お酒

白ワインの権威が手がけるみずみずしく、果実味豊かな「クロ・フロリデーヌ」

2018.03.16

小松 宏子 小松 宏子

白ワインの権威が手がけるみずみずしく、果実味豊かな「クロ・フロリデーヌ」

2本目のソーヴィニヨン・ブラン「クロ・フロリデーヌ」は、このぶどう品種の原産地と言われるボルドーの品だ。ボルドーの白ワインといえば、香りの余韻が続く、力強さと骨格を感じさせるキリッとした辛口が特徴だが、クロ・フロリデーヌはまさにそんな一本。

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これは、白ワイン醸造の世界的権威である、ボルドー大学醸造学部のドゥニ・デュブルデュー教授がボルドー市の南東に位置するグラーヴ地区に所有する、自身のシャトーで醸造されたもの。「デュブルデュー教授が世界に名を馳せている理由のひとつが、“マセラシオン・ペリキューレ”という技術を確立することで、白ワイン造りに革命をもたらしたからです。それは果実を粉砕したあと、果皮を取り除かず、果汁に漬け込んだまま18℃の低温でひと晩おくというもの。その工程を経ることで、アロマや果実の風味を格段に豊かに残すことができるのです。その大家である教授が自ら手がけたワインですから、クオリティーが高いのは言わずもがな」と大橋さん。しかも、グラーヴの格付けシャトーの白ワインに匹敵する品質ながら、3500円前後の比較的リーズナブルな価格で購入できるのもうれしい点だ。

残念ながら、デュブルデュー教授は67歳の若さで2016年に他界されているが、現在は夫人がその珠玉のシャトーを継ぎ、変わらぬ高品質のワインを造りつづけている。

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「クロ・フロリデーヌはボルドーの白の典型、お手本のようなワインです。これを目指してワインを造っている醸造家も多いのです。それほどまでにワイン界に影響を与えた一本と言えるでしょう。ソーヴィニヨン・ブランの魅力を知りたいと思ったら、まず飲んでみてください。サーモンや白身魚の料理にはもちろん、バーニャカウダなどの野菜料理にもぴったり。

すがすがしいハーブのニュアンスは、和食にも合いやすいですね。デイリーなワインとして、このクラスを楽しめれば、日常の食がぐっと豊かになりますよ」

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Photograph:Makiko Doi

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