紳士の雑学
夏までに理想のカラダを手に入れる 第10回
トレーニングで得たものは理想のカラダ、そして……。
2019.08.02
「今年こそは、夏服が似合う体になってやる」。アエラスタイルマガジンの編集者、藤森氏の固い決意から始まったこの企画もついに最終回となった。バスケに熱中した学生時代ははるか昔。編集者という仕事柄、デスクワークで運動不足。35歳となったいまは、ポチャ度合いは人生史上MAX……。この体が、いったいどう変わったのだろうか。
サイズがキツくなったパンツもはけるように!
今年の夏はピッタリめのファッションに挑戦
「肩と胸まわりがひと回り大きくなった気がします」。開口一番、藤森氏が語った変化は、まさにスーツを格好よく着こなせるポイントだった。PUMPトレーニングによる筋トレで、厚みのある胸板を手に入れたわけだ。当初狙っていたシックスパックこそ実現はならなかったものの、お腹まわりはスッキリしたという。
そのかいがあって、「サイズがキツくなってはくのをやめていたお気に入りのパンツが、スッとはけるようになりました」とのこと。一方で、お尻にも筋肉がついたので、以前よりもパンツが似合っているそうだ。
「最近はゆったりめのシャツやパンツがはやっていますが、せっかくなので、この夏はジャストサイズの着こなしを楽しみたいです」と藤森氏。さらに秋に向けて密かにスーツの新調も狙っている。
「久しぶりに会う人には、痩せた?とかお腹まわりスッキリした?と気づいてもらえることも多くなって、それだけでモチベーションが上がります」とうれしそうだ。
気がつけばお弁当の裏面チェック
カロリーや栄養素に気を使えるようになった
今回、お世話になった『GRIT NATION(グリット ネーション)』は、「人間本来の身体機能を取り戻す」をテーマに、筋肉ではなく動作を鍛えるトレーニングを提供するワークアウトスタジオ。藤森氏いわく「曜日によってプログラムが替わるため、飽きることなく続けられました」とのこと。理論に基づいたプログラムは、トレーニングした直後から体の動きが変わったという実感がつかめることもあったという。
「以前は『ヤンキー座り』、つまりかかとを地面にピタッとつけてしゃがむことができなかったんですが、体幹のトレーニングを行った直後、不思議としゃがめたんです! これには驚きました」
また、体力面でのつらさはあったものの、トレーニング自体に嫌気がさすことはなかったという。しかし「脂質」と「糖質」を抑えることを意識した食事は少しつらかったとのこと。何を隠そう藤森氏の好物はラーメンやカレーといった、いずれも脂質と糖質が多いものばかり。
「食べちゃダメと思うほど食べたくなりました(笑)。でも食事を意識するようになって気づいたのは、これまでは普通に食べすぎていたということ。朝食べずにランチを大盛り。夕方に小腹が空いてお菓子をつまむ。夜は遅い時間にドカ食いして、家についたら満腹の状態ですぐに寝る。そりゃ太りますよね……。だから食事についていろいろ教えていただいたことで、自分に必要なカロリーや栄養素を意識するようになりました。いまでは、コンビニでお弁当や惣菜を買うときに、パッケージの裏側でカロリーや栄養素を確認する習慣がつきましたね」
トレーニングによって体形だけでなく
仕事への取り組み方にも変化が現れた
トレーニングによる日常生活の変化は、ほかにもあるという。ささいなことだが、デスクワークで普段動かない分、「ちょっと階段を使おう」とか「ひと駅分歩こう」と意識して体を動かすようになったそうだ。また、それまで悪かった寝付きも改善。トレーニングした日には、スッと眠りにつけ、目覚めもスッキリ。仕事中に襲われる睡魔の誘惑も減ったという。
「仕事面で言えば、トレーニングの時間を確保するために、仕事の内容と順序を整理して、しっかりとスケジュール管理をするようになりました。そういう意味ではビジネス的にも成長できたかなと思います(笑)」と自画自賛の様子。見た目だけでなく内面にも変化が現れたのはよいことだ。
外見だけでなく、内面にもポジティブな変化が起きたことから、今後も無理のない範囲でトレーニグを続けていきたいと思っている藤森氏。そんな彼から、同世代の読者へのアドバイスでこの連載を締めたい。
「30半ばを過ぎると、『いまさらつらい思いをしてまで痩せても……』と思うことがあるでしょうし、その一方で、できるなら痩せたいなという気持ちがあるのも事実だと思います。しかし、ただ思っているだけでは何も変わりません。まず一歩踏み出して行動することが大切だと、今回の企画を通じて感じました。『今年こそは』を今年こそ実行です。梅雨も明けて夏になりましたが、この記事を読んで、少しでも体を動かしてみようと思ったのなら、その瞬間こそやるべきとき。まずは一歩踏み出して、ひと駅分の距離を歩く、階段を使う、夕食のカロリーを少し抑えるなど、できることから行動してみてください。理想のカラダづくりはいつ始めたっていいんですから!」
Text:Tukasa Sasabayashi
Photograph:Naoko Katayama、Kosuke Koyama