腕時計

シチズン、 技術力で極限に挑んできた「市民」の時計

2017.06.24

シチズン、 技術力で極限に挑んできた「市民」の時計
「ザ・シチズン」。年差±5秒という世界最高水準の精度を備えたエコ・ドライブ。繊維が視認できる土佐の手すき和紙をダイヤルに採用した新作。ケースはスーパーチタニウム™、直径37.5㎜ ¥330,000(※1)

 ムーブメントの厚さがなんと1㎜、ケース厚でも2.98㎜(設計値)という世界最薄の光発電時計「エコ・ドライブ ワン」を2016年に発表。世界を驚嘆させたのがシチズンだ。世界初のアナログ式光発電=エコ・ドライブ誕生40周年を記念して、ほとんどのパーツを新規開発することで実現したのだが、シチズンの歴史にはこうした「世界初」が少なくない。

 1993年に多局受信型電波時計を実用化。2003年には高感度のアンテナを搭載することでケースを念願のフルメタルに。2011年には地表からの高度約2万キロを周回するGPS衛星から時刻情報を受信する光発電の衛星電波時計を発表。こちらも2013年にケースをフルメタル化しており、スタイリッシュな薄型モデルにデザインされている。その後、位置情報の取得機能も追加した。
 
 今年も「世界初の光発電飽和潜水用エコ・ドライブ プロフェッショナルダイバー1000m」を追加。スマートフォンとリンクするエコ・ドライブモデルなど、さまざまな分野で並はずれた技術力を遺憾なく発揮している。

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(※2)

 時計の内部機構やデザインだけでなく、ハードな日常使いを前提にした実用性も際立った特徴だ。なかでも独自開発の「スーパーチタニウム™」は表面硬度が高いため、傷がつきにくい。簡便な操作性から価格まで含めて、まさにシチズン=市民のための時計といえるだろう。
 
 この名称は、前身の尚工舎が1924年に製作した高精度の懐中時計に由来する。当時の東京市長・後藤新平が「市民に愛されるように」という願いを込めて、「シチズン」という愛称を付与したのである。

 そんなシチズンの最高峰に位置するコレクションが「The CITIZEN ザ・シチズン」だ。1995年に創立65周年を記念して誕生。シチズンの最高技能者の称号であるマイスターが組み立てを担当するが、今年は土佐の手すき和紙をダイヤルにアレンジした新作が登場した。ハイテクの極限に挑む一方で、日本の伝統工芸にも目配りを欠かさないブランドなのである。

  • bz1020-22l_h
    「エコ・ドライブ Bluetooth」。スマートフォンと近距離通信でリンク。メール受信などを針の動きや音・振動などで告知。ケースはステンレススチール、直径48㎜ ¥75,000(7月発売予定)
  • AR5024-01E
    「エコ・ドライブ ワン」。世界最薄光発電時計の新作。ケースにはシチズン独自の表面硬化技術「デュラテクト」が施されている。ケースはステンレススチール、直径39㎜ ¥400,000(今秋発売予定)
  • 1000mD_KV
    「エコ・ドライブ プロフェッショナルダイバー1000m」。飽和潜水時に必要なスペックを備えたダイバーズのエコ・ドライブ仕様。ケースはスーパーチタニウム™、直径52.5㎜ ¥260,000(7月発売予定)

 問/シチズンお客様時計相談室 0120-78-4807

 掲載した商品はすべて税抜き価格になります。

Photograph:Fumito Shibasaki(DONNA)※1、Mitsuya T-Max Sada※2
Text:Keiji Kasaki(Team Spiral)

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