紳士の雑学
いいスーツほどテカリやすい!? 原因と対処法を解説!
2022.06.16(最終更新:2023.09.13)
日常的にスーツを着用していると、知らず知らずのうちに生地がテカってきてしまうことがあるものです。そのままにしておくと見栄えが悪くなってしまうので、テカリは大きな悩みとなります。そこでテカリへの対処方法と予防策を覚えておきましょう。
スーツのテカリには原因がある
スーツのテカリは、生地の繊維が押しつぶされて、表面が平らになり光が反射することによって起こります。アイロンを強くかけすぎてしまったり、椅子に座ったときにヒップや背中の部分がこすれてしまったり、さらに鞄や机とすれたりしてテカリが発生しやすくなります。特に上質なウールを使用した高級スーツほどテカリやすいので、できるだけ生地に負担をかけないように意識することが大切です。
スーツにテカリが出てしまったときの自分でできる対処法5選
【対処法1 ブラッシングする】
軽度なテカリのときはブラッシングだけで改善します。ただし生地を傷めないように強くこすりすぎないように注意。硬めの歯ブラシなどがあると細かいところまでブラッシングできるので活用しましょう。
【対処法2 スチームアイロンを使う】
スチームを含ませると押しつぶされた繊維の凹凸が復活します。まずはスチームを当てる前にブラッシング。その後、スチームアイロンを使用する場合は、当て布なしで押し当てると逆にテカリの原因になりますので注意してください。
【対処法3 酢またはアンモニア水を使う】
酢には繊維をやわらかくする作用があります。そのため、対処法1、2を試しても、まだテカリが気になる場合は、こちらを試してみましょう。まずは酢1:水2の割合で酢のスプレーを作り、コットンに含ませてテカリが気になる部分を軽く湿らせます。その後、酢の臭いを取るためにスチームをかけます。
それでもテカリが目立つ場合は、より繊維膨張作用のあるアンモニア水を使用。水100mlに対してアンモニア水7~8ml(小さじ1.5)ほど混ぜたものを霧吹きに入れ、テカリ部分にかけます。アンモニア水も臭いがきついのでスチームで臭いを飛ばし、終わったらブラッシングして陰干しをしましょう。
【対処法4 メラミンスポンジで軽く擦る】
ポリエステル素材のスーツであれば、メラミンスポンジでテカリ部分を軽く擦れば抑えられます。その後、擦った方向とは逆にブラッシングするとなお効果的。研磨剤が含まれていますので、強く擦ると生地を傷めてしまいますし、ポリエステル以外の素材には使えませんので注意してください。
【対処法5 洗濯する】
自宅で洗えるスーツの場合、テカリ抑制効果があるオシャレ着用洗剤を使用してみるのも手です。ただし、自宅で洗うのが不安な場合はクリーニング店に持って行く方が良いでしょう。
スーツのテカリ防止のために行いたい5つのこと
スーツがテカってしまう前に、日常的に予防しておくことが肝心です。スーツのテカリが発生しないような着方やお手入れ方法を覚えておきましょう。
【予防策1 毎日のブラッシングは欠かさない】
スーツのテカリは繊維が押しつぶされてしまうことが原因。繊維を再び凸凹に復活するために、毎日のブラッシングを習慣化しましょう。ただし、強くブラッシングすると繊維が潰れて逆効果になってしまうので、注意しましょう。
【予防策2 スーツは3着以上で着回す】
毎日同じスーツを着るのは、ダメージの蓄積という点から見てもご法度です。スーツは一日着たら二日以上休ませること。そのためにも、最低でも三着以上で着回しましょう。
【予防策3 クローゼットなどにスーツを詰めすぎない】
スーツを隙間なくクローゼットに詰め込んでしまうと、スーツ同士が擦れてテカリの原因となります。余裕をもった収納を心掛けましょう。
【予防策4 お酢スプレーをたまにかける】
対処法3でご紹介したお酢スプレー。これを月に数回の頻度で行えば、テカリは改善します。
【予防策5 クリーニングは1シーズンに1度を目安】
クリーニングしすぎるとスーツの生地を傷めてしまい、テカリの原因となってしまいます。頻繁にクリーニングに出すことは避け、1シーズンに1度程度を目安としましょう。
まとめ
①スーツのテカリは生地の繊維の凹凸を復活させることで解決する。
②毎日のブラッシングでテカリを予防する。
③テカリに悩んだらお酢スプレーを試してみる。
Edit・Text:Yasuhiro Okuyama(POW-DER)