週末の過ごし方

ウィーンは大人のトラッド遊園地。

2026.01.21

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旅は身軽がいいと、いつも軽装のボクが珍しくネクタイやジャケット、革靴やらをトランクいっぱいに詰め込んで旅に出た。目指すはオーストリアの首都ウィーンだ。

この古めかしい都市の人々の服装は老若男女問わずキチンとしている。なにせ16世紀、市民が高価な衣服や装飾品を身につけることを問題とした時の皇帝フェルディナント1世は“服装令”を制定して身分の違いに見合った服装を求めるほど、市民は服飾意識高い系であった。そのDNA21世紀の今日も脈々と受け継がれている。

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そんなウィーンで、この地ならではのいいモノに出合った。

例えばローデンクロスで作られた傘。ローデンクロスとは、チロル地方で産出するずしりと重い圧縮ウールの織物で、傘にすると目方790g。価格は日本円で7万円と高価だが、4時間は水を弾くタフな逸品。目の色を変えて欲しがるボクを、同行の我が家の皇帝カミさんが「それは執事がご主人に差し出すもの」と止めた。

ウィーン王室御用達の仕立て屋「クニーシェ」オリジナルのオーデコロンもおすすめだ。発売当初の1920年代のエレガントな香りを纏(まと)い、ドレスアップしてウィーン名門ホテル「ザッハー」のバーでブランデーグラスを傾けながら名物のケーキ・ザッハートルテを口にすれば、身分の高いウィーン市民になった気分が味わえる。

「アエラスタイルマガジンVOL.59 AUTUMN / WINTER 2025」より転載

Illustration & Text: Hiroshi Watatani

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