接待と手土産

「明神水産」の藁焼きたたき
すべて実食! 自慢の手土産 #71

2021.10.14

「明神水産」の藁焼きたたき<br>すべて実食! 自慢の手土産 #71

一本釣りの戻り鰹を上質の藁で焼いた、鮮度抜群のたたき

「明神水産」の鰹のたたきを初めて食べたのが、仕事で訪れた高知市のひろめ市場。東京でもおいしい鰹には出合ってきたが、味の良さは群を抜いていた。あまりの感動に、お土産としても購入し、家族にも振る舞った。うま味が凝縮されていて濃厚だが、食べ飽きることはなく、どんどん食べられる。実際、昼間に高知で食べたのにもかかわらず、夕食でも完食。恐るべし明神水産。それ以来、明神水産の鰹のたたきのファンになった。

扱う鰹は、魚を傷つけにくい土佐伝統の一本釣りで釣り上げた、戻り鰹だけ。船上で冷凍するため、鮮度は抜群だ。港に戻り、凍ったまま鰹をさばき、そのまま藁焼きにする。「藁焼きたたき」の特徴は、燻製に似た藁特有の良い香り。状態のいい藁は中が空洞で、瞬時に800℃もの高温に燃え上がる。表面を高温の炎で一気に焼き上げることにより、鰹のうま味を閉じ込めることができる。中まで熱を通さずに、鮮度を維持したまま届くのだ。

カチカチに凍った鰹の藁焼きは、袋のまま15分から20分ほど流水をかければいい具合に解凍できる。それだけでも十分おいしいが、皮面をフライパンでさっとあぶれば、藁焼きの香ばしさがよみがえる。弾力があり、ねっとりとした鰹を、たっぷりのタマネギスライスと薄切りにした生ニンニクを、特製のたれと合わせて食べると完璧だ。

次ページ<記事後半> 香りとうまみのために欠かせない生産者の思い

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