シグニチャーカクテルの名は、「MANHATTA(N)」。要予約。

洗練された空間を見渡せば、仕事を早仕舞いしたのかひと息つくためか、かいわいのビジネスパーソンとおぼしきグループや世界各地からやって来た観光客らが、みな素晴らしい景色と共に、満足げにグラスを傾けている。ホームでもアウェーでも期待を裏切らない スペシャルが待つバー。NYCの懐の深さとよきものを知る力を感じさせてくれる場所である。

写真美術館に出現する密やかで刺激的な空間

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世界中で年を増すごとに高まるアートへの関心。NYCはその震源地でもある。

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    VERŌNIKA
    281 Park Ave. S, Second Floor, New York, NY 10010 https://www.veronikanyc.com/
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    2022年にリ・オープンしたVERŌNIKA。美しい内装のレストランの手前にバーがある。メンバーシップがあるが、会員以外も来店可能。要予約。

写真美術館「Fotografiska New York」の中にある「VERŌNIKA」は、外から直接はもちろん、美術館内のエントランスから入ることもできる。薄暗いレセプションを通った後に広がるのは、ヨーロッパの息吹を感じるクラシックスタイル。随所にエレン・フォン・アンワースの大判の写真作品が飾られ、バー内にはDJブースも設置。週末には音楽とアート、そして美酒を楽しみたい客がここを目指すのだ。インテリアを手がけたのは、NYCを代表するデザイン集団ローマン&ウィリアムス。建築に音楽、アート、そして飲み物や食事などを包括的に体験することができるのである。

密やかでユニークなエントランスの向こうに展開する刺激的な体験。高感度かつ重層的な仕掛けが、訪れる人を酔わせる。こういうバーが、さりげなく出現しているところに、街の奥深さを感じずにはいられない。

【第2回】へ続く>>

「アエラスタイルマガジンVOL.55 AUTUMN/WINTER 2023」より転載

Photograph: Kosuke Mae
Coordination: Yasuyo Hibino
Edit & Text: Toshie Tanaka(KIMITERASU)

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